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馬鹿女の色見本。「モテキ」 (2011年日本映画)モテてモテて困る。恋愛の陶酔。墨さん最高!

恋愛感情の高揚感!

モーツァルトの「コシ ファン トゥッテ」でも歌われる恋愛の陶酔が面白かった。

「やったーーーーー!」という翌朝、町中が踊りだす感じ。俺にも経験がある。ああだよな。あの場面良かった。

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長澤まさみ演じるみゆきの、あまりに魅力的で挑発的で何を考えているのかわからない感じに、俺は主人公同様イライラさせられる。見ている俺もグラグラになってしまうほどみゆきは可愛い。だが、なぜあのような態度なのか。だんだん怒りも湧いてくる。

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麻生久美子演じるるみ子もリアリティがある。あの種の「馬鹿女」が迫ってくる感じは恐ろしい。恐ろしいが大爆笑だ。なりゆきでああなってしまって、さらにダメダメになっていく。

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結局、リリーフランキー演じる糞ジジイに弄ばれ、初めて自分が「自分探し馬鹿女」だとわかるところがよかった。牛丼を貪り食うシーンにるみ子の成長が伺えて俺は「よし!」と思った。

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みゆきが抱えている闇が明らかになり、俺はみゆきが理解できた。ああいう女はいる。不幸な不倫馬鹿女だ。

主人公が愛情を告白した時の断り文句がみゆきのジレンマをよく表している。みゆきも「本当の自分探し馬鹿女」に類型化される。何かの向上を目指していて、自分の向上や成長のためには、こんな惨めな境遇も喜んで受け入れる、という馬鹿さ加減。

だからだめなんだよ。んだすげまいね。


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あれこれあって、主人公が不条理に突き進むのが恋愛の陶酔なのだ。走れぇ!なのだ。仕方ない。

俺の大好きな仲里依紗が、ほんの少しだけ実にチャーミングに登場してくる。馬鹿女にはちがいないのだが、可愛げがある。

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モテるとはなにか。

好きな女に好かれること。これが一番大事だ。

嫌いな女に迫られても怖いだけ。可愛いと思っても、子連れのキャバ嬢と付き合うかどうかは考えてしまう。この主人公は、結局なかなかモテないのだ。

男はこんな感じだけど、女の人は、好きでもない男から何人にも言い寄られれて困ることがあるだろう。それはモテているようだが、全くそうではない。ひどい場合はストーカーされる心配もある。

モテてモテて困る。それは冗談ではなく、よくある事だと思う。

俺は、リリーフランキー演じる墨さんのような糞ジジイになりたい。るみ子さんが心底呆れるほどの馬鹿が墨さんだが、そのことでるみ子さんが成長できたんだから。自分が馬鹿だと自覚できたんだから。

自分のことしか考えていない糞ジジイ、墨さん。

サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

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