見出し画像

「部屋が汚すぎる東大生」の話──こんにちは、「ずぼらのメガネ」です。

突然ですが。

みなさまは──「ずぼらの生きやすい社会」、見てみたくないですか?

* * * * * *

初めまして!
学生団体「ずぼらのメガネ」代表のRieと言います。
現在は東京大学に通っている2年生で、ADHDであり、私自身も「ずぼら」に苦しんでいる一人の人間です。

今回、学生団体「ずぼらのメガネ」のnoteを新しく立ち上げたので、
今日はご挨拶がわりに、代表である私の自己紹介と、この団体を立ち上げた理由をつらつら綴ってみようと思います。暇つぶしにでも読んでもらえたら嬉しいです!
(なお、「団体について先に知りたい!」と思う人は、3.を先に読んでもらえれば嬉しいです。)


1.「努力のできない人間」だと思っていた

唐突ですが、私は自分のことを、ずっとこう思っていました。

「努力のできない人間」

部屋が片付けられない。
忘れ物が多い。
渡された書類はすぐどっか行く、宿題は存在ごと忘れる、朝は遅刻ギリギリ。

今から思うと「ADHD(※)だなあ〜〜〜〜〜〜」という感じなのですが、診断をもらっていなかった当時はそんなこと知る由もなく。幼心に、「努力できない自分が悪い」とずっと思い込んでいたんですね。

※ADHD:日本語で言うと「注意欠陥多動性障害」で、「不注意」「多動・衝動性」を特徴とする発達障害の一種。

この思い込みに拍車をかけるのが、私が「頭が良かった」ことでした。

「でもりえちゃんは頭がいいから、問題ないでしょ」
「こんなに頭がいいのに、発達障害なわけないじゃない」
「りえちゃんは頭がいいから、努力する必要性がないだけ。天才なんだよ」

私の「ずぼら」さは、ほとんどの人から見過ごされました。
仕方のないことだと思います。まさかテストで100点をとるような優等生が発達障害だとは、まあ誰も気づかないでしょう。 ADHDの主症状のうち、幼少期によく見られる「多動性」があまり強くなかったというのもひとつの原因です。

でも、だからこそ、私は逃げ場を失っていきました。

「自分のずぼらさは、自分の性格のせい」
「忘れ物をするのは、私が悪い」
「部屋が汚いのも、私が悪い」

「なんでこんなに、自分はダメ人間なんだろう…………」


2.「努力」は、苦労をすることじゃない

いつしか私は、周囲に公言するようになっていました。
自分は努力のできない人間である。
人間としてどこか欠陥があるのだ。
努力ができる人間になりたかった。
等々。

そんなある日、当時の担任に言われたんですね。
それは進路の相談をしているときでした。「〇〇しなきゃ受からないってわかっているけど、できない。私に根気がないせいだ」とぼやいていたときの話です。

「いや、無理でしょ。りえは嫌いなことやるような人間じゃないでしょ」

……いやいやいやいやあまりにも! あまりにも救いがない! 先生!!!
残酷な言葉に目を丸くする私に、先生はこう続けました。

「だったら、好きなことやりまくって受かる方法探した方がいいじゃん」

……目から鱗でした。
そんな考え方もあるのかと。
そんな努力の方法もあるんだと。


先生の言葉にハッとさせられた少し後、私はもう一つの言葉に脳味噌を揺さぶられることになります。
それは、書類を期限までに出せない私を見て、父が言ったこの一言でした。

「それ、システムの問題なんじゃない?」
「……どういうこと?」

「スムーズに書類を提出できないっていうことは、『書類を出すまでに超えなきゃいけないハードルが多い』ってことでしょう。まずはシステムの面からハードルを減らす必要があるんじゃないの

……そうか。そうだったのか。

つまるところ、私は「努力」をものすごく狭い範囲で見ていたのです。

別に好きなことをやっていたっていい。
嫌いなことから逃げていたっていい。
その代わり、それでも自分の世界が回る方法を、全力で探せばいい。

そしてきっと私には、その「努力」が向いている。


3.「対処療法」という「優しさ」──「ずぼらのメガネ」について

その後、なんやかんやで東大に合格した私は、そこで自分がADHDであることを知ることになります。
それからは、いろいろな事象に説明がついて楽になりました。

でも、別にADHDだとわかる前の私と、わかった後の私、
決して「中身」が変わったわけではありません。

もっと言えば、
「ADHDだからずぼらで苦しまなくていい」
「ADHDじゃないのにずぼらだから自分でがんばらなきゃ」
なんてことは絶対にないと思います。
理想論を言えば、全員が「苦労」をしなくて済む社会であって欲しいですよね。「努力」はしたらいいと思うんですけど、「苦労」を続けたくはない。

「やらなきゃいけないことができない」「ものぐさな自分を責めてしまう」

そんな悩みを抱える「誰もが」助かるアプローチってなんだろう。

そう考えたときに行き着いたのが、「ずぼらのメガネ」です。
物理的な環境を変えることで、自分の世界がうまく回るようになるなら。最適な環境を探すための「努力」をすることで、「苦労」を減らせるなら。
そしてそのノウハウは、研究で見つけ出せるんじゃないか。

* * * * * *

というわけで、私たち「ずぼらのメガネ」は、こんな感じで活動しています↓

===========

・目標:「ずぼらが生きやすい社会」を作ること!
→そのために「ずぼらが楽になる環境」を研究し、発表する!

・活動内容:
①「ずぼら」についての研究
→当事者研究や障害学、質的心理学などの学問体系を援用しながらも、「自分たちの日々の体験」を大事に、ボトムアップで「ずぼら」について研究しています!

②展示会やワークショップなどの開催
→直近だと、11月頃開催予定の東大の文化祭「駒場祭」に参加します!

②「ずぼらな人向けに情報を提供するメディア」の運営
→こちらのnoteとTwitter(@glassforsloppys)で発信していくので、よければフォローしてください✨

============

「なにこれ面白そう!興味ある!」という方…………
「自分もいろいろ話をしてみたい!」という方…………

・Twitterでは、ちょっとしたノウハウの発信、イベント紹介等を行っています!

よければフォローしてください🙌
DMでの相談も受け付けています!

・イベント情報告知用のオープンチャットがあります!

団体で開催する各種イベントの告知をします!
説明会や体験会も時折開催します。ぜひご登録を📝

・団体メールアドレスはこちら↓
メールアドレス:sloppysavestheworld.2020@gmail.com
お気軽にご連絡くださいね。お待ちしております✨


みなさまとお話できる日を、とっても楽しみにしています!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?