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王を称えるためだけに作られた映画を観よう【ゴジラ キング・オブ・モンスターズ2回目視聴感想】

サーホーを映画館で観て、すごく「王」関連の映画が見たくなった。画面にバーンッと映し出される王の神々しい姿は何度観ても良いものだ。

というわけでサーホー観た後にツタヤに寄って借りてきたゴジラ キングオブモンスター(以下KOM)を観た。一回目は映画館で観ている。さすがに家のテレビでは映画館ほどの迫力は出せないが、それでも最高だった。いい映画は何度観ても良い。ちなみに今回は日本語吹き替え版だ。

吹き替え版の印象

基本的に日本語吹き替えは俳優さんを使われると身構える体質になってしまったのだが、今回は特に違和感はなくて安心した。ただ主人公のマーク博士の声が終始キレ気味な威圧的ボイスに聞こえたのは私だけだろうか……?いや設定的にも怪獣を憎み、モナークとも折り合い悪い、妻とは疎遠でイライラする要素は多いけど。

人類行き当たりばったり

日本のゴジラ映画でもそうだったから今更なんだけど、人類の行き当たりばったり感は2回目の視聴ともなると微笑ましさすら感じる。でもしょうがない。相手は前例のない「怪獣」との攻防なんだから。作戦がうまくいかなかったり予想外なことは起こるもんだ。うん。しょうがない。
でもそれにしたって人類のモンスター代表エマ博士の「怪獣の破壊行為を使って地球環境を修復する」作戦はガバガバがすぎる。「一匹ずつ目覚めさせるつもりだった」なんて全然想定外のこと考えてないじゃん。ランドゥ・ヤグチも「根拠のない楽観は禁物です」って大臣たしなめてたじゃん。

言い出すとキリないけど、人間側の行き当たりばったりシーンも結構好きです。行き当たりばったりのなかでも、主人公たちが最善を尽くそうと行動する姿が特撮映画、モンスター映画の好きなとこなので。
KOMは人間の試行錯誤シーンをダラダラと見せず、早い展開と怪獣プロレスシーンを挟むことで観てるときはダラダラ感がないのはすごくよい。

映画のメインディッシュ

まぁ~~~~何度観てもカッコいい。ギドラとゴジラの初対面と戦闘シーン、火山からの登場シーンは意外とカッコいいラドン、モスラがギドラにトドメを刺そうとするいいところで妨害してくるラドン、芹沢博士の喝で真っ赤に燃える暴走ゴジラ。怪獣は出てくるだけで盛り上がるわけだが、その中でもシーンの一つ一つが滅茶苦茶にカッコいい。ワンシーンが宗教絵画のような美しさでうっとりする。いつものゴジラのテーマが滅茶苦茶に良い。ソイヤ!ソイヤ!ってすごく耳に残る。ギドラをぶっ倒し、他モンスターが『王』にひれ伏すラストシーンは「監督がやりたかったこと」の集大成のシーン。これだけでもお釣りがくる。

ここまで好きにされたら言うことないです

正直に言えば、この映画のゴジラ観と自分のゴジラ観が完全に一致しているわけではない。けれどここまで直球に「俺はこう思う!!!」というのを表現し、それが愛に溢れたものであるのがわかるから「うんうん。それもまたゴジラだよね」と言うほかない。
それに自分の好きなものを、いろんな人にも「面白い」と言ってもらえるようにツボも押さえてて単純に「観て良かった」と思える作品を作れるのはすごい才能だとこちらは平伏するしかない。

今後のモンスターバースへの期待

憎きコロナの影響でゴジラVSコングの上映が来年に延期になり、今年の楽しみが減ってしまった……。

私はメカゴジラが大好きなので、アメリカゴジラの製作がどんなメカゴジラを出してくるのかが気になる。宇宙人由来のオーバーテクノロジーを使うのか、レディープレイヤーワンに出てきたようなパチモン感ある姿なのか(アレはアレで好き)、アニゴジのような今までにないデザインなのか、ゴジラの骨なんかを使用するのかetc...。海外のメカゴジラ観はどうなのかわからないけど、どういうアプローチでメカゴジラを出してくるのか、今から期待(と少しの不安)でいっぱいです。早く公開されないかなぁ。


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