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【3億の取り引きに失敗?!起業家の落とし穴は〇〇が苦手】クリントン元大統領の政府要務やスイス銀行と取り引きしていた女性起業家が転落した理由は〇〇が原因だった。

留学中のパトロン女性起業家には決定的な欠点があった。

それは【整理・整頓】だ。

まさか整理整頓が出来ない、それが転落人生の始まりだった…


急遽、豪邸に引っ越しを決めたパトロン

当時わたしはパトロンと共に高級住宅街の分譲住宅に住んでいた。閑静な小高い丘の上に、近くには共同プール。

日々、お抱え運転手に大学へ送ってもらい、帰って来ては日が沈むまでそのプールに浸かっていたものだ。

ある日、大学から帰ってくると、小太りなパトロンが慌ただしく動いている。

「グレン、大きな家が買えたの。引っ越すから準備して。」

寝耳に水である。

パトロンは物持ちがいい…と言えば聞こえはいいが、ようは物が捨てられないタイプの人間だった。

ガレージには山となったダンボールで、車2台入るはずが、1台しか置けない。

まぁ、ロスの道路は広いから、お客が来ても門前に路駐してもらえば問題はなかったのだが、とにかく物がたくさんあった。

それは家の中にある彼女の書斎も同様で、とにかく資料や書類でごった返していたし、机の上は紙で山積み。いったいどこの研究室かと思ってしまう。

「グレン、書斎の資料をすべて段ボールに積めてちょうだい」

言われるがまま雑多に置かれた紙や、棚の書類をダンボールに積めていく。


まるで日本のバブルのようだった

『ようだった』と言ってはみたが、私自身はバブル後の世代なので想像でしかない。

ただ確かなことは当時、アメリカの地価はうなぎ上りに上がっていた。

地価の高騰で、近くの高級住宅は月を追うごとに100万単位で値段が上がっていたし、不動産セールスマンは毎週のように目玉物件を説明しに来た。

『今買うしかない』

パトロンは分譲住宅から本格的なマンション(豪邸)へ移り住もうと前々から考えていた。

地価が上がっていく、高級住宅も軒並み上がり、パトロンが購入した時で日本円で約3200万円。翌年には4560万円にまで高騰していた。

「上がり切る前に買えてよかった♪」

パトロンはご満悦だった。


3億円の契約書をロストした女性起業家

パトロンは台湾生まれの努力家で、バイトして溜めたお金で渡米、英語で修士号を取る。

そのまま博士号も取れる頭の良さだったのだが起業し、貴金属、宝石、服飾、美容などなど、数々の事業を手掛けていた。

過去の経歴にはクリントン元大統領時代の政府要務を手掛けていた時もあるようで、ホワイトハウスだろうか?大統領とのツーショット写真が書斎に飾られていた。

とにかく人に好かれるタイプの人間で、そういったビジネスの経歴から多くのコネクションを作り、事業展開をしていた。

当時はスイス銀行などの海外の有名銀行と発展途上国の銀行との橋渡しをして、提携や傘下に入らせるといった事業をメインとしていた。

そして当時も、2年かけて漕ぎつけた契約が成立する大詰めの時だった。

引っ越しから数か月後の初夏。大学から帰った私にパトロンからの悲鳴が届いた。

「グレン、お願い、書類を探して…」

なんと、その2年かけて漕ぎつけた大事な、大事な契約書を、引っ越し荷物の中に紛れ込ませてしまったのだ。

縦横1.5メートル四方のアメリカンサイズの段ボールを何箱も何箱も開け、何時間も、何日も探した。

しかし見つからない。


断念、そして人生は下り坂を転げだした

契約書が見つからないまま、締結期限がきた。もちろん契約は不成立だ。

大手銀行も、橋渡しを頼んできた地方銀行もカンカンである。

3億のコミッションは入ってこないのはもちろん、当たり前のごとく損害賠償を請求された。

それまで2年間で投資してきた額も相当なものだっただろう。トータルで損害額は約5億円にも上ったのではないか?

確かなところはパトロンにしか知りえない。それからの彼女の人生はひどいものだった。

債務整理に本社の台湾へ戻った彼女。

本社の会計を任せていた社員の横領が発覚。しかもその社員はあろうことか台湾マフィアを雇って、パトロンの息子を拉致。

銃で脅し、約4000万円の借用書にサインさせられる。

息子と共に一度はアメリカまで逃げ帰れたものの、債務整理のために再度台湾に戻った際に、その横領社員とマフィアが飛行場で待ち伏せていたのだ。

彼らは裁判所から手に入れた、借用金の支払い命令書を携えていた。パトロンは裁判が終わるまで台湾から国外退去禁止。パスポートを奪われる。

かいつまんで話すと、その後

・買った豪邸も乗っていたベンツも金目のものはすべて抵当に
・他の所有不動産も軒並み支払いに回される
・巻き返しをはかったアパレル事業で大ゴケ
・借金が膨れ上がる
・心臓病を患い、半身不随に
・現在アパート暮らしで中国絵で生計を立てている


整理・整頓できないビジネスマンはいつか大失敗する

経営修行の最後に、私がパトロンから学んだことは【整理・整頓の大切さ】である。

そんなこと『当たり前だ!』と思われてるあなたも、今『ドキッ』っとされているあなたも、もう一度考え直してほしい。

あなたが甘く見積もっている【整理・整頓】で3億も失う。それどころか人生のてっぺんから転がり落ちることもある。

それほどまでに【整理・整頓】は人生にとって重要なスキルなのだ。

しかしあくまでスキルなのである。

苦手であろうが、不得意であろうが、後天的に身につけることができるし、スキルならば練習の積み重ねで上達できる。

日々の心がけだけで、3億も5億もの損失を抑えられるかもしれない。

私も【整理・整頓】が得意な方ではなかったが、この経験から、仕事場だけはすぐ片づける、片づけを後回しにしないようにしている。

是非あなたも、今日から自身の身の回りの【整理・整頓】を心がけてみてはどうだろうか?


追伸

少しお堅い文章になってしまったなぁと思っていますが、何事も実践、そして経験と思い、今後の糧にしていこうと思います。

この記事はすべて無料で読めるのですが、最後に購入できるようにしてみました。

「なるほど」

「小さく考えていたことが、思った以上にリスクになるんだな」

そんな風に共感していただけたら幸いで、それをリアクションで示していただけると、私の励みにもなり、今後の記事投稿の糧ともなります。

(【スキ】でも十分嬉しいです♪)

あなたの閲覧やリアクションをバネに、次の記事にも全力で向かっていきたいと思います。

それではまた、記事を通してお会いしましょう♪

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