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「ジョンソン英首相の退院スピーチが心を揺さぶる理由は、8回もの「ありがとう」」:『AdverTimes(アドタイ)』連載 vol.6

AdverTi me(アドタイ)の連載6回目 は、先日、新型コロナウイルスを克服し退院したボリス・ジョンソン英首相の退院後の国民に向けたビデオメッセージについて。

一時期はICUにも入ったけれど持ち直し、4月9日には一般病棟に移り、12日に無事退院。その際、この5分ほどのビデオメッセージが公開された。

このコロナウイルス禍でつくづく思うのは、本当の意味でのリーダーシップのあり方。このコロナウイルスの前では政治的なことは横に置き、全ての人がそれぞれが出来る最善の行動を取れるよう、素早く判断し、促し、導くことの出来るリーダーの存在こそ重要。

そして、この状況下で際立っているリーダーたちのメッセージに共通するのは、「愛」という価値観かもしれない。筆者はクリスチャンではないのだが(学校でその教育はかなり受けている)、「汝の隣人を愛せよ」ということなのではないかなと思う。

日本でよく言われる「協力しあって」とか「みんな一緒に」という最初から大人数前提のことではなく、基本的には「個人」が「自ら決めて自分の周りにいる人のことを思い、今できうる、より良い方法を選び行動すること」の方が、スピードもある。

また、正しい方法など誰にもわからないこの状況下、だからこそ愛と優しさを持ち、意思ある「個」が連なることが、ただ「みんな一緒に」よりも強くて大きな力になるのだ。

ビデオメッセージの中で、ボリス・ジョンソン首相は、自分に関わり救ってくれた医療関係者一人一人を個人名で称えている。

人を思って行動すること、礼を伝えること。握手もハグもキスもできない今だからこそ、しっかり自分の言葉で伝え、伝わるよう努めることが大事だとつくづく思う。



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