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yomogi86
3分で読める眠りにつく前の話
『弟』
僕はお兄ちゃんだから、弟には優しい。
犬に吠えられていたら助けてあげるし、叱られていたら、よしよしって頭を撫でてあげる。危ないことはしちゃいけないって教えてあげるのも大事だ。
ある日、僕が真剣にソレを見ていたら、お母さんが言った。
「あっ あんまりじっと見てると危ないの。爆発するわよ。」
そうだったのか…これからは気をつけなきゃ。ブーン。
その晩、僕がキッチンへ牛乳を取りに行くと、弟がいた。オレンジ色に光るソレをじっと見つめている。
あぶないっ!僕は慌てて彼を引き寄せた。そして優しく教えてあげた。
「これはね、じっと見てるとあぶないよ!バーンって爆発するから。」
リビングにいた母は言った。
「変なこと教えないの。爆発するはずないでしょう。」
レンジでは母が僕のために温めてくれたホットミルクが回転していた。ブーン。
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