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“ビジョンのつくり方”をみんなで読み解いた〜13のグラレコを一挙公開!

 2024年1月に開催された「正解がない時代のビジョンのつくり方」出版記念イベントでは、13名の方がグラフィックレコーディングに参加。著者、三澤の講演を絵で紐解いていきました。これは、考えを可視化し、互いに語り合うという、共創的なビジョンづくりに欠かせないプロセスそのもの。本記事では、13名が描いたグラレコを紹介しながら、ビジョンづくりについての多様な解釈と表現について触れていきます。

「みんなでつくるビジョンづくり」をテーマにしたイベント

オンラインで実施された、本イベント。全国からたくさんの方が参加されました。

三澤直加による「正解がない時代のビジョンづくり」の講演に加え、オンラインでもできる、ビジョンづくり体験ワークが実施されました。

【実施内容】
・オープニング
・著者による講演「正解がない時代のビジョンづくり」
・質疑応答
・著者による事例紹介
・ビジョンづくり体験ワーク(お手元の紙に書きながら考える)
・終了後 登壇者との交流時間

グラレコを公募して実施

このイベントでは、グラフィックレコーディングしてくれる方を広く募集。本書の「ビジョン」の世界観をイメージしてもらうために、絵のちからで、多くの人に届けてもらうよう、呼びかけをしたところ、13人の方がグラレコに手を挙げてくれました。(第一線で活躍するプロもたくさん参加してくださました。本当に感謝です。)

グラレコを書いてくれた方の1人、久保田ナオさんのXでは、イベント中のグラレコの様子が公開されています。


全国各地から寄せられた
グラッフィックレコーディングを見てみよう!

早速、みなさんのグラフィックレコーディングを、三澤の解説とともにみていきましょう。
(掲載許可あり・掲載は順不同)

関 美穂子さん

価値軸が不安定な現在の共創で意味を見出すビジョンづくりの姿が、過去と対比して描かれた

講演の中で触れた「慣習モード」と「デザインモード」が、どんな世界観なのかが一目瞭然のグラレコ。比較された構図も、端的にきりとられている表現からも、明快な示唆を与えてくれますね。

▼望月 琴未さん

ビジョンをつくる人が、壁を乗り越えてビジョンを掴み取る物語が見える

「壁を乗り越え、道を選び、自分たちのビジョンづくりを見つけた!」というストーリーが見えてきますね。ビジョンづくりが冒険のようで、みていてワクワクします。

小川 綾さん

水の中を泳ぐような、これからの時代のビジョンづくりの世界観を表現

価値軸が不安定なデザインモードを、水の世界で表現したグラレコ。ビジョンづくりに立ちはだかる壁を超えていくためにダイブする人が印象的。この海を渡っていくために、本が一つの指針のように帆船として登場します。

久保田 ナオさん

話された内容やスライドから大事なポイントを拾い上げ翻訳している

この場に参加した人なら「そうそう、こんなこと言っていた」と、思い出せるようなグラレコ。講演で話したことやスライドでつかった図を使いながらも、ちょっとずつ情報が追加、編集されていてとてもわかりやすい。

▼守隨 佑果さん

「みんなでつくる」ためにどうしたらよいのか?考える人が象徴的

ビジョンをつくるときのマインドがひしひしと伝わってくるグラレコ。足元をみて、自分の心の声を聞いて、互いに語り合い、向き合い続ける。このもんもん感が自分ごと化に大事なんですよね。

▼桒嶋 杏奈さん

講演の概要とポイントが凝縮された一枚

この本の世界観とセミナーの講演部分が一枚に凝縮されているグラレコ。どんな特徴をもったビジョンづくりなのかがわかりやすいですね。

▼泉山 清佳さん

体験したことを1色で見やすくまとめあげた

講演に加えて、体験ワークの内容と感想までを、一枚にまとめたグラレコ。一色に限定し、◯い形を効果的に活用しながら、体験のリズムが伝わってくるような表現です。体験ワークの本音まで見えてきますね。

▼山内 健さん

トピックス別にポイントがつかめるイラストの表現

一つひとつのトピックをわかりやすいイラストで表現したグラレコ。それぞれを丁寧に読み解いていきたくなる表現ですね。

▼原田 紘子さん

三澤の見ている世界を、俯瞰して表現
事例紹介では、組織の状態と成果物が実体として描かれ、関係性がわかりやすい
体験ワーク中も自分の頭の中を可視化している

話を聞きながら、見えてきた世界観を描いた独創的なグラレコ。講演していた三澤の視点になったり、事例に登場する組織の人の視点になったり、自在に視座が変わっています。見る人が没入できる表現ですね。

▼後藤 康子さん

イベント冒頭の勢いが伝わるパワフルなグラレコ。随所に制作者本人が登場し、メタ視点で講演内容を解説しています。「改めてきくと納得!」「あるよね〜!」「沁みる・・・」など。自分と対話しながら書いていたようですね。

▼川端 悠輔さん

話されたトピックと、大事なポイントがズバリわかるグラレコ。一つ一つ言葉を書きながら、色を変えたり装飾したり、楽しんでいる様子が伺えます。

▼あーちんさん

その場で話されていたことを、ひとつひとつ丁寧に記録されています。具体的な「問い」などは、文章で描かれている方が活用しやすいですよね!赤文字の部分が、あーちんさんが大事だと思ったことでしょうか。

▼ゆーたろーさん

ひとつひとつの話を絵でイメージしながら、書き取っている様子が目に浮かびます。おそらく、紫色がネガティブ要素で、緑色が示唆?赤色が有益だと思ったこと、かな?などと、勝手に読み解いてみました。


参加されたみなさま。こんなに、思慮深いグラレコを書いていただき、本当にありがとうございました!
X(旧Twitter)やinstagramでは「#ビジョンのつくり方」というハッシュタグで、セミナーの様子などもふりかえることができますので、ぜひご覧ください!


セミナーのブログも発信いただきました

セミナーの様子をブログでも発信いただきました。

▼Masahiro Ibaragiさん

多様な解釈から深まる学び

これらのグラレコを見てみると、描いている内容だけでなく、描き方、描く目的まで全く違うことがわかります。同じ話を聞いても、解釈や表現が異なっているからです。それは主観で書いているから当たり前。むしろ、このように多様性のある解釈を見ることで、互いから学び合う、とても贅沢な共創がおきていると言えるのではないでしょうか。

「この視点は、自分にはなかった!」
「ここ、聞き逃していたけど、大事なポイントなのかもしれないな。」
「こんな世界で表現することもできるんだ!」
と、多くの示唆を与えてくれます。

複数人で同じ話をグラレコした「DEV LOVE 現場甲子園2015」のグラレコ
7名のグラフィックレコーダーが参加

コロナ禍以前では、5〜10人のグラレコチームでさまざまな話を描きあうという場がたくさんありました。(そのような場をグラグリッドもつくっていました。)しかし、対面するイベントが減り、紙のグラレコが減っていく中、このように「お互いに見せあい、学び合う場」も減っていきました。

今回は、ひさびさにこのような機会をつくることができて、グラフィックレコーダー同士もですが、グラレコを見ている人も、それぞれに学びが生まれ、深まっていったのではないかと思います。
グラレコは使い方によって「共創」「共学」が生まれていく方法なんです。

正解がない時代のビジョンのつくり方は
実際にやってみて話しながら理解しよう

ビジョンを「絵にかいた餅」で終わらせないようにすること。そのためには、参加する人が主体的に関わり、自分ごとで考えていく体験の設計にこそヒントがあります。

もし、興味をもった方は、2024年3月19日に、体験型のワークショップが開催されます。ぜひ、こちらに参加されてみてはいかがでしょうか。



関連リンク

■書籍「正解がない時代のビジョンのつくり方」(三澤直加・2023年)

■「正解がない時代のビジョンのつくり方」公式ページ
ワークショップの開催情報など発信しています



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