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早さを唱えると悪なのか?

技術力で勝負する美容業界で
このキーワードを持ち出すと
あまり良い顔をされない「施術の早さ」

あれ、何でなんですかね?
「時間かけても丁寧にやる事が1番のサービス」
とか「こだわればお客様は分かって下さる」
みたいな所から来てるんですかね?

今日のタイトル「早さを唱えると悪なのか?」は
極端かもしれませんけど
スタッフや後輩にこういう話しを
持ち出すと高確率で渋い顔になりません?

僕は一人でサロンに立っていて
他にも2店舗経営してますが
スタッフに切ってもらう事はしないので
ほぼ100%他の美容室へ切りに行ってます

別に行きつけのサロンも作ってないし
時々知り合いの美容師の所へ行く以外は
本当に他愛もなく、何となく
予約が空いてる知り合いでも
無いサロンへ切りに行くんですね

そしたらどうしても
分かってしまうのが仕事の早さ

技術力は別に気にならないと言うか
オーバー40のメンズカットが
苦手かもしれない若手スタッフが
中年男性の僕のカットをしてくれて
仮に「イマイチ」だったとして
技術力が低いのか?とは
ならないですし
ペルソナ的に僕がそのサロンに
合ってないだけで、他の客層に大して
売りの技術やメニューで支持されていれば
良いだけの話しですからね

Leica Q2で朝の街を

しかし仕事が早いか?遅めな人なのか?は
ペルソナが合うとか合わないとか
関係無く万人に通じる箇所ですよね?

大して待たずにカットが始まったのに
お店を出たら1時間30分経ってたとかも
あるんですけど、疲れません?
いや、切った人じゃないですよ
切られた僕が!です

めちゃくちゃ趣味が合って
話し足りないですねーって
言う程盛り上がったのならまだしも
長い時間サロンで座るの疲れません?

喫茶店とかなら店内に滞在する
時間を自分で決められるから良いんですよ
同じランチでも食べてすぐ出る人もいれば
「課長島耕作」をダラダラ読んでから
仕事に戻る人もいるかもしれない…
とにかく他のサービス業はお客様が自分で帰る
タイミング決めてますよね?

でも美容室は美容師が「お疲れ様でした〜」って
言うまで帰られないんですよ
同じクオリティなら「早い方が良い」と言う
理論があまり通じないのが僕らの世界

差し入れで頂いたキャラメル


でもちょっと待って!
とても忙しい日でもそのスピードですか?
僕がスタッフに口を酸っぱくして
言っている事の1つに
「とても暇な日でも、忙しい日でも
同じ時間でカットしてね」と言うキーワード

言い切っちゃいますけど
売り上げが少ない人程
これの正反対の事してますよ
暇な日にのんびり切ってて
たまに予約が集中した日に慌ててお客様に
「いやー、今は忙しい時期ですねー」とか
訳の分からない言い訳しながら
あたふたして切ってます(多分)

そうすると絶対お客様に伝わります
(あ、この人忙しいと雑っぽいじゃん)
そうして失客と言うデフレスパイラルみたいな
連鎖に陥ります

だから仕事は早さを求めてた方が良いんです
忙しくなった時に早くしようとしても
クオリティが下がるんですから
まだまだ指名のお客様を増やそう!って
時から早くしておかないと
「最近あの美容師さん、昔程丁寧じゃない」とか
思われるんですよ

この問題を解決する為の良い方法は2つ
1つは「意識して予約を詰める」
まだ予約が少ない時から
予約の間隔を自分が「ヒリヒリする」位の
時間で取る
「ヒリヒリする」と言うのは
「ダラダラしてたら次の人が来るぜよ」と
思う位の予約を取る事

よくアスリートが
「実戦をイメージして練習する」とか
甲子園常連校が「紅白戦で満塁のシチュエーションから試合をする」とか
そう言う話しを聞きますけど、あれと一緒です
一日に数人の予約の日なら
その方達で半日間だけでも
「ヒリヒリする」状態を意図的に
体験しておくんです

そしてもう1つは
「忙しい時にしない事はしない」
これ、意外と盲点ですよ
今までの美容人生で売り上げが少ない
同僚を見てて
皆やりがちなのがコレ

例えば暇な日は仕上げた後に
なんやかんや世間話しながら
チェックカット?なのか分からないですけど
ハサミをちょこちょこ動かす人

はたまた毛先に何か付けたのか?
分からないですけど、いつまでも
髪の毛をコネコネする人

忙しい時にしないじゃん、そんなの!
って事を暇な日にやるんですよ
いや、良いんですよ別に
暇ならお喋りして帰って頂いても

でも、鏡を見せてクロスを外して
「技術的な事は終わってますよ」のサインを
出してからお喋りしないと
お客様は、その時間も技術的に必要な
時間だと誤認してますよ
その方が次の時に来られて
「あら…いつもは最後にハサミでちょこちょこ
やってるのに…」とか
「今日のスタイリング雑じゃない?」って
思いますよ、ホントに

むしろ逆をしないといけないんですよ、逆を

暇な日こそシンプルに、サラッと丁寧に
早くやって終わらせて
サロンがいかにもバタバタして
忙しい雰囲気が漂っている日こそ
20分?30分?人それぞれですけど
カットの時間を工夫して
(例えばパネルを取る時間を少しでも工夫する)
とか、そんな事を積み重ねて2分短縮して
忙しい日こそ!上記の毛先こちょこちょ?
毛先コネコネ?知らないですけど
ああいう事をした方が
「忙しそうな店内なのに丁寧にしてくれて
あの美容師さんに一生付いてく!」って
なってくれるかもしれないですよ

ちょっと最後はふざけて書きましたけど(笑)
僕は忙しくても暇な日でも
「技術を提供するスピードは全く変えない」
これが長い目で見た時に
長く・沢山のお客様に支持して
頂ける為の1つの要素だと思いますけどね

要はお客様に「信用して頂ける」事の
1つの要素に「いつ、なんどきでもクオリティが
変わらない美容師」と言うキーワードが
あるよ…って事です

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