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バイトの入金日は明日で
財布のお金は乏しくて
いつもは380円のフランク定食
フランクフルト2本と目玉焼き 丼飯と豚汁。
今日は辞めとこう
次の日に千円札1枚 残して置きたくて
下宿に戻ればみかんがある
昨日買った少し酸っぱいSサイズ

橙色の灯りをくぐり
腹を空かせて
カツカツと大股で
夜道を早足で歩いた
それこそ何もない男の部屋に
戻るために
急ぐ必要など何もないのに
ぶつぶつと何かいいながら
それがいつもの毎日
どうでもいいような今日
 
今頃 思うのだ
あれが 若さ  
そのものだったのではないかと
遠い日の 
あの一日



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