書くことで自分と向き合う。目的に応じたペンの使い分けとは?〜グラグリッドオフィス紹介④〜
こんにちは、ぐらぐりです。
本日は、グラグリッドで一番ペンにこだわりを持つ、三澤のねえさんに話を聞いていきたいと思います。
どんな面白い話が出てくるのでしょう。
ぐらぐり君: よろしくお願いします。
今、グラグリッドの皆さんに、お気に入りのペンについての話を聞いて回っています。
前回は和田ねえさんから、ペンが太いとパワフルに描けて、自身の創造性を拡張するという話を聞きました。
早速ですが、三澤のねえさんはどんなペンがお気に入りですか?
三澤: よろしくお願いします。お気に入りのペンですか・・。
たくさんあって選べないですね。
ぐらぐり君: メモを取るときに使うペンだったらどうでしょう?
三澤: そうですね。メモに限定したら選べます!
ただ、目的によってペンも使い分けていますね…。
ぐらぐり君: え!?メモを取るときに使い分けてるんですか?
三澤: そうなんです。
結構、状況とか、目的によって、使いたいペンが違うので。
ぐらぐり君: なるほど。それでは、それぞれ個別に、詳しく話を聞かせてください。
-- 洗練されたキーワードを残すために
ぐらぐり君: それでは、最もよくあるケースは?
三澤: 何かひらめいた瞬間、メモをとる時ですかね。
ぐらぐり君: 何かひらめいた瞬間??その時は、どんなペンを使うのでしょうか?
三澤: プロッキーを使います。プロッキーの発色の良い、濃い黒色で太く書きたいんです。プロッキーは、だいたいズボンのポケットに入れてます。(笑)リュックのポケットにも。すぐに取り出したいんですよね。
特に、飲み屋とかでよくつかいますね。プロッキー。
ぐらぐり君: なんで、ひらめいた瞬間にプロッキーを使うことにこだわっているんですか??
三澤: プロッキーで書いた文字は、パっと目に入りますし、情報として記憶に残るんですよね。太い方で書くので、書く量も限られるため洗練されたキーワードになります。
ぐらぐり君: なるほど。だからプロッキーを使うんですね。
三澤: ひらめく瞬間はいろんな所でやってくるし、仕事の場面や、飲み会中でも、「これは良い!」と思ったことは、その場でメモしたいんです。
-- 躍動感を生み出しながら、思考を紡ぐ
ぐらぐり君: 他にはどんなケースがありますか?
三澤: 人の話を聞いている時にとるメモは、また違います。
ぺんてるの筆タッチサインペンを使います。
ぐらぐり君: 筆ペンですか?
三澤: そうそう。あ、でも筆ペンというより筆っぽい書き味のサインペンという方が近いですね。5〜8色くらい持ち歩いています。
ぐらぐり君: どんなシーンで使うんですか?
三澤: クライアントとのミーティングで、要望を聴き取ったり、歴史をひも解いたりする時に、使うことが多いです。書くスピードが上がるんです、このペン。ペン先の尖り具合としなり方が最高なんです!描いた瞬間と、インクが紙に浸透した後の色合いが違うのもまた、ライブ感を煽ります。それから、このペンは色を選ぶ瞬間もすごく好きです。
ぐらぐり君: ペンの色は、どんな風に選ぶんですか?
三澤: 普段(人のために書くメモ)は、色がもつ機能で選ぶんですが、自分ためのメモは、自分の気分にあわせて選んでます。私の場合、選んだ色によって考え方が変わってしまうと、感じることがあるんです。なので、自分の体調や、プロジェクトのテーマ、話の重みみたいなものと向き合いながら、直感的にフィットする色を選びます。
例えば、すごく楽しいと感じる時は鮮やかな水色を選んだり。でも、描いていて使っている色と、話の内容がちょっと違うな、マッチしていないなと感じたら色を変えます。うまく自分の気分にマッチすると、ペンの走りが活き活きして躍動感が生まれます。
私にとって筆タッチサインペンは、気持ちまで変えてしまう、魔法の杖のような役割です。
-- 丁寧に自分と向き合い、見つめ直す
ぐらぐり君: 他にもこれだというペンはありますか?
三澤: 振り返るためのメモですかね。その時は、ぺんてるのプラマン トラディオを使用します。
ぐらぐり君: どんな振り返りをする時に使うんですか?
三澤: 自分を見つめ直すって言った方が近いかな。例えば、大きなプロジェクトが終わった時とか、ノートが使い終わる時とか、失敗してしまったと感じる時です。ノートは、最後のページに自分のふりかえりを書くと、決めてるんです。ノートを見返して、自分の考えてきたことやメモをふりかえり、傾向とか課題を考えます。やってみたいことを書き出すようなビジョンライティングもします。
プラマン トラディオは、美大時代、アイデアをスケッチする用にこだわり抜いて選んだペンです。もう20年使っています。
学生時代は、お金がなかったので、リフィルだけ大量に購入してリフィルで使っていました。
硬い芯なのに線に強弱がつき、寝せると柔らか、立たせると鋭利、という、線の表情が楽しめるペンです。描いた線にうっとりしてしまいます。それから、文字がキレイに見える!
今は、アイデアを描くというよりは、大事な考えを丁寧に描く時に使っています。
ぐらぐり君: 丁寧に自分と向き合いながら描いていく、そのためのペンという感じでしょうか?
三澤: そうですね。ペンの形状的に乱暴に描くことはできないと感じるんです。
とても繊細で、描いた時に私の心の機微みたいなものが出るんです。
だからこそ節目や心を整えたい、自分と向き合いたい時に使います。
-- インタビューから見えてきた新しい気づきとは
ぐらぐり君: 3つの使い分けについて教えてくださり、ありがとうございました。
三澤: どういたしまして。話せてよかったです。
ぐらぐり君: 今回、3つの書き方を伺って、共通する考え方があったように思います。
1つ目は、洗練されたキーワードを残すために、言葉を選ぶ。
2つ目は、その時の自分の気持ちや、考えに感覚を研ぎ澄ます。
3つ目は、自分の心と丁寧に向き合う。
大事な瞬間や、逃してはいけないと感じる瞬間に何を書くかなど、自分と向き合うことを大事にされているんですね。
三澤: たしかに。
どれも自分と向き合いながら、内省をして洗練されたキーワードやビジョンとして描き出してますね。
カードに書いて持ち歩くことで、いつでも見れるようにしていますし、普段意識できないことを意識づけるための、価値ある記録にしたいと思っています。
価値ある記録は、次に繋げるトリガーになるんです。
だからこそ私は、繊細な感覚にこだわって、大事なことを書きとめるためにはどうしたら良いのか考えていこう、考えることにこだわれる人になろうと思うんです。
ぐらぐり君編集後記
ペンを選ぶときには書きやすい、使いやすいといった「機能性」を重視する方が多いかと思います。
三澤のねえさんはペンの機能性だけでなく、その時の自分の気持ちや、行動まで変えてしまう力を持っていると意識する。そのうえで、使うペンを選んでいるという考え方に、僕はとても驚きました。
インタビュー終了後には、一緒に話を聞いていた小野のねえさんは「機能重視で選んでいたけど、三澤さんみたいに使うことで気持ちを切り替えたり、大事に使いたいと思えるペンを探してみる!」と話していました。
ペンの選び方、使い方からもその人の個性やこだわりが見えてきて面白いですね。
さて、次は名古屋のねえさんにお話を聞いてみたいと思います。
一体どんな話が聞けるのでしょうか?次回もお楽しみに。
過去記事はこちら
■第1回 観察が大事?!創造性を支える整理整頓術〜グラグリッドオフィス紹介① 〜
■第2回 手を動かすからこそ、気づきが生まれるコースター〜グラグリッドオフィス紹介②〜
■第3回 道具が人を拡張し、創造性を拡張する。ペンがもたらす効果とは?〜グラグリッドオフィス紹介③〜
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