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僕は出が営業なので、営業については一過言持っています。その中で「営業の継続性と再現性」についての話しをスタッフに良くします。

こんな話しです。

営業の目標は予算を達成することです。数字が全てではないにしろ、数字から逃げることはできません。「営業数字は自分の背番号だと思え」で育った僕としては、数字は上げて当たり前という認識があります。

営業も色々です。コンスタントに営業数字をたたき出すスタッフと、中々目標数字を上回れないスタッフもいます。

その違いは何でしょう?

営業といっても広いので前提を整理します。
印刷業界の営業にします。(マニアックですみません)印刷営業は企業の宣伝・販促部門や、広報、総務などの部門へ訪問し、必要な印刷物を受注して責任をもって納品する仕事となります。(前提終わり)

ある営業マンが受注したとします。
それも割と大きな金額の受注案件だとします。

これはこれで凄いことです。
称賛に値する成果です。

しかし、受注した営業からすると、称賛ではなく評価して欲しいのです。
シンプルに言えば給与を上げて欲しいわけです。

一方で僕は冷静にその営業の「継続性と再現性」をみています。
「本当にその営業の給与を上げていいのか?」

大抵は「継続性と再現性」の観点から賞与のような一時支給に留まる場合が大半です。

なぜでしょうか。

継続性はあるか?

印刷業界は巨大なリピート商売です。例えば人気書籍の印刷を受注すれば、2刷、3刷と増刷の依頼が舞い込んできます。増刷に関しては新たな営業工数もいらないので、効率的に売上と利益を稼ぐことができます。

同じ理由で定期刊行物も魅力です。週刊、月間など必ず定期的に発刊される雑誌の印刷物も効率的に稼ぐことができます。

ポイントは「その案件に継続性はあるか?」です。

会社が一時的な売上増で舞い上がるわけにはいきません。
単発の大きな受注よりも、定期的に発注が期待できる案件の方が嬉しいのです。特に製造部門(工場)を持っている印刷会社であれば尚更です。

再現性はあるか?

受注した案件が仮に継続性を期待できないとしてどうするか。僕は「その営業の再現性」を見ています。

営業の再現性とは、別のクライアントに同じアプローチで営業をした時に通常よりも高確率で受注を再現できるかという観点です。

これはクライアントに限らず、違う商品、違うプロジェクト、どんな切り口でも構いません。その営業マンの営業活動(アプローチやプロセス)に独自性があり、価値のあるノウハウになっているかが重要です。

再現性が高いと評価できれば、今回の受注が継続性の無い案件だとしても問題ありません。クライアントや商品は変わるかもしれませんが、同様の受注をいずれもたらすことになるからです。

いかがでしょうか。

自社の営業マンを評価する場合や、受注案件を評価する場合に「継続性と再現性」という軸で整理すると新たに見えてくるものがあるかもしれません。

最後に1点。
将来的に経営幹部に育つのは「再現性の高い」社員です。
変化に強いのがその理由です。

こんにちは。最後までお読み頂きましてありがとうございます。このnoteは僕のつたない経営や、インナーブランディングを行う中でのつまづきや失敗からの学びです。少しでも何か皆様のお役に立てたら嬉しいです。サポートはより良い会社づくりのための社員に配るお菓子代に使わせていただきます!