詩)「深夜のため息」のために
ため息は積み重なるが あることさえ気づかれない
なにから始めればいいのかさえわからない
失いかけた言の葉を探しにいかなければ
ないがしろにされ続けてきたものを
余白にしか書いて来なかったものを
引き裂かれたものをもう一度
修復しなければ
一瞬が去ってしまうその前に
これほど息ぐるしいのに
つめ込まれた石が咽の先まで覆い尽くし
一息一息がもう声も出せないくらいなのに
それでも語ることが出来ない語り合うことが出来ないのは
何故だろう
もっと単純に生きたいのに否定されてしまうのは
何故だろう
探し求めていることは
ほんの少しの「何か」なんだ
軽蔑し合うことより想像力はお互い認め合う唯一の力
深夜のため息を積み重ねるなら
自由に囚われているものを解き放す
何かに委ねることなく
「何か」の在り処を探し歩く
何もかもが平和で戦争のない世界
イマジンの世界を想像をる
夢かもしれない それでも
今 境い目の時だ 夢を忘却せず
生きようとする時だ
2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します