ももいろのきりん
超短編小説群。１話読み切りで時系列順でない、少しダークなファンタジーです。世界観を読んでからこちらを読むとわかりやすいかと…。 死は誰にも容赦はしない。 ↓キャラクター設定↓ https://www.uchinokomato.me/giraffe_kiring
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ノート内の超短編小説の世界観です。下から順に読んでくださると、わかりやすいです。
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１２のとき、 死んだツレの肉を喰った。 喰うもんに困ったわけじゃねぇ。 ただ…俺を庇って死んだヤツが、酷く愛おしかった。 死の瞬間は、酷く長かったように感じた。俺は動かないヤツを抱えて逃げた。国境の岩場の塒まで逃げた。 一心地ついてから、ヤツをまじまじと見た。目の前に横たわったそいつは赤黒い血にまみれ、生前の輝きを失った瞳は暗く濁り俺を映さない。移動中の失血で肌の色も人に有らざるものになっていた。こびりついた血の色だけが、ヤツの生きていた証のようだった。 膝を付いてそっ
冬、指先が真っ赤にかじかんで…。 寒さは例外なくそこにも訪れる。 スラム街の奥深く。雪こそめったに降らないものの、割れた窓ガラスから吹き込む風は冷たく、コンクリート打ちっ放しの壁や床はしんしんと冷える。 そんな床に座布団を敷いて、編み物に没頭するリン。 『リン、どうでもいいけどそこに居ると邪魔だよ？歩いてたら蹴っちゃうんだけど。』 リンが座り込んでいるのはキッチン。 『だってランちゃん寒いでしょ？リンちゃんがそばにいてあげるんでしよvV』 『むしろそこに座ってるリン
汚い街角のゴミバケツで寒さをしのいでたオレに差し伸べられたのは、意外な程優しい掌だった。 オレが六つのとき、空っ風を遮るにはうってつけのゴミバケツの底で丸まってた。そん時ゃまだ名前なんかねぇ、ただのイキモノ。しかも汚ぇし臭ぇし痩せっぽちで、役になんざ立たねぇ。同じスラムの連中からも、汚ぇから寄るなだことのクズだグズだことの言われて。 負けじと吠え立てて、牙を剥きながら、どこか寂しかった。 そんなとき、ゴミバケツの蓋を開けたのが兄貴だった。…勿論兄弟なんかじゃねぇ。…や、実
サポーターの仕事とは 家事サポート リン ラン 請負人＠アンダーテイカー ローヌ ヤマブキ 会計サポート シュルツ キルファ 医療サポート バトゥ クラランス 保護孤児 オコヱ コギク サツキ リミエラ スピカ
高級住宅街の一角、広大な敷地の隅に佇む三つの影。長身痩躯の男、白く浮かび上がる影、そしてふんわりと鯨骨の傘の浮かぶスカート姿。 『良いな、確認でィ。あの通路に通じる排気孔から入る。俺が超音波放ったらハク、おまィは思い切り吠えろィ。それで人数がだいぶ減らァ。したらコク、おまィは正面入り口に向かって火焔を撒き散らせ、それで一掃だ。息のある奴らァ俺とハクで喰い千切る』 『了解』 『ん、OK』 長い影が本日与えられたミッションを述べる。若干小さな二つの影が、それに諾と答えるや
５つの部署に別れて、得意を活かして個々が貢献するシステム。 サポーター 家事や炊事、依頼内容の整理や金銭管理から孤児の保護など、武力行為に直接関わらないところでホームを支えるメンバー。 一般的に世間から請負人＠アンダーテイカーと呼ばれ、依頼を引き受ける窓口になるのはサポーターの中の選り抜きの数人。 リーダーはリン シンクタンク＠頭脳集団 依頼を吟味して、作戦を立てる。 スカウターと密に連絡しあい、戦況をより有利に進めるためにテレパシーによる実況指示を出すこともある。 ホー
殺人鬼＠マーダーじゃない 請負人＠アンダーテイカーだ 紛争などで行き場の無くなった低階級のストリートチルドレンの魔人・亜人のならず者たちが、ゴクエンを中心に集まった始末屋集団の名前。 皆ゴクエンを慕い尊敬しているため、結束力は抜群。 冷酷ながら仲間だけは大事にするのがゴクエン流。 神々が住まう霊峰アワイに程近く、どの国家群にも属さない場所にあるホームと呼ばれる何か大きな建築物の廃墟を根拠地としている。廃墟だけあり風通しが良くて冬場は地獄だとか。 金額次第ではどんな依頼
