フィリピンのロックダウンは世界最長!いちばん危険なセブのいま。
フィリピンの新型コロナ感染防止策のロックダウン(都市封鎖)の現状を、現地からレポート。
ロックダウンは3段階
フィリピンでは3月末にロックダウンが発令されたまま、3か月後の現在(6月末)も続いています。
おそらくこれは世界最長。
理由は、感染者が減少しないことと、医療崩壊の危険があるためです。
フィリピンのロックダウンはザックリ3段階
ハードロックダウン
理由にかかわらず、居住地からの外出は一切禁止。
食糧や水は政府が支給。
強化されたコミュニティ検疫(ECQ)
役場から、各家庭に1枚発給される外出許可証を持っている人のみが、食糧など生活必需品の購入、また銀行の利用などの目的で、居住エリア内に限り外出が許可される。
食品やインフラなどにかかわる企業やお店は、従業員の30%程度で、稼働が認められる。
その他の企業は閉鎖。
飲食店はデリバリーとテイクアウトのみ。
店内飲食は禁止。
一般的なコミュニティ検疫(GCQ)
外出制限はかなり緩和され、居住エリア外への移動も認められる。
企業は、従業員の人数をセーブして再開できる。
飲食店での店内飲食は、席数の30%以内で可。
地域ごとに指定されるロックダウン
フィリピンには「州」「市」「町・村」そして、「地区」があります。
ロックダウンの種類は、感染状況によって、「市」「町」「地区」ごとに決定されます。
いちばん厳しいハードロックダウンは、スラム街が集中している地区に発令されるケースが多く、ECQとGCQは「市」単位、「町・村」単位が多いです。
ロックダウンの種類や解除は、大統領が決定しますが、各地域の知事や市長の意見が取り入れられる場合もあります。
医療崩壊が迫ってる
国内でいちばん深刻な地域はセブです。
新規感染者が連日のように200名を超えているセブ市は、フィリピンで唯一、市内全域がECQ下に置かれ、そのうち数か所の地区はハードロックダウンになっています。
市内の総合病院では、治療の順番待ちをする患者が20~30名。
入院しても、医療器具や医師不足で、満足な治療を受けられる状況ではありません。
この状況を重く見た大統領は、国内でセブのみ、ECQを発令しました。
戸惑う市民
先週、セブ州の知事から、新たな規制強化に関する発表がありました。
・いままで発行済みの外出許可証はすべて無効
・居住地外への外出禁止
外出許可証を携帯しないで街に出たり、集団で遊んでいる人が多いことを懸念しての規制です。
でも、禁止事項のみの発表で、細かなルールの説明がないので、市民は戸惑っています。
「食糧品の調達はどうするのか」
「仕事での外出はどうなのか」
「新たな許可証はどのように配布されるのか」
など。
このように、はじめに大きなことを発表し、こまかなことは後から徐々に付け加えていくのがフィリピンのやり方ですが、今回は、生活に直結する内容なので、セブ市民は強い不安を覚えています。
ロックダウンはまだ続く可能性
セブ市以外の地域は、徐々に規制が緩和され、日常生活に困らないレベルの暮らしが送れて来ていますが、セブだけは強力な規制に逆戻り。
先週、マニラから警官や軍隊がセブに送り込まれてきて、大通りや、感染者の多い地域での監視が強化されました。
政府のコメントによれば、セブの規制は、感染者が減少するまで継続するとのこと。
当初の予定では、セブも6月末に規制が緩和されるハズでしたが、現状では、あと数週間は強い規制が続くと思われます。
市民だけではなく、医療従事者や警官などのフロントライナーも大きなリスクを背負っています。
コロナ感染が一日も早く落ち着くことを願っています。
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