はじめに〜その2
介護職を辞める人がいて、その他の職業でもそうだけど、辞めるからには理由がある。
なにか他に目標があってやめていくのはいいんだけど、嫌なことがあって辞めるなんてことはない方がいい。
そんな環境が変われば、もしくは少しでも変える力が各々にあれば
10数年の経験と、1年の自由活動を経て、介護の仕事をする上で「1番問題となっている事」について考えがまとまった。
私は今、それを改善していくことを最重要事項として活動している。
辞めたい理由の根元の改善方法として最も有効なのは
チーム力の向上
チーム力が上がれば基本的には全体の満足度も増しサービスの質も上がっていく。
自分はそこに目がいっていなかったし、それこそが辞めたい理由を潰す最大の武器だったと気づいた。
何故チーム力なのか?
世の中には様々な、素敵な介護の取り組みがあってそれを指導、シェアしてくれる方々がいる。
「勉強会」や「講演会」に参加した人々のうち、一体どれだけの人がちゃんと、そこで得たノウハウを現場に持ち帰ることが出来ているのか?
どれだけ講演者の話が素晴らしくても、それを持ち帰る先にそれぞれ特有の問題があって発表して終わりだったり、自分自身だけの知識となって終わりってことは割と多い。
又、おかしいな、これってダメじゃない?ってことや、もっと良くなるような提案しても潰されてしまったり、そもそも伝えることも出来ないなんてことも多い。
反対に上の人が下の人に言いづらいこともあったり、ついてきてもらえなかったり…
何故そうなってしまうのか?
現場自体が障壁になってしまっている
対象は経営層、スタッフ、上司、部下、同期、他業種であったり様々ではあるが要するに分かり合えていない状況がある。
分かり合えばこの問題が解決できるかというとそれも違う。
分かり合うことは基本的には不可能と思っていたほうがいいし、それこそがこの話の肝であり、介護という仕事が嫌になってしまう原因に繋がっていく。
わかりあえなくてもすすめることの詳細は別記事
分かり合うということは、人を変えなければいけないということ。
人を変えるのはほぼ不可能なんだけど、人の動きを変えることは案外出来る。
だから、人の動きを変える。
その方法の一つが
「チーム力の向上」
ではどのようにチーム力を上げていくのか?
課題の解決や改善をチームで行う
これはどういうことかというと
基本的に現場というのは、色々なことに対してそれぞれ「いつも同じ人が対処している」場合が多い。
「俺が支えてるうちに通れ」的な
困難の大小問わず、支えてる人はイラストの通りでいくと、こんなことを続けていれば筋肉痛や腰痛になっちゃう。
通してもらってる方もこれが当たり前になってしまい、支え方を覚えることもないまま感謝の気持ちも忘れ、あげく文句を言い始める。
やれ道が暗いだ、虫がいるだ…なんだかんだと。
これじゃ続けられない。
勇気を出して通りすがりの一人に相談してみる。
「一緒に支えてくれない?」
「たまに変わってくれない?」
手伝ってくれるようになった者は、これから先困難を通り過ぎる時支えてくれる人に対して文句を言うことはないだろうし、感謝もするだろう、なんなら大変さを周りの人に説き始めることだってある。
こんな単純なことなんだけど、たったこれだけで行動経済学でいう【返報性の原理】【保有効果】を使っている状態となる。
更にもう一つ!!
コレ非常に重要!!
先程の困難、壊せるとしたら?
壊すはず。
単純ではありますが、イラストの話で続けます。
すごい力持ちがすごい武器を持って困難の岩をぶち壊せるみたいなことは起こらない。
自分の場合はパワープレイで、ほぼこれでやってきてしまっていた…
ひどい場合だとこの岩を支えて通れるように、もしくはどけること、によって今までやらなくて良かったことが増えるからと支える人を攻撃する者まで現れる場合だってある。
ってことは壊しちゃったら尚嫌がるやつもいる。
勇気を出して嫌がるやつに
「この困難どう思う?」
手伝うまでは行かずとも意見ぐらいは貰えるだろう。
貰った意見をうまく混ぜた方法で困難の岩を支えて、更に「意見を貰ったおかげでうまく支えられるようになった」とか言ってやってみるとどうなるか、
反対勢力だったやつに声が届きやすくなる。
これは自分の名前が挙がったり、自分が関わったことについては騒がしい中でも聞こえるっていう【カクテルパーティー効果】ってやつが使えてる状態。
色々な効果が相まって、困難対策に対して皆が参加した状況を作ることがチーム力向上の入り口になる。
困難、課題はイラストのように大きな岩のような物なのかもしれない。
だけども実際は小さな物が大きく見えていたり、小さな物の集合体の可能性だってある。
現実的な話で進めると、普段から行っていることに少しアレンジを加えるだけで本当に実施できる。
「アセスメント」
利用者自体の情報収集だけをアセスメントと思わず、利用者を取り巻くすべてのこと、スタッフの気持ちなども含めたものが情報である。
対象が利用者であっても、業務であっても、動くのはスタッフなのでそこに対し、当事者意識をもって動いてもらえるような情報にまとめる。
これがアセスメント。
流れ
困難とそれをどうしたいのかを題名にした状態でインタビュー(アンケートでも可、むしろ最初はアンケート推奨)する。
※最初にこちら側の思いを伝えることに意味がある
リンク→ど正論が通じない(別記事貼付予定)
リンク:全員参加型アセスメント
質問: 困難に対してどう考えているのか
すると5種類ぐらいにカテゴリ分け可能な回答が返ってくる。
・問題
・提案
・興味、疑問
・差
集計: カテゴリ別に事実と憶測を分け、誰にとって良い影響のあることなのか印をつける
事実は誰も変えようがなく、否定することも出来ない最強の情報。
憶測はその人にとっての解釈であり、基本的にその人にとって都合の良いことが入ってくる部分なのでここも大事にしてうまく使う。
誰にとって良い影響があるかは情報横に、例えば利用者にとってのプラスであれば[リ↑]スタッフであれば[ス↑]等と記す。
※どこにベクトルが向いているかを明確にする
リンク→リスクの軸は複数ある(別記事貼付予定)
まとめ、公開: 結果皆の意見を踏まえ事実を元に今後どのようにしていきたいのかを提示する
皆の意見、事実、根拠を元に、改善すべき点を題名(当初の題名とは別物になっているはず)として提示する。
そしてそれをどうすることが改善に繋がるのかを提示する。
ここまでがアセスメントの流れ。
アセスメント以降の流れは
リンク→介護過程+(別記事貼付予定)
これをことあるごとに繰り返すことで、全員参加型で問題解決型チームを作っていくことが可能となる。もちろん個人の能力もあがっていく。
これで何が可能となるのか!?
有名な施設の有名な施設長がやっていること、本やネットにのっている素晴らしい取り組み、いちスタッフの提案などなどの実施が可能となる。
不満や問題も解決していく集団になるので、職場の不満を原因に辞めてしまう人もいなくなる。
業務の改善はもちろん、一番重要な人間関係もクリアしていける。
個人の考え方としても有効で、これまで業務改善はもちろんのこと、個人的な悩みの解決に至ったこともある。
リンク→若スタッフの悩み(別記事貼付予定)
最後に最も重要なこと
簡単でいいので、ルールを設けて実施すること。
否定しない方法で伝え合うこと
いい方向性に向かっていることはいいこと
リンク→肯定化
リンク→思考法の統一(別記事貼付予定)
本来は理念とかで賄えられたらいいんだけど、あってもあまり働きやすい環境づくりとしては機能していない。
ここだけは大事にしようっていうルールをもって動けるチームは強い。
過去から現在に至るまで偉人たちの仲間やチームには意見は違えど思考方法の統一は100%って断言していいくらいされている。
それが介護職なら容易に一人ひとりが出来る。
皆自分たちのすごさを分かってない。
ひと工夫が自分も周りも救う。
以上!!
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