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墨で書かれた虚言は、血で書かれた事実を消すことは出来ない。
血債は必ず同一物で返済しなければならない。支払が遅ければ遅いほど、利息は増やさなければならない

魯迅/「花なきバラのニ」


自己解剖を試みる
生きたまま骨を残して肉を削り取る
血肉を露出する
不問に付してはならない
語らないことが消してしまう
いやすでに ほとんど消されてしまった

侵したことを消し去って
曖昧にして
「やっぱり日本人は」そう思われている
その事をニッポンジンだけはスルーして
「まあいろいろあった」という世界で

ガザはガザのことだろうか
あいまいに笑って 存在しているものは
侵しながら笑っているから
そこにあるものをまるで無いように
見ることすらないから

死体を引き摺りながら
言葉の先にはラララと
繊細なハーモニーが涙や かろやかな日々
苦しみは包まれるのだろう
そこで生きている人限定で

自分の生きているこの日々を詩にすることが
苦しいのだ

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