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セフレでなぜ悪い

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#小説

ガール・オン・ザ・トレイン

ガール・オン・ザ・トレイン

新幹線ではなぜか泣いてばかりいる。

車窓には、凍り付いた道路と固くなった灰色の雪、その手前に、わたしの頬と涙が映っていた。わたしには実は全然、いま、男の子なんて必要ないという事実を認められたことで、わたしは安堵していた。

Photo by "the Girl on the Train"

たくさんの見知らぬ人に囲まれて一人である、という環境が好きだ。持ち込んだ本に没頭し、1時間ほどで我に返って

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クオリティ・オブ

クオリティ・オブ

なんでそのセックスでリピートしてもらえると思ってんの。

と、純粋に疑問に思ってしまう男が多すぎる。これは、我々女が無駄なリップサービスと不必要な演技で、男を甘やかしてきたからに他ならない。宮台真司先生や二村ヒトシ氏あたりがきっとどこかで同内容を書いているに違いないが、身をもって力強く肯んず。ところでわたし、何キャラを目指しているんだろうか。まあよい。

photo : 全然興味ないけどフィフティ

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夏の夜の現

夏の夜の現

性欲と恋愛感情を履き違える男が嫌いだ。20代から一貫してわたしは「やりたいならやりたいと言ってほしい」と心から願っている。やり捨てる腹づもりの男に限って、手をつないできたり、かわいいよと耳元で囁いたり、そういう甘い仕草をする自分に陶酔するものだ。そんな見え透いた手口にはもういい加減辟易している。何思い上がってんの。やり捨てるのはわたしのほうだからね。

photo : Lost in transl

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終わったらすぐに帰ってほしい

終わったらすぐに帰ってほしい

早朝、お風呂場の排水口に残った、その男の子の短い髪を見下ろしてわたしは思った。あ、うん、やっぱ、無理だな。

部屋でシャワーを浴びていく男の子は久しぶりだった。滅多に人を部屋に入れないわたしが、凌くんと別れたはずみで招き入れたその男の子は、遊び慣れているからこそそれなりに紳士で、別に居心地は悪くなかった。それでも、セックスして数時間で別れる生活が長かったわたしには、セックス、シャワー、一緒に寝る、

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なんていう名の悪魔

なんていう名の悪魔

別れ際の彼の仕草がどうであれ、毎回、心に突き刺さるのはなぜなんだろう。もう3年も経つのに。もう3年もただのセフレなのに。

photo : https://page.line.me/tokyotower

タクシーは、三田に差し掛かってゆるやかな弧を描き始めた。首都高に入って数分のところだ。すると正面に、足元から聳え立つ東京タワーが現れる。眼前に迫ってくるようだ。そしてタクシーは、まるで何かの合図

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急落する恋

急落する恋

三橋さんは、わたしの胸鎖乳突筋を甘噛みしてから言った。

「おまえ俺の彼女になれよ」

わたしは荒い息の合間で「うん」と返事をした。その3か月後には三橋さんとは連絡が取れなくなった。

photo : Amy Winehouse "Tears dry on their own"

わたしは、女好きで有名だった三橋さんが異動してきて3か月くらいで、あっと言う間に彼の手に落ちた。その頃、三橋さんにはま

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エナメルパンプス

エナメルパンプス

玄関で絡み合った拍子に、置いてあったエナメルパンプスを蹴飛ばした。マルイの地下で売ってそうな安っぽい、ローヒールのエナメルパンプス。『まりな』のものだろう。まず名前が阿保そうだし、履いている靴もダサい。ちっ。よろめいて、そのダサい靴を踏みつけた拍子に、わたしは仲田に抱き上げられた。

PHOTO : http://highheelsfashion.info/category/high-heels/

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