7インチ盤専門店雑記474「シュギー・オーティス」
そもそも「クーパー・セッション」のシュギーしか知らないに近いんですけど、天才、天才と言われるし、度々再評価とか言われて騒がれるし、世の中的にはどんな立ち位置なんですかねぇ?親父さんのジョニー・オーティスがR&Bのゴッドファザーとか言われておりまして、その七光り的に凄く若い時点でデビューしておりまして、70年代中盤の時点では評価が割れていたと記憶しております。
そもそもアル・クーパーもそういうところがありましたよね。「スーパー・セッション」も評価が割れますし、ボブ・ディランやローリング・ストーンズと共演しても一時的ですし、レーナード・スキナードを世に送り出したとされるプロデューサーとしての資質も、彼ならではというものがあまり感じられないので評価が難しいです。
またアル・クーパーはどうしてもコラボレーションで語られることが多いですね。68年の「スーパー・セッション」、69年の「フィルモアの奇蹟」と続けてマイク・ブルームフィールド等とやって名盤と言われるものを残しております。次に70年はシュギー・オーティスとの「クーパー・セッション」です。
アル・クーパーはこの後名作と言われるソロを連発しますが、それほど売れてはおりません。73年「赤心の歌」収録の「ジョリー」が日本では特に人気があると言われますが、私も「ジョリー」が好きで関連音源を集めて行った経緯があります。アナログ時代に8枚、CDになってからも3枚ほどありますが、やはり売れてはおりません。2005年の「ブラック・コーヒー」は聴きまくりでしたが、CDが見当たらなくなってしまいました。「rare & welldone」というコンピレーションは便利ですが、日本で人気の「ジョリー」は収録されておりません。
さて、話が逸れましたが、「クーパー・セッション」の相方、シュギー・オーティスです。正直なところ、どれだけの才能なのか、この盤では理解できておりません。それでも好きで時々針を通します。
もう一枚、彼絡みの盤が手元にありまして、親父さんのグループにフィーチャーされた1982年リリースのものです。これが意外なほどいい盤でして、シュギー以外はヴェテランの余裕をかましているような演奏ですが、聴いているとついついニヤけてしまうような好盤です。…これ、売れたんですかねぇ?ブルースの名門アリゲーターですが日本サイドはユピテルからリリース…って、ユピテルってレコード会社?…この盤以外は見たことないんですけど。結構いい中身なのにもったいないことになってませんかね。アナログで聴きたくなる音ですし、ブルース寄りのギターがいいですよ…。
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