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【ジラーフ流仕事術】⑫問題解決(2175文字)

①問題とは何か?

🦒問題がないことが問題
 時々「何も問題はありません」という方がおられます。しかし、どんな仕事でも必ず何らかの問題があります。「問題がない」と言うことは言い換えれば「問題意識がない」もしくは「問題に気付いていない」ということです。まずは理想となる状態をイメージして何が問題か考えていきましょう。

🦒問題とはあるべき状態とのギャップ
 問題とは「あるべき状態、なりたい状態」とのギャップ、またはそのギャップを埋める障害となっているものの事です。

🦒問題は自分で定義するもの
 問題を誰かからもらえるのは学生時代までです。実社会では自分で何が問題か定めなければいけません。そして、正解は問題の定め方によって変わります。つまり問題も正解も無数に存在します。例えば、利益が足りないのは営業活動に問題があるのか、人員不足なのか、商品原価が高すぎるのか、経費を使いすぎているのかなど様々な観点で問題を定義することができます。

🦒問題の定義の仕方
 問題を定義するとき、解決策を導けるように適切に問題を定める事が大切です。「景気が悪いから」のように自分たちで対策不可能だったり解決できない問題設定はいくら正しくても役に立ちません。思いつきで対策や問題を定めるのではなく事実関係を調査して適切な問題を定義すれば効果的に解決することができます。

②問題解決のコツ

🦒問題解決した状態を明確に
 例えばオリンピックでメダルを取ることと健康のために走ることではおのずと問題は変わってきます。「なりたい状態」を明確にすれば適切に問題を定義して、目標や活動、対策が妥当なのか、適切なのか判断できますし、脱線も防ぐことができます。ゴールをはっきりさせましょう。

🦒思い付きで対処しない
 問題が起こった時、現状を調査・把握せず思い付いたアイデアで対処してませんか?こういうのを「対策先行型問題解決」と言い大概うまくいきません。まずは自分や誰かの主観を除いてその問題の事実関係をよく調査する事です。事実を調査し、原因を突き止めれば自ずと最適な解決策が見つかります。そして多くの場合、最初に思いついた事と違う答えになります。ただし、ダラダラ調査に時間をかけていると状況が変わっていくのでスピード重視で一気に進めましょう!

🦒正確に現状を調査・把握しよう
 問題にもよりますが極力数値で把握しましょう。数値が取れない場合は問題の状態を正確に定義しましょう。それは現状と問題解決後で客観的に比較するためです。

🦒事実と主観を区別しよう
 「私はこれば問題だと思うんです」と言ってませんか?それは貴方の主観です。問題とは事実に基づく必要があります。そのため個人の主観でなく現状調査して何が事実かを洗い出すことが大切です。問題を定める際や事実の説明に主観を混ぜ込むと主観に引っ張られて事実が見えなくなってしまいます。自分の見解は事実を述べた後に付け加えましょう。

🦒みんなとは誰のこと?
 よく「みんな困ってるんだ」のような表現をする人がいますがそれは誰と誰でしょうか?恐らく本人だけか数人です。「みんな」とか「全部」とか極端な表現はまず間違いなく誇張を含んでいますので具体的にみんなとは誰か、全部とはどれの事かを確認しましょう。

③テクニック

🦒パレートの法則(2:8の法則)
 全ての問題を解決しようとしてませんか?時間と労力には限りがありますので効果的な攻め所に絞りましょう。多くの場合、物事にはパレートの法則が成立します。例えば、2割の顧客で8割の売上額を占める。2割の部品不良が製品不良の8割を占める、2割の商品で在庫面積の8割を占めるなどです。そのパターンを見出せば全てに対応しなくても2~3割に対応すれば大方の問題を解決できることが分かります。問題解決する方法も効率化が必要です。

🦒頭だけで考えずに書き出そう
 ややこしい問題に直面した時「あーだ、こーだ」と頭だけで考えるのはヤメましょう。ひとまずホワイトボードか大きな紙に思うことをどんどん書き出してください。書いたり消したりしているうちに考えがまとまっていきます。それをチームでするとなお一層効果的です。

🦒データ分析は分類で決まる
 例えば、売上を分析する時、地域、顧客の年齢、性別、時間帯などなど様々な切り口があります。この中で一番意味がある切り口で分類できれば自ずから対策が見えてきます。データは最初にどのように分類するかが最も大切です。

🦒問題の整理にはKJ法を使おう!
 問題整理にアレコレ頭を悩ませていませんか?そういう時、テクニック(手法)を使うとスッキリ整理できます。一番簡単なのがKJ法です。問題点を一枚のカードに一つずつ書いてそれを分類すると混み合った問題点を整理できます。また、これを複数の関係者で行うと現状の問題の共有もできます。詳しくは、KJ法(川喜多二郎)で検索してみてください。

🦒問題は見える化しよう
今、何が問題か分からなければ解決できません。例えば「今月の不良品は12個以内」と目標を定めても今、何個なのか分からないと意味がありません。そのため毎日、今月の累計不良品個数をいつでも誰でも状況が見えるようにホワイトボードや大型モニターなどに表示して見えるようにします。こうすればどうにかして目標を達成しようと知恵を出し合うことができます。

続く…


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