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【RESEARCH CAMP in ITOSHIMA レポ】リサーチ初心者がリサーチの先輩方と一緒にフィールドワークしてみた

先日、糸島で開催されたRESEARCH CAMP in ITOSHIMAに参加してきました!キャンプの内容や学んだことをシェアしたいと思います。


私のリサーチ経験

まずは私の自己紹介から。

私は九州大学の4年生で、iQLabという組織のUXデザイナーです。とは言っても、UXについて本格的に学び始めてからまだ1年足らず。

これまでは、UXに関する良さげな本を読んで独学で知識を身につけてきました。

そんな座学を続けてきた私ですが、リサーチは特に実践の機会が少なく、インタビューなどを行ったとしても、自分がよくできているのかどうかわからずに悶々とした日々を過ごしていました。

そんな中舞い降りたリサーチ実践の機会

糸島でフィールドワークのキャンプがあるという情報を目にした時、脳死で申し込んでいました。

正直、学生にとって3万円は安くはない値段だと思いますが。。。

いち学生が、日々リサーチ業務をされている方々と一緒にフィールドワークができるなんて喉から手が出るほど嬉しい機会。速攻申し込みました。

また、単純にリサーチャーの方々ってどんな人なんだろう?という興味本位からも参加を決めました。

私のようなリサーチ初心者の方に、記事を読んで、フィールドワークってこんな感じか、と思っていただけたらと思います!


キャンプの拠点となった本屋アルゼンチン

初めてのフィールドワーク

キャンプは1日目がフィールドワークで2日目がワークショップ。

今回は書きたいことが多すぎるので、ワークショップの内容は割愛させてもらって、フィールドワークにフォーカスします!

私が訪問したのは糸島の素敵な3箇所。

①大谷さん(本屋アルゼンチン店主)宅の書斎

最初に訪れたのは、キャンプのメインフィールドである本屋アルゼンチンを営まれている大谷さんのお宅。

こだわりの素敵なお家にお邪魔させていただき、書斎の本棚についてお話をお聞きしました。

フィールドノートに残したメモ(特に印象的だった事・発言を抜粋)
・「心のスペースが本棚にもあらわれる」
・「本棚は飾っている感じ」(本棚のディスプレイとしての役割)
・旅先などで出会った本は必ず購入し、その本はどこで買ったか覚えている
・本は「深める」より「広げる」ために購入する(作者やジャンルなどから関連のものに繋がっていく)

「最初は本棚の配置を決めていたが、入れ替えたりして今はぐちゃぐちゃだ」と大谷さん。

本棚は持ち主自身を表す地図なのかな?という感想を持ちました。

大谷さんの本棚には、大学院時代に読んでいた知覚・言語などの本のエリア、社会人になってから集めたビジネス寄りの本のエリアなどがありました。

本棚を見れば、その人がどういうことに興味を持ったりどういう生活をしてきたのかがわかる。
本同士の関連性、自分の生き方と本との関わり、さまざまな繋がりが本棚を通して見える気がしました。


殴り書きにも程があるフィールドノートを大公開(大谷さんの本棚配置図)

②糸島芸能

続いては、糸島芸能の実行委員長をされている松崎さん。糸島芸能とは、糸島半島の二丈地区で2年に一度開かれている国際芸術祭です。

お伺いした神社では、外国人の方が糸島でインスピレーションを受けて作ったという楽曲を演奏されていました。

松崎さんが糸島という土地でartist in residenceを初めたきっかけとこれまでの道のりについてお伺いしました。

フィールドノートに残したメモ(特に印象的だった事・発言を抜粋)
・「自分が製作するよりも、まずは耕す方をやってみたいと思った」(アートを製作する場の提供)
・「別に人は来ても来なくてもどちらでも良い」
・「誰かのためにではないのでやってもやらなくても困らない」
・「お金が絡むとしがらみが増える。仕事じゃないし、楽しみながらやりましょう」

とても穏やかで優しい口調の松崎さんが発する言葉は、その裏側にとても強い意志を感じました。

「お金のことはどうでもよくて自分がやりたいかどうかを大事にしたいんだ」という姿勢は、フィールドワーク全体を通して皆さんに共通してみられたことです。

糸島にアートを楽しむ外国人が集まって交流をする様子もとても素敵でした。

個人的には、糸島の牧のうどん(福岡を中心に人気のうどんチェーン店)を外国人がジャックしてることがある、という情報も気になりました笑

ハミングジョー(アンティーク家具と雑貨のお店)

最後は糸島で北欧家具を取り扱われている赤星さんご夫婦。

お二人は雑貨屋さんから始まって、徐々に家具の仕入れを始めたそうです。

北欧での家具の仕入れ方が最初は全くわからず、東京に聞きに行ってもなかなか教えてくれなかったそうで、ご自身の足で北欧を訪れることで知見を得ていったと語る赤星さん。

フィールドノートに残したメモ(特に印象的だった事・発言を抜粋)
・ネットでは限界があるので、実際に北欧に足を運んで脈作りをした
・「やりたいことをやっていたら糸島に来た」

お二人とも出身は糸島とは関係ないそうで、糸島で家具屋をやる理由についてお聞きしましたが、来るべくして来た、というような回答をいただきました。

ここを深掘りできなかったことは心残りですが、私にも言語化できる自信はありません。笑

糸島が、心を突き動かす何かを実現する場として多くの人に選ばれているんだなと思いました。

まとめ

キャンプの冒頭からずっとキーワードとしてあった、「わからなさ」。

まさにフィールドワークこそ「わからなさ」と向き合う時間だなと感じました。

私は性格上、正解をついつい求めてしまいがちなのですが、今回は正解がない面白さに触れたような気がします。

リサーチの沼に片足を突っ込んだような感覚でした。

実はキャンプ参加前まで「フィールドワーク」はとても学術的で難しそうなイメージがあって、敷居が高いと思っていました。

今回いきなりフィールドに飛び込んでみたら、案外とても楽しくて、それが自分にとっては一つ大きな発見でした。

また、私のように「まだリサーチやったことないけど本当はやってみたい」というような方も結構いるんだということを知りました。

リサーチ文化をみんなで広めていこうという空気感がとても素敵で、勇気を出してキャンプに参加して本当に良かったと思いました!

早速、本屋アルゼンチンにて購入




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