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詩)「深夜のため息」のために

コンクリートの裂け目に咲いたバラのことを
聞いたことがあるだろうか
自然の法則に反し
足などあるわけもないのに歩き始めた
おかしなことさ だけど夢見ることを忘れなかったから
新鮮な空気を吸うことも覚えた
生き続けてほしい コンクリートに咲いたバラよ
誰も気にかけてくれなくても!
2パック詩集「コンクリートに咲いたバラ」



ため息は積み重なるが あることさえ気づかれない
なにから始めればいいのかさえわからない
失いかけた言の葉を探しにいかなければ
ないがしろにされ続けてきたものを
余白にしか書いて来なかったものを
引き裂かれたものをもう一度
修復しなければ
一瞬が去ってしまうその前に

これほど息ぐるしいのに
つめ込まれた石が咽の先まで覆い尽くし
一息一息がもう声も出せないくらいなのに
それでも語ることが出来ない語り合うことが出来ないのは
何故だろう
もっと単純に生きたいのに否定されてしまうのは
何故だろう
探し求めていることは
ほんの少しの「何か」なんだ

軽蔑し合うことより想像力はお互い認め合う唯一の力
深夜のため息を積み重ねるなら
自由に囚われているものを解き放す
何かに委ねることなく
「何か」の在り処を探し歩く
何もかもが平和で戦争のない世界
イマジンの世界を想像をる
夢かもしれない それでも
今 境い目の時だ 夢を忘却せず
生きようとする時だ

2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します