男塾法律相談１００選⑨　

いま何をすべきか
風俗の女の子にお金を貸しました

恥ずかしながら、風俗嬢の女の子が、家賃が払えなくて困っている、お金が入ったらすぐ返すから、と言われて、２０万円お金を貸しました。その時は、毎日ラインで、女の子から、ありがとうとか好きとか、必ず返すねとメッセージが来ていて、毎日楽しかったので、その後もお願いされるままに、４、５回貸して気がついたら合計３００万円を超えていました。その頃から、連絡が途絶える、言い訳する、ばかりで全く返済されません。
私は、いまどうしたらいいでしょうか。

ある日の相談より抜粋

何をするべきでないか

お店をけいゆう下とはいえ、好みの女の子が、『家賃が払えなくて困っている』『お金が入ったらすぐ返すから』と言われ２０万円お金を貸してしまった事実は、贈与、あげたものではなくて、貸金、返してもらえる性質のお金のやりとりです。これは法的なルールです。しかし、世の中がすべて法律通りで動いているかと問われると、そうではないことを、ご存じではないでしょうか。貸した当時は、毎日ラインで、『ありがとう』『好き』と言われて毎日楽しかったので、その後もお願いされるままに、４、５回貸して気がついたら合計３００万円を超えてしまったご相談は後を絶えないのも現状です。連絡が途絶えてしまっていることも事実である以上、焦っているとも思います。こんな状況で、返済の件を執拗に迫ってしまっては、当時のような親密な関係には全く戻ることができず、むしろ、気持ちが離れてしまっていくばかりでしょう。ここはぐっとこらえることが必要です。

では、何をするべきか？
連絡が途絶える、言い訳する、ばかりで全く返済されない状況を改善したい、と思っているのであれば、お金の返還請求に乗り出す必要があるかもしれません。しかし、この判断は、関係を解消、すなわち関係は悪化する、二度と戻れないかもしれないことに留意するべきでしょう。
逆に、お金は返ってこないけれど、関係をもう少し良好にしたい場合にはどうするべきか。お金を多少融資してみる提案をしてみる。正直、耳を疑うかもしれません。しかし、相手にとっては、少し救われた気持ちになるでしょう。その際、追加融資する場合には、お互いのために、今まで貸したお金の明細と、受領日、返還する意思の確認、返済期限を明記した形で契約書を作り直してみてはいかがでしょうか。
　これらをしっかり記録に残しておく、契約書にしておくことは、やっぱりお互いのため、親密な中にも礼儀がある形での交際を維持することになるのではないでしょうか。