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7インチ盤専門店雑記407「レゲエはお好き?」

実は先日の邦楽棚の話題の続きなのですが、もう数年覗いていなかった棚の中に、少し洋楽も紛れ込んでいるのを見つけてしまいました。大事にしまってあるものもあるにはありましたが、完全に存在を忘れていたものも見つけまして、こういうのは売ってしまうに限るなと呆れております。その中に結構貴重かなと思われる一枚がありましたのでご紹介しておきます。発掘音源の類でしょうから、面白いかどうかは分かりません。でもやっている人が人ですからね。

私はレゲエはかなり疎いです。聴かないわけではないのですが、せいぜいでボブ・マーリーで止まっています。その昔、まだ子どもの頃でしたが、「ハ―ダ―・ゼイ・カム」という映画がありまして、どうもあの映画の情報がトラウマのような忌避観念を植え付けてしまったようなんです。ジャマイカの困難な社会状況を映し出しているという部分に興味を持てなかったんです。…子どもでしたからね。

その後もしばらくはメッセージ色の濃い曲が苦手でした。今はフツーに聴けますけど、結局存命中のボブ・マーリーもあまり夢中になって聴いたわけではありませんでした。レゲエ・ジャパン・スプラッシュというイベントに誘われて行ったこともありましたけど、日焼けが酷くて後悔しかありません。結局ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズも「ライブ」や「エグゾダス」あたりの名盤と言われるものでとどまっております。

時は流れてCDに切り替わった頃、安く売られているとついつい買い集める程度にはなっておりました。「レゲエもたまには聴きたくなるんだよねぇ」という程度です。そして1993年の映画「クール・ランニング」も少し影響していると思いますが、90年代、R&Bよりはレゲエの方が優先する程度には聴きました。ベスト盤中心ですが、そんな頃に安く買ったレコードがありましてね。やはり盤を見ると1994年頃のリリースと思われます。中身は1965年から66年にかけてジャマイカのキングストンにあるスタジオ・ワンでレコーディングされた発掘音源です。ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ「ザ・ウェイリング・ウェイラーズ・アット・スタジオ・ワン」と言います。バニー・ウェイラーとボブ・マーリー、そしてピーター・トッシュが楽し気に写っております。

1994年の米国盤ですし、状態は悪くありません。おそらく1~2度針を通しただけだと思います。見つけたときに買おうか随分悩んだものの、これはかなり貴重な音源なんじゃないかなと思ってしまいましてね。埋もれてしまうのは勿体ないな、ということで救出しておきました。結局我が家のレコード棚に埋もれていたのでは意味ないんですけどね。…だからこれは売りボックスに入れることにします。サブカル近現代史の中でレゲエの歴史を語るとしたら、かなり貴重な資料ですけど、…そんな機会があるとも思えませんからいいでしょう。

ボブ・マーリーに関しては、間もなく映画「ボブ・マーリー ONE LOVE」が公開されますね。かなり評判はよろしいようで、気になりますね。


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