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「ケンカした後は・・・」知っておくと良い言葉

教えてくれた彼女は言った事を覚えていない


今日もお疲れ様です。


皆さんは
「心に残る言葉」
幾つありますか?



私は、そんなに多くは持っていませんが
その中で
今でも役に立っている言葉を1つ紹介します。

それは
とても簡単な一言

「行ってきます」


・・・これだけ。



この言葉を教えてくれたのは
78歳のおばあさん。
名前は もみじ (仮称)

とても明るくて、聞き上手。
施設のムードメーカーだ。


そして、


彼女は認知症

グループホームで住み始めて、7年目

彼女の記憶は、10分〜30分位で消えていく


だが 

何も分からなくなる訳でではない

昔の事はおぼろげに覚えているし、

毎日 逢う私は

馴染の顔として覚えて貰えている



その日は夜勤、

もみじさんは夜、ほとんど寝ない。
3日に1度くらいしか寝ない。


そんな夜は長く
もみじさんは
私の良き相談相手となっている。


この日も、
私はもみじさんにグチをこぼしていた。


「出勤前、旦那と喧嘩してしまって、、、
 腹が立ってたから 何も言わず出てきちゃ   いましたよ、、、」

「あらら、、、」


もみじさんは、適当に返すのではなく

考えてる


・・・
・・・
・・・


「喧嘩したあとはね、

どんなに相手の事が許せなくても

家を出る時に

「行ってきます」は、

言いなさいよ、、、


喧嘩が最後のお別れだと

悔いが残るでしょ....」

とても穏やかな口調で話してくれた。


これが、もみじさんが私に言った言葉。


もみじさんは、
家族に迷惑にならない為に、ここで生活をしている。


そう思っている。


何故だか分からないけど、

ハッキリ覚えている分けではないけど

家族に迷惑を掛けた、

そのイメージが残ってる。



7年前、もみじさんは、家族と暮らしていた。
昔っからずっとだ。


旦那と子供2人

いつも笑顔でよく働くお母さん

仲の良い家族


認知症状が現れ始めた頃
どうしたら良いか分からない家族、

今迄家族を支えて来たもみじさん
家事を辞めて欲しいと頼まれる

自分でも上手くいかない


こんな事が、繰り返される。

ある日、もみじさんは、

ついに、家族に包丁を向けてしまった。

泣きながら、絶望に打ちひしがれる家族。


そして、
もみじさんは、
グループホームに入所された。

多分、この時の事が胸に残ってるんだと思う。

家族と喧嘩をした。

そして家を出て、ここにいる。


ワタシは家族に
「行ってきます」といったのか?

ここに来る前に、
「行って来ます!」

と言えて、いるのか?


認知症は、急に すべてを忘れるわけではない。

後悔の気持ちだけが 
イメージとして胸に記憶として残っている。


だから私に、同じ後悔を味合せたくない。

後悔した人だけか知っている。

「行って来ます!」

この、言葉の大切さを。



ここまで読んで頂きありがとうごさいます。


少しでも、生活の中の何かになればうれしいです。


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