【人事が語る就職活動のはじめの一歩】その2:徹底した客観視part.1

 今回は「徹底した客観視」について書いていきたいと思います。前回、就職活動においてはセールスマンに徹して自分を企業に売り込む必要があると書きました。

https://note.com/gng_hr/n/nee7c9de5a3c9

 前回の記事では、自分を企業に売り込むには3つのことを効果的に行う必要があると書きました。

1.まずは自己分析をして「自分がどんな商品なのか」を明かにする。

2.企業分析をして「その企業にとって自分がどう有用なのか」を明らかにする。

3.企業に「だから自分を買って下さい!」と効果的にアピールする。
 

 この3つの全てにおいて重要になるのが「徹底した客観視」です。今回は特に第一段階の自己分析にフォーカスしていきます。


自己分析とは

 就職活動を始めると、まず最初にやるようにと言われるものの一つに「自己分析」があります。これ、具体的に何をやればいいのかよくわからないですよね。
 就活本や就活サイトを見ると、自分の人生を振り返って自分の価値観を見つめ直すようにと書いてある事が多いですかね。この作業は大事ですので就職活動を始めるにあたって必ず取り組んで欲しいと思います。こういった作業を真面目にやって自己理解が深まり、その結果説得力のあるアピールをしてくれる学生さんもいます。
 逆に、「全くもって自己分析ができていない」という学生さんも多く見てきました。そういった学生さん共通するのが「自分を客観視できていない」ということなんですね。


「客観視された自己分析」とは

 では、自分を客観視するとは具体的に何をすればいいのでしょうか。自分を客観視するために一番大事な視点、それは「他人は自分のことをどう見るだろう」ということです。この視点を持たずに一人で自分自身の事を振り返っても十分な自己分析はできません。
 実は私は面接官時代、「この学生は自己分析ができていないな」と思った際に聞いていた必殺の質問がありました。それは、

「あなたは友人内(サークル内/ゼミ内)でどのような人だと思われていると思いますか?」

という質問です。実はこの質問こそが、自己分析の本質なんですね。イマイチ本音が見えてこないなぁ〜なんて思っていた学生さんも、上記の質問に対しては意外にあっさりと本音が出てくるんですよね(笑)

なぜあっさりと本音を言ってしまうのかというと、「そういう風に考えた事がないから」だと思います。自己分析といっても、自分のことをちょっと考えて終わってしまったのでしょう。もちろん、こういう学生さんをバカにするつもりは全くありません。自分なりに自己分析をして、自身について見つめ直してきたのかもしれません。ただ一つ言えるのは、そういう学生さんは、

就職活動向けの自己分析はできていない。

という事です。

「自分はどんな人間なんだろう」という自己分析には、色々なアプローチがあると思います。「自分の内面と向き合い、今まで気付かなかった本当の自分に気付く」そんな自己分析も時には必要かもしれません。しかし就職活動においては、「他人からどう見られているのか」が全てです。特に「企業からどう見えるのか」という「徹底した客観視」を自己分析の際には大事にして下さい。

part.2 に続きます


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