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【ゲームレビュー】太陽剣にて、闇を斬り裂け!!!超絶演出過多STG【GRAND CROSS: ReNOVATION】

薙ぎ払いビーム剣と言えば、ガンダム00、ラインバレル、ガン×ソード、最近だとメガテンⅤetc…(さかのぼると色々出てくるだろうけど自分の好きなやつを並べてる)。
そのどこまでも伸びる光の剣を敵にぶち当てる必殺技は、バトルもののド定番。なぜならカッコイイから。最大出力の全力ワザという分かりやすい見た目は男子が大好きなヤツだ。

このGRAND CROSS: ReNOVATIONはシューティングゲームのジャンルでありながら、ビーム剣を振り回して敵弾と敵を薙ぎ払う。


弾を避ける時代から斬る時代へ

今作は従来の「敵弾を避けながら進んでいくSTG」ではなく、独自の「太陽剣」と呼ばれる武器で「やられる前にやる超攻撃型STG」となっている。

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この太陽剣、コントローラーのLRで方向を操作するわけだが、その際太陽剣に触れた敵弾は消滅するのだ。どんなに敵弾が多くとも、闇の軍勢の攻撃など太陽の力を持つ剣の前では無力。STGにここまで強い武器があって良いのだろうか…? さらに太陽剣にはバリエーションがあり、ボタンの組み合わせで、より強力な大太陽剣、周囲にばら撒ける拡散太陽剣を撃つことができる。こんなに強くていいのか…?

もちろん、無敵の攻撃なんて上手い話は無い。
太陽剣の使用には左下に表示されているLIFEゲージを消費する必要がある。そしてLIFEゲージはその名の通り主人公ネグザルツの命、0になったら死だ。
太陽剣を使わなければ一定時間で回復するので太陽剣の使い方には気を付けなければいけない。

このゲームの面白さは残機制ではなく、LIFE(体力ゲージ)制を採用し、自身の最強武器の使用ゲージとも共有することで、ゲームの駆け引きを生んでいるところだろう。
敵を倒すには太陽剣を使い敵を倒しつつ敵弾を薙ぎ払わなくてはならない。だがLIFEの消費は思いのほか早く、雑に使えば過ぎにLIFE切れとなる。LIFEゲージがある状態では敵の攻撃を受けても死ぬことは無いが、ゼロとなれば敵弾が当たった時点で即死となる。ゲージの管理が非常に重要となっている。
更にLIFEゲージが低くなった状態で敵を倒すことで得点倍率が上がりTECKと呼ばれるポイントをためることでコンテニュー回数を増やして実質的な延命も図ることもできるのも悩ましい。

設定の面でも非常に巧い。主人公ネグザルツは、元は敵側である闇の勢力出身であり、太陽剣を使うことは彼の身体も焼いているという設定で表現されている。

演出重視派STGの面白さ

ゲーム開始直後、超カッコいい主人公機が翼のような光とともに宇宙を駆け、光の軍勢と闇の軍勢が過剰なほどの爆風を巻き起こす中、太陽剣の光が闇を斬り裂く…最高にカッコイイ。

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2面では聖鎧(外部装甲)(デザインが超カッコいい)を使用することができ、その際は画面下に現れた外部装甲とドッキング!! ネグザルツ機の数倍はある外部装甲は超強力で、ミサイルや強力なショットが使用でき、LIFEも即回復という本当に無敵状態。

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GRAND CROSS: ReNOVATIONは、画面を埋め尽くす弾幕をチョン避けするなどの技術が必要な競技性の高いSTGではなく、演出やストーリーを重視したSTGといえる。
STGジャンル特有の強制スクロール画面と一本道の構造が、演出やストーリーを見せることに非常に向いているからこそ、ここまでのカッコよさが出来たのだと思っている。

「いいですか、STGはポエムなんです。製作者の自分自身に浸りきった陶酔感。そこにプレイヤーも次第に一体化していき深遠な宇宙と融合していくんですよ!」
ゲームライター原田勝彦/書籍『ゲームレジスタンス2』 より抜粋

ポエムというのは言い方にトゲ(彼自身STGを愛してるからこその自嘲のようなもの)があるが、製作者の作家性と芸術性がものすごく出て、それらをダイレクトに伝えられるジャンルであるとは自分も感じている。
最高に敵味方ともにカッコいいメカデザイン、カッコいいUI、壮大なBGM、最高にやかましいのに次第に脳汁が出る破壊・爆風演出、最高に強い戦闘システム、闇の先にある真実の物語…。通しでプレイすれば1時間ほどの中にこれでもかと性癖が込められ、STGという一本の道に綺麗に収まっている。芸術作品と言ってもいい。

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おススメのSTGだ。最初は太陽剣の扱いに戸惑うだろうが、慣れればあっという間に使いこなせるはずだ。太陽剣で闇を払う快感、そしてGRAND CROSS: ReNOVATIONという芸術を体感してほしい。

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