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【トヨタ生産方式/TOC編8;ザ・ゴール第二章&第三章】

*前回までの投稿は上のマガジンに入れています。

今回はエリヤフ・ゴールドラット氏のザゴール、第二章”会社の目標とは”、第三章”理想的工場の幻想”を対話形式で解説します。引き続き、先輩の健と後輩のショウだけでなく、ショウの課長の倫也も参加します。

・・・・・

👱🏼‍;おはよう。

👨‍🦱;おはよう。

🧒‍;おはようございます。今日も黙っていますが、よろしくお願いします。

👱🏼‍;今日は、第2章と第3章の解説をしていくよ。どうよ、前回の質問。会社のゴールは何かってやつは?

第二章;会社の目標とは

👨‍🦱;うん。会社のゴールは利益を出すことだね。当たり前だけパッと答えられなかったよ。

👱🏼‍;さすが、その通りだ。ザゴールの主人公、工場長ゴローさんはまじめな人だから、だいぶ考え込んだみたいだ。「効率よく製品を作ることが目標ではないのか、マーケットシェアの拡大ではないのか、製品を作るために投資して、工場を建てたのに、、」などなど、悩んでいるときに在庫の山を見つけるんだ。そして、

 -倉庫をいっぱいにするために工場を動かしているわけではない
 -倉庫にある製品をお金にする。工場で作った製品を売ってお金を作る。
 -工場はお金を儲けるために製品を作っている。
 -会社のゴールはお金を儲けること

と気づくんだ。でもこんな簡単なことなのかなとまだ疑問に思ってしまうんだ。簡単に思いつきそうだけど、実は深い言葉だと思うよ。

👨‍🦱:そうなんだよね。日々に追われていると生産性やコスト、歩留まりが目標になってしまう。つまり会社にとっての普段が目的になってしまうことが多いよね。

👱🏼‍;うん。俺もあるよ。そこでゴローさんは、経理課長に答えの確認に行くんだ。そしたら、経理課長に「そりゃそうでしょう」って言われ確認はできるんだけど、そこでゴローさんは、何を見れば儲かっているかわかるかって質問すると課長が「純利益」と「投資収益率」そして、「キャッシュフロー」と答えるんだ。さらに、経理課長は、不十分なキャッシュフローがこの会社で起こっていると指摘する。でついつい、ゴローさんは三か月で閉鎖される可能性があることをポロリしてしまう。経理課長は大騒ぎ。

👨‍🦱;そりゃびっくりだわな。

👱🏼‍;そこでゴローさんは、「純利益」、「投資回収率」「キャッシュフロー」を増やして工場を設けるようにすればいいという。

👨‍🦱;なるほど。

👱🏼‍:ここからが2章のポイントだ。上の3つの指標では、結局現場の人が何をどうしていいか全くわからない。現場の生産結果や作業時間どのように、3つの指標に関わっているかなんてわかるわけないよね。そこで、ゴローさんは、本社で使う指標ではなく、儲けるための向上での指標が必要なことに気づく。

👨‍🦱:どんな指標なんだ。

👱🏼‍;このとき、ゴローさんわかっていない。そして、ジョナ先生に電話するんだ。そして、先生に「会社のゴールは儲けることでそれ以外はすべて手段である。」と伝える。そこで、現場で重要な指標について教えてくれる。それは、

 -スループット:
     
販売を通じて作り出すお金の(割合)のこと
 -在庫:
       販売をしようとするものを購入するために投資したすべてのお金のこと
 -業務費用:
      在庫をスループットに変えるために費やすお金のこと

という。

👨‍🦱:というといわれても、シンプルすぎるし、いや、すまん、その説明。よくわからん。

👱🏼‍;やはりそうか、OK。スループットっていうのは、わかりやすいわな。販売したことによるお金なんだ。つまり製造すた量はスループットとはいわない。製品が完成しても売れるまでスループットにならないんだ。

👨‍🦱;うん、スループットはわかる。販売されての入ったお金だ。

👱🏼‍;次は、在庫だ。販売する途中のものにかかったお金といったらいいかな。お金はかけているが、①販売できるものには至っていないもの、②販売品にするために準備するものがあるよね。それにかかったお金だ。つまり、部品もそうだし、仕掛品にかかったお金もそう。これに該当するよね。

👨‍🦱;そうか、②には、予備品や緩衝材とか備品とかも入るんだな。わかった。

👱🏼‍;そう。最後は、業務費用だね。これは、在庫を組み合わせて製品にするための費用だ。作業費、設備費、つまり生産に使うお金と考えていい。これはこの時点で社外に出ていくお金になる。

👨‍🦱:わかってきた。スループットは増加させることが目標になり、在庫と業務費用は最小にしていくことが目標になるんだね。

👱🏼‍:そうだ。これをどう活用していくかが肝になってくる。第二章は短いけど、ここで終了になるんだ。第三章では、この新しい指標を達成しようとする際に何が問題になってくるのかを解説するよ。

👨‍🦱;おう。

第三章;「理想的工場」の幻想


👱🏼‍;ゴローさんは3つの指標はわかったが、どのように説明しようか悩んでいた。そんなときジョナの質問を思い出し、質問自体が指標を表していたことに気づくんだ。

 -ロボットを導入して、製品が売れたか
  →「スループットが増えたかどうか」
 -従業員を減らせたかどうか
  →「業務費用を減らせたかどうか」
 -仕掛などの在庫が減ったかどうか
  →「在庫は減ったかどうか」

ゴローさんはまず、3指標の実情を調べることから始めたんだ。

👨‍🦱:やべ。てか、おれの部署も全く同じ状況だ。。。調べたくなってきた。。。

👱🏼‍;そこに、製造担当と経理担当と元気のいい女性従業員を読んで話を聞くことにしたんだ。そしたら、売り上げは横ばい。在庫は増加。(ロボットの稼働率を上げるために材料投入を増やした。以前より効率があがったが、その部品を使うオーダーがないから部品があまり出した。部品があるが、過ぎに出荷できない。結果、仕掛在庫が増えた。)さらには、業務費用:部品コストは下がったが、それは先づくりであり、在庫コストの維持コストは増えた。ということだったんだ。やはり、ゴローの工場は目標に沿っていないと気づく。

🧒‍;突然、すみません。このマガジンの最初で私が説明したうちの部署で起こっていることと同じことが。。。だから健先輩は、最初に、在庫、売り上げ、業務費用の質問したんですね。

👱🏼‍;そうだ。これは、多くの現場で本当に起こっていることなんだ。部分的に設備を入れたり、商品構成が複雑化した時によく起こる。でも、この部分ってトヨタ生産方式でいっていることと変わらないのがわかると思う。

🧒‍;そうなのですね。まさに最も大野耐一さんが嫌う、作りすぎのムダが発生していますね。(うちもか・・)

👨‍🦱;これ,うちでも起きてるな。。。(つぶやく)

👱🏼‍;そして、ゴローは、3指標について三人に説明する。すると経理課長がわかりやすい説明をしてくれる。

 -スループット・・・入ってくるお金
 -在庫・・・製造プロセスに溜まっていくお金
 -業務費用・・・スループットを稼ぐために出ていくお金

で、失ったお金は業務費用だが、売れるものは在庫になる、工場自体だって在庫になると。つまり、入る、溜まる、出るその指標であると。

👨‍🦱:2章のお前の説明よりわかりやすいぞ。(笑)

👱🏼‍;うお、確かに・・。まぁ、それは置いておいて、それで、ゴローさんはこの3つの指標で現場を管理することにしたんだ。皆に、「本部長が大好きな「効率」振り回されず、スループットをどう増やすかということを一緒に考えてほしい」というんだ。

👨‍🦱:そうだな、生産効率はただの手段で、目的に対してあっていないなら違う数値で管理すべきだな。

👱🏼‍;おれもそう思うよ。実際、一時間当たりの生産数量等の生産性指標は、単一種製品で単一設備設備に対しては有効だ。注文さえあれば、効率を上げることが直接スループットを上げるからね。でも複数種類の加工がつながっている場合は、むしろ効率を上げるための指標はスループットをあげることを阻害する。その場合、マネジメント側が、指標自体を変えなきゃいけない

👨‍🦱;そうだな。

👱🏼‍;ゴローさんは、どこから手を付けたらいいか教えを乞うために、再度ジョナさんに連絡するんだ。そして、先生はたまたま日本にいて、今夜なら会えるという。しかし、その日は息子の誕生日・・・。ゴローは仕事を優先するが、当然、妻は「がっかりだわ」とぶち切れ・・。

👨‍🦱;そこでも家庭問題か・・。エリヤフゴールドラットさんは、世の中のお父さんたちの実情がよくお分かりのようで。。

👱🏼‍;んで、ジョナさんと会うことになって、3か月で閉鎖を言われていること話す。そして基本的なルールを習うんだ。そこで、

 -効率とお金どっちが大事か

と聞かれ、お金だがお金を儲けるには効率を上げることが必要ではないかというと、

 -ほとんどの場合、効率を高めようとすればするほご、ゴールか遠ざかる

とジョナサンは言う。

👨‍🦱;ゴールから遠ざかるまで言うのか。

👱🏼‍;ジョナさんはさらに

 -生産工程の中で一人の従業員が作るものがなくて何もしないで立っていた。これは会社にとっていいことか悪いことか

とゴローさんに聞くんだ。

👨‍🦱;さすがに悪いだろ。

👱🏼‍;どうして?

👨‍🦱:どうしてって。。働いてないじゃん。

👱🏼‍;ゴローさんも同じ回答をするんだ。そうするとジョナさんが
 
 -従業員が手を休めることなく常に作業している工場は非常に非効率なんだ

というんだ。

👨‍🦱;それはないだろうー。

👱🏼‍;またもやゴローさんと同じように本の中で答えているよ(笑)そこでジョナサンが、ゴローさんの工場がいい例だっていうんだ。実際、工場は全員が常に一生懸命働いて、非効率でないと思っていても。たくさんの在庫がたまっているし、問題だらけ

👨‍🦱;まあ、そうだが。

👱🏼‍;そしてその原因は人が多すぎることだといわれるんだ。

👨‍🦱;でもゴローさんはレイオフして人手が足りなって最初にいっていたよな?

👱🏼‍:そうだ。ジョナサンは人を解雇しろとはいっていなくて、工場の生産能力がゴールに沿って管理されているか現状を調べる必要があるというんだ。

👨‍🦱:さっきの生産性の話と同じことを言っているんだね。なんの指標で人数を決めているんだってことね。

👱🏼‍;そうだ。ここで、ジョナサンがちょっと話を変えて、バランスの取れた工場について話をするんだ。生産ラインのバランスをとるということね。「バランスの取れた工場」は世界中のメーカーが目指している工場だ。すべてのリソースの生産能力が市場の需要と完全にバランスをとれている工場。

👨‍🦱;そりゃそうだ。需要に対して生産能力がなければ潜在的なスループットを逃すし、必要以上に能力があればお金を無駄にしてしまうからそれを目指す。でもそんなバランスの取れた工場なんて難しすぎるだろう。いつも条件が変更してしまう。人員の欠勤、不良、市場の変化がある。だから、部分的に生産能力が余ったり足りなくなったりするのは当たり前だろ?

👱🏼‍;いや、それが問題ではないってジョナサンは言うんだ。

-バランスの取れた工場に近づけば近づくほど、工場は倒産に近づく

っていうんだ。

👨‍🦱;なんで?わからん・・。

👱🏼‍;ジョナサンは、生産を縮小する場合で説明している。例えば、人を減らしたら販売が減るか、在庫は減るか、それらは減らず、業務費用だけが減るように見えるよね。目標はスループットを増やしながら在庫と業務費用を減らすことが目的に対して人を減らすことは十分ではない。ただ、人を減らしたことで、スループットと在庫は変わらないと皆思う

👨‍🦱;そうでしょ。ただ、コストを減らすってことでしょ。

👱🏼‍;それが違うっていうんだ。数学的に、生産能力を市場の需要に100%合わせて宿町するとスループットは減り、在庫が増えることが実証できるんだ。つまり、バランスをとれた工場を目指すとスループットが減り在庫が増える、そして一見減ったように思う業務費用も在庫がかさむことで、結局増えるか変わらないということになってしまう。儲かることから遠ざかるってことを言っているんだ。

👨‍🦱:え?そうなの?なんで?

👱🏼‍;その理由は2つの現象の組み合わせによって発生すると言っている。一つは、「依存的現象」、わかりやすいようにいうと「つながり」だ。すべての事象は何事もつながって起きているよね。例えば、俺とお前がこの会社を選んだ、そして同期として出会った、そして今回の勉強に誘ったし参加していまがあるそして、ものづくりの工程もつながりがあるね。前の行動よって後の行動が変わる、前の行動に後の構造は依存する。依存的現象だ。

👨‍🦱;わかった、これは「つながり」と覚えたほうがいいね。もうひとつは何なんだい?

👱🏼‍;もう一つは、「統計的変動」と呼ばれるもので、簡単に言うと「ばらつき」だ。同期のなかでも、いろんなキャリア、人事の配属先がある中で同じ工場にたまたまいることになったよな。同じように工程の中でもばらつきは生じているよね。こういう情報は時々で変わる。「統計的変動」を受けるからだ。結果、工場を運営していくためのほとんどの重要な情報は前もって正確に決めることができないよね。

👨‍🦱:要するに「ばらつく」ってことだよな。さっきいった通り、もちろんばらつくけど、予測という面でいうと同じ仕事をしている従業員ならば、一定の期間内で平均化もできるし、ある程度予測できるよな。その2つは当たり前すぎて何が重要かイマイチわからないし、それがさっきの「人を減らしたら、スループットが減り、在庫が増える」っていう話とどう関係してくるのかわからない・・。

👱🏼‍;またもや、ゴローさんも同じことを言うんだけど、ジョナサンは、どちらか一方でなく、「2つの現象が重なった時の効果が重要」というんだ。そして、また答えを教えてくれないんだ。自分自身で考えて理解しろと。この2つの現象の組み合わせがゴローさんの工場にとって何を意味するのか、分かったら連絡してくれと言われ去っていくんだ。

👨‍🦱;おお、またか。なかなか長いな。

👱🏼‍:倫也も、同じように考えてみてくれよ。今日はこれで終了だ。

👨‍🦱:ありがとう、次回またやろう。

🧒‍;全然入れませんでしたが、ありがとうございました。今回は、会社のゴールは儲けること、儲けるために、純利益、投資回収率、キャッシュフローが必要であること。さらにこれを現場で表す指標として、スループット、業務費用、在庫の三つがあることを説明してもらいましね。そして、バランスの取れた工場を目指すとゴールつまり利益から遠ざかるという衝撃発言もありました。そしてその理由は、「つながり」と「ばらつき」が組み合わさった時。それがどういう意味なのかは次回までに自分で考えてみなさいってことですね。

👱🏼‍:その通りだ。すごいね。次回は、その「つながり」と「ばらつき」がどういう作用と結果をもたらすのか解説するよ。本の中では、子供のピクニックを使って説明していくんだ。ここがこの本の最も盛り上がる部分の一つだね。

👨‍🦱:おお、楽しみだ。

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今回は、ザ・ゴールの第二章、第三章の解説を行いました。ゴールを理解し、指標を確認、そして使えるものに置き換えるというのは本当に重要だと感じています。また、コストダウンだといって無理に人を減らすということではうまくいかない、一時的にコストダウンできても結局収益は変わらないという経験をした人もいると思います。その構造が今回で説明されていますね。次回はなぜそうなってしまうのかを中心にザゴールの4章と5章を解説します。ザ・ゴールは何度読んでも面白い本ですので、文庫もしくはコミックをぜひ読んでいただければより理解ができると思います。

なお、なお、TOCシリーズはザ・ゴールと岸良裕司さんGoldratt Channelの動画を参考に解説をしています。(動画、お勧めです)

次の投稿は下記です。


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