【人事が語る就職活動のはじめの一歩】その2:徹底した客観視part.2

 前回は、「徹底した客観視」とは何かについて書きました。では、実際にどのように「徹底した客観視」をしながら自己分析をしていけば良いのでしょうか…?実はそんなに難しい話ではありません。就職活動において意識すべき「客観視」はただ一つ、「企業目線」のみです。


企業目線でどう見えるか

 あなたが企業からどう見えるかを考える際に前提として知っておいて欲しい事があります。それは

「企業はあなたの全てを見てはくれない」

という事です。「見てくれない」というか、見る事なんて不可能なんですよね。学科試験の成績、数百字のES、面接でのたった数十分の対話。企業は選考を通じて、あなたのほんの一部しか見る事ができません。そんな選考の場に、自己分析がまともにできていない丸腰の学生がフラっと現れたら、面接官の目にはどう映るでしょうか。どうも何も、「ただの学生」です。選考をしても、何も伝わりません。
 

 企業は基本的に、採用選考に参加してくれる学生の良い所をなるべく見つけて評価しようとしています。しかし先ほども書いたように、採用選考というのは非常に限られた機会、時間の中で多くの候補者を見極めなければいけないため、あなた一人をいつまでもじっくり見ている訳にはいきません。もしあなたが「色々と魅力的な学生」だったとしても、その魅力がしっかりと伝わる保証はありません。


わかりやすいキャラクター

 限られた時間の中で自分の事を効果的にアピールするためには、自分自身の「わかりやすいキャラクター」を打ち出す必要があります。例えばあなたが思う自分自身の強みが

「長年続けてきた野球で身につけた粘り強さとチームワーク」

だとしたら、ひたすらそのキャラクターに徹して下さい。もし、

「そう見えて実は一人の時間も大事にしていて、オフの日はオシャレなカフェ巡りをする文化的な一面もあるんだよね〜。」

と思っていたとしても、就職活動においてそれを伝える必要は全くありません。その余裕があるならば、先程の強みをアピールするエピソードをもう一つ押し出した方が効果的です。

 上記のようにアピールしたい強みがはっきりしている場合はまだいいのですが、自分自身にこれといった強みを見出せていない学生さんの場合、「あれもこれも頑張ってます」という中途半端なアピールになってしまいがちです。自分なりに色々と頑張ったしそれをアピールしたいという思いがあるのでしょう。この場合、頑張りは評価しますが、企業から見るとそれでもやはり「ただの学生」です。就職活動においては、いかに自身の「わかりやすいキャラクター」を打ち出すかということに注力して下さい。

 ありのままの自分で出て行って、

「私の良いところに気づいて欲しい」

ではアピールになりません。キャラクターを打ち出して

「私の良いところはこれだ!」

とぶつけていく姿勢が大事です。


まとめ

 前回から2回にわたり「徹底した客観視」について書いてきました。「徹底した客観視」なんてたいそうな名前をつけましたが、要するに言いたい事は

1. 就職活動における自己分析は、「他人からどう見えるか」が全て

2. 企業はあなたの全てを見てはくれない。わかりやすいキャラクターでアピールしよう

の2点です。この2点を意識することであなたも「企業目線」を意識した就活生になっていけるでしょう。

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