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キネマの神様は誰も置いてきぼりにしない映画愛。

こんばんは。クラちゃんです。
週に1回くらいは映画館に行きたい。ホントはもっと行きたいけど、またこの夏の後半に来て出かけ辛くなってしまったなぁ。

#「なぁ」は寅さん風に

キネマの神様

『キネマの神様』を観ました。菅田将暉さんと沢田研二さんが2人一役。
志村けんさんは残念でした。

歩いて行かれる映画館はファミリー向けのシネコンなので2週目だけど小さな部屋でやっていました。

ずいぶん前に予告を観て、どんなふうにになるんだろうって思っていました。
主演の交代や撮影の中断で内容が若干変更になったのかな、と。

映画監督を目指して撮影所で助監督として働く若き日のゴウ。近くの食堂の淑子や仕事仲間の若き女優や映写技師とともに毎夜夢を語らい充実していた。
だけど、いよいよ監督ができることになった「キネマの神様」の撮影の初日に大ケガをして映画界を辞めたゴウは田舎へと帰ることに。
50年経った現在、かつてのシナリオに再会した78歳のゴウは…。

現代と過去のパートが行ったりきたり。だけど観客を決して置いてきぼりにしない山田監督は本当に娯楽映画の神様だと思いました。

「映画はお正月の寅さん!」みたいなみんなの娯楽という映画の1面を全うされていると思います。

だけど若くも老人でもない

朝ドラとか、あまり観ないけど大河とかって演技が大きくてちょっと舞台のお芝居みたい、って思います。

寅さんも茶の間シーンはコント風味の舞台風で、飛び道具のヒーローみたいな(ヒーローだね)寅さんが立ち回るから不自然じゃないのです。

この映画もセリフははっきり、ちょい大げさに人の言った事を繰り返したり、時にト書きみたいなセリフで誰かが繰り返し説明してくれたり。

たくさん早口のセリフを話したりエピソードがバンバン変わる今時の映画に慣れていると、ペースに慣れるのにちょっと切り替えが要ると思います。

正直初めの方の現代パートは、最初はいまひとつ入り込めなくて、宮本信子さんは大好きなんだけど誰かあの演技を受けるとぼけた存在が欲しくなります。
志村けんさんだったら…いや、たらればですね。

わたしはアラフィフで、若くないし老人でもないのでちょっとあれこれ考えながら観る感じ。
一つ言ってもよければ、あの実家感漂うセットは楽しくないっす。

キラキラ過去パートの皆さん

菅田将暉さんは本当に何をやらせても凄い。若い役者さん達は彼に嫉妬するのではないでしょうか。

「あゝ荒野」「花束みたいな恋をした」「帝一の國」「火花」…もっともっとたくさん観てますが、あ、息子が小さい頃の仮面ライダーwから観てます。

脚本はセリフの言葉が文字が少なく説明的じゃないのは、小津安二郎の映画みたいな…。
だけどその分、人物の辻褄が現代パートと合ってない時があるんですがしっかり菅田将暉さんの演技が伝えてくれるんですよね。
ゴウはギャンブルやってたのか?

永野芽郁さんも朝ドラテンポで良い感じ。野田洋次郎さんも良かったです。

あとは何と言っても北川景子さん。
美しい昭和の女優さん、スクリーンから飛び出して…は割と近年綾瀬はるかさんがやっていたなあと映画を沢山観る方は思ったのでは?と思いますが、設定なんて斬新でなくてもフレッシュはあるなと。

なんか見た事あるんだけど

結果的には楽しんでしまったという。
出演者が好きな人が多くて、話はだいたい簡単にうまく事が進んで最後はホロッとさせられる。

東映がヤクザものなら松竹はこのテイストはやりつづけて欲しいです。

隣(正確にはひと席飛ばして隣)のおばあちゃんは声出して笑った後、靴脱いで観て、最後はメガネ外して涙拭いてましたよ。

そうだ、この映画のスパイスとしては現代パートの名画座の会員の片桐はいりさん。映画館愛が強い同世代?として、シンパシー感じました。

ではまた

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