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「今からでも遅くない」40-50代キャリア自律推進のカギ

昨今、話題となっている「キャリア自律」。
組織として推進していきたいけれど、特に40-50代のミドルシニア層を中心に「一部の人にしか響かない」「1on1や公募制度などの制度は充実させているが、いまいち行動変化が見られない」とお悩みの人事の方も多いのではないでしょうか?

会社を担う40ー50代。自分自身のこれからのキャリアを前向きに捉え、組織で更なる活躍を推進するには、何ができるのでしょうか?

「なぜ、今更キャリア自律なのか・・」

仕事も一通り経験し、これまでの経験で仕事も自力でこなせる力はついたものの、仕事に一心に励んでいた若い頃の自分とは異なり、成長が止まってしまったような感覚。もうすぐ定年も見えてきたし、若い人に活躍してもらった方がよいのでは・・
40-50代はこうした「漠然としたキャリアの停滞感」を感じやすい時期だ、と言われています。
「会社の施策としてキャリア自律が重要だ」ということはわかるが、今更何をしたいのかもわからない。「自律」という名がついているのに、どこか「やらされ感」が漂ってしまう・・というケースも多いものです。

こうした場合に鍵となるのは、会社にとってではなく、「40-50代にもなって、なぜ『自分にとって』キャリア自律が大事なのか?」の腹落ち感ではないでしょうか。

キャリア自律が叫ばれる背景には様々な要因がありますが、個人レベルで認識をしておく必要があるのは、VUCA&人生100年時代が到来したことで「まったく先の見えない時代に入った」ということ。

「VUCA&人生100年とは言われているけど、まぁ自分の仕事はなんとなくこのまま続いていくのかな」
。しかし、グローバル&テクノロジーの進化が、変化のスピードを押し上げている昨今においては、年功序列や終身雇用がなくなり、年金受給開始年齢も80歳となって、AIが人間の仕事を奪う。そうした変化が、いつでも、突然、訪れる可能性がある、ということです。

それにもかかわらず、これからも「職業人生は間もなく終わり」と楽観視したり、キャリアを会社に委ねることは、自分にとってのリスクとなりえる時代に入ったのです。

変化の激しい時代において、重要なキーワードは「アンラーン」だと言われています。「これまでの常識や成功パターンは、いったん横においておく」ことです。

特に40-50代を中心としたミドルシニアと呼ばれる世代は、終身雇用や年功序列の雇用制度の中で、会社に任されたミッションをしっかりとこなして仕事に邁進し、昇進を目指す、というのが、これまでのキャリア推進においての当たり前、だった世代かもしれません。

しかし、「これから」も「これまで」が通用するとは限らない時代に突入してしまった。しかも、人生は100年続く可能性がある。だからこそ「自分だけは大丈夫」と思うのではなく、時代の変化を謙虚に捉え、これまでの成功パターンにとらわれず、これから自分がどう生きていくのか?を描く力がまさに今、問われ始めているのです。

まず「正解思考」「あるべき論」から脱却する

では、どうすればこの「アンラーン」、実現できるのでしょうか?

先日、大手金融機関の50代向け社員の方へ、当社のキャリア自律研修を実施していただいた時の事。険しい顔でブレイクアウト中に「この設問にはこういう意図があるのではないか」「こう答えたら正解なのではないか」という声が出てくることがありました。だからこそ改めて、講師から以下のようにお伝えしました。

「今日の研修は、『あるべき論』を語る場所ではありません。ライフプランを完成させるものでもない。正解のない対話を通して、人生の意義を見つめ直すことを楽しむ時間です。楽しい雑談をするくらいの気持ちで率直に考えてみて下さい。

講師(当社創業者・布留川)コメント

ディスカッションにおいても、設問にどう答える「べき」か?、や、研修をオブザーブする人事部の目や他の参加者の目がどこか気になる、など、いつの間にかどこかで「あるべき論」に縛られてしまっているというシーンは、研修の現場でしばしば目にすることがあります。
特に上意下達や強い組織文化の中で、長年真面目で実直に頑張ってきた人ほど、会社が求める「答え」を探ることが、無意識のクセになってしまっている、という傾向も否めないでしょう。

40-50代ともなると研修の機会も少なくなって、ともすれば、会社(自部署)と自宅の往復が中心で、日々業務に邁進・・。すると、思考も行動も、いつしか、凝り固まりがちです。それも、自分が気づかないうちに。

こうした自分自身の中に眠っている「凝り」に気が付き、それをほぐさない限り、「自分は仕事に何を求めていきたいのか?」は見えてきません。

そのためには、正解のない「対話」が重要なのです。

正解のない「対話」を通して、キャリアの「停滞感」を「納得感」に変えていく

先の研修でも、講師が楽しい雑談を後押しすると、一気に皆さんが生き生きと話し始める様子を目の当たりにしました。各部門から集まった方々が、一旦立場や職責をさておき、同じ世代同士として対話をします。

同世代と言えど、これまで歩んできた道のりも、価値観も人それぞれ。「40-50代だからこう」と画一的に言い切れるものでもありません。

だからこそ同じ期間キャリアを積んできた中で、自分なりに大事にしてきたことや、キャリアの自分についての考えを「率直に」声に出して話したり、同世代の人の多様な考えを聞く。そうすることで、はじめて自分が「客観的」に見えるようになるのです。

すると本来の自分の良さややりたかったことが見え始め、「今からでも遅くないかな」「今までの努力は無駄ではなかったんだな」「これがやりたくてこの会社に入ったんだったな」「少し自分も新しいことをはじめてみようかな」と本来自分の中に眠っていた気持ちに、自発的に気づき始める、ということが起こります。

研修には、知識を学ぶという側面もあります。しかし、受講生同士や講師との対話を通じて、自分のキャリアを客観的に見ることで気づき・学びを得る。そうした場づくり自体にも、非常に大きな価値があるのではないでしょうか。

変化の激しい時代において、良い偶然を引き寄せ「好循環」を生み出すには

ただ、変化の激しい時代に、自分が何を見据えてキャリアを考えていけばよいのか、と迷う人も多いはずです。不連続な世の中においては、キャリアを全て意のままにコントロールしていくことも難しいでしょう。

そこで、当社では、創業者布留川が20年以上の人材育成の経験をもとに
先が見えない変化の激しい時代の中でも、良い偶然を起こし続け、好循環を生み出し変化に適応していく人の特徴」を分析した結果を、フレームワーク化しました。そのキーメッセージは「できることを少しずつ、大きく深くしていく」というものです。

それに照らし合わせて、先述のように講師や受講生と対話しながら、自分のこれからの「生き方」について改めて考える機会を提供する、自立型キャリア研修gALf (ガルフ)を行っています。

すると、以下のようなお声をいただくことがあります。

「最初はたそがれ研修かと思ったけど、今からでも遅くないかなと思えた」
「自分をとりまく環境は変わっていく。それに自分は適応していく必要がある。そのためには、素直な心、好奇心、チャレンジを楽しむ心を持ち続けることが大事だと学んだ。」
「眠りかけていた向上心を思い出しました。我々に目線をあわせた講師のトークや、ご自身が生き生きと活躍されている姿にも触発されました。」

アンケートコメントより

自分の人生によい偶然を引き寄せるためには、できることを大きく広く、深くしていく。時代の変化を切り抜ける「人生の羅針盤」を持ち、最後までやり抜く力をもって、できることを増やしていく。

一人一人の社員が「良く生きる」ことができ、周囲に好影響を与えていく好循環がまわる組織こそ、これからの時代本当の意味での「強い」組織となっていくのではないでしょうか。

gALfの詳細が知りたい方はこちらの記事も御覧ください:

研修にご興味がおありの方は、ぜひお気軽にこちらからお問い合わせください:https://www.globaledu-j.com/

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