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【ストーリーとしての競争戦略編;総集編 前編(1章~5章)】

今回のマガジンでは、一橋大学の楠木健教授の「ストーリーとしての競争戦略」について対話形式を使って解説しています。これまでで19回の投稿で解説してきましたが、私自身の頭の中の整理・整頓のために前半部分のまとめ記事を投稿します。流し読みをしてもらい気になった記事を覗いてもらえれば幸いです。

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◆導入

この本は、その名の通り競争戦略について書かれています。最初に、「戦略が成功する失敗するということには確率があって、戦略がいいから失敗するとか、成功するとかは言えないということ」にも言及しています。そうしたことも含めて、ストーリーという視点から競争戦略と競争優位、その背後にある論理と思考様式、そうしたことの本質をじっくり書いています。そしてのこの本の特徴は「要約できない」「飛ばし読みできない」という点だと感じています。すべての章が、つながり、積み上がり作られているからです。だからこそ、いくつかの部分を端折りながらではありますが、5章まで19回かけてじっくり投稿してきました。その上でもう一度この本の流れを振り返りたいと思います。

第一章;戦略はストーリー
第二章;競争戦略の基本
第三章;静止画から動画へ
第四章;始まりはコンセプト
第五章;「キラーパス」を組み込む

第六章;戦略ストーリーを読解する
第七章;戦略ストーリーの「骨法10か条」

◆第一章:戦略はストーリー

第一章では、本論に入る前に楠木さんの考え方のスタンスを書いています。著書の中で、何度も「論理」が重要だと書いているここで最初に言っています。世にあふれている「戦略」の議論におかしな話が多いのも、戦略を支える肝心要の論理をないがしろにしているからだと言っています。経営は論理なんかではないという声が聞こえてきますが、そうなんです。論理の部分と野生の感の部分があるのです。でも、論理がわかっていなければどこからが野生の感でどこまでが論理かはわからないはずなのです。だからこそ重要だと言っています。そして、その論理はうそと無意味の間にあると説いています。論理を理屈といういう言い方もしています。

そして、戦略を論理化していく(嘘でもなく無意味でもないものにしていく)ことの重要性と戦略の定義,そしてストーリとは特定の文脈に依存した因果論理のシンセシス(綜合・統合)であると解説しています。

さらにストーリーではないもの、ビジネスモデルとの違いも解説しています。

◆第二章「競争戦略の基本論理」

まず、戦略論の基本として、1,競争戦略の対象範囲 2,競争戦略の目的
3,利益の源泉について解説し、そして「戦略でないものとは何か」、「違いを創るとはどんなことか」に関して解説していきます。

そして、違いの作り方の2パターン、ポジショニングの戦略論(SP)と組織能力の戦略論(OC)について解説していきます。

その上で、ポジショニングと組織能力の関係性を解説していきます。

◆第3章「静止画から動画へ」

戦略、そしてストーリーの定義、そして戦略の基本思考について抑えた上で、実際にビジネスの文脈で、ストーリーとしての競争戦略を組み立てるというのは、どういうことか、つまり戦略ストーリーの起承転結について解説に入っていきます。下記を「戦略ストーリーの5C」と呼んでいる。三章では、下記の太字の部分を解説していく。

・競争優位(Competitive Advantage)
・コンセプト (Concept)
・構成要素(Components)
・クリティカル・コア(Critical Core)
・一貫性(Consistency)

そして、上記のCを満たすことで、筋をよくなること、筋の良いストーリーの実例について、そして、その戦略構築のプロセスについて解説していきます。

◆第4章「始まりはコンセプト」

そして4章にてコンセプトの意味、位置づけを解説しその重要性を理解します。コンセプトは始まりであり、一貫性の軸となり、戦略の中心軸を構成していきます。

・競争優位(Competitive Advantage)
・コンセプト (Concept)
・構成要素(Components)
・クリティカル・コア(Critical Core)
・一貫性(Consistency)

そしてコンセプトを固めていく上でのポイント、人間の本性を見つめるについて解説していきます。

◆第5章「キラーパスを組み込む」

5章では、起承転結の「転」のクリティカル・コアについてです。

・競争優位(Competitive Advantage)
・コンセプト (Concept)
・構成要素(Components)
・クリティカル・コア(Critical Core)
・一貫性(Consistency)

最初に構成要素をつなぐ機能、その後クリティカルコアが競争優位に与える影響解説していきます。特に一見非合理に見える合理性を持つキラーパスがポイントになってきます。

その上で、競争優位の階層を理解し、それを構築するためのポイント・招待について解説していきます。

◆次回から

5章までのおさらいはここまでです。次回から6章に入ります。6章は上記を前提としてガリバーの事例で戦略ストーリーについて解説していきます。長いですが、最後までお付き合いいただければありがたいです。

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