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7インチ盤専門店雑記540「Family」

先月、ふと思い立ってフリーのギタリスト、ポール・コゾフのバンド、バック・ストリート・クロウラーについて書いたことがありました。そこで英国の中堅バンドが好きということを書いたのですが、自分でも随分曖昧な書き方だったなと反省しつつ、頭の中に留まっておりました。ポール・コゾフをはじめとしたレス・ポール使いが大好きなので、この辺のネタは繰り返し書くことになってしまいます。

どうしても世の中的にはフェンダーのストラトキャスターがお好きな方が多く、私がレス・ポールについて書くと、いろいろ言われます。当然ながらエレキギターは大好きなわけで、ストラトはレス・ポールほど好きではないという意味なのですが、ご不満らしいですけどね。フェンダーでいけば、テレキャスターがイチバン好き、次がムスタング、それからストラトキャスターといった序列です。チャーがテレビにいっぱい出てムスタングを弾いていた頃からこの序列は変わりません。

先般、産業ロック2・イギリス編のイベントがありまして、ここでジョン・ウェットンを素材にプログレの大衆化などといったトークを展開していたわけですが、そこでジョン・ウェットンのディスコグラフィも資料としてお配りしました。とにかくやたらとアルバムをリリースする人ですから、もの凄い量の情報になります。ヒストリーを見る意味で時系列で並べたものですが、要はスタートが1971年の「Mogul Thrash」、さほど売れておりません。同年中にFamilyに加入し、「Fearless」と「Bandstand」2枚のアルバムに参加しております。これがそれぞれ、英国で14位と15位まで行っております。大ヒットとは言わないものの、中ヒットで済ませていいものかという程度に売れているわけです。

売れたアルバムの次は変型ジャケット…70sあるある
Tony Ashtonもいますけど…

彼はその後、1973年にKIng Crimsonに加入します。アルバムとしては「Larks' Tongues In Aspic」「Starless And Bible Black」「Red」「USA」といったアルバムの時期ですね。これ、それぞれ20位、28位、45位、「USA」はチャート入りせずといった結果になっております。…クリムゾンの大名盤よりFamilyの方が売れたということですよね。…資料を作っていて、途中からもう笑ってしまって作業が中断しておりました。

ジョン・ウェットンはこんなところにもおりました

その後、1975年にはUriah Heep「Return To Fantasy」が7位!、Roxy Music「Viva! Roxy Music」が6位!!です。もっと売れてます。…英国の中堅バンド、やるじゃないですか。一流と言われるとビートルズ、ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルなど、ファンも大勢いて、アルバムを出せばめちゃ売れる連中がいるわけです。二流…もとい、中堅バンド、頑張っているではありませんか。今現在となればキング・クリムゾンだって、一流バンドとして扱われますよね。

先日ブリティッシュ・ロックがお好きというお客さんに「ファミリーはお好きですか?」とか訊いたら、「え?バンド名?」とか言われて、顔をしかめられてしまいました。日本では人気なかったかもしれません。ヒット・シングルと言われても…、「In My Own Time」とか英国内では4位まで行ってますけどね。…アルバム未収録曲でしたかね…。ホントにFamilyのアルバムって、そんなに売れたんですかね?「Burlesque」とかも売れたはずですけどね…。

おー、映像が残っているんですね…。売れなさそうな容貌ですな…。

渋いですね。…話題にする方が間違ってましたかね…。でも、この辺は滅多に聴かないくせして、アルバムは地味に好きでしてね。困ったヤツです。

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