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7インチ盤専門店雑記350「B面の愉悦8:ザ・クラッシュの場合…」

ロンドン・パンクの雄、ザ・クラッシュは、B面がどうのと言う前にアルバム未収録のシングルが多いので、7インチ盤の世界では要注意アーティストです。

ヘッダー写真は1981年の人気曲「This Is Radio Clash」のシングルですが、これもアルバム未収録曲でした。B面は「Radio Clash」、B面の名曲を聴かせるイベントでかけたいなと思う反面、果たしてザ・クラッシュがウケるのか、アナログで聴きたいと思う方がどれだけいらっしゃるか、少々気になります。自分の場合、パンク=チープという思い入れにも近い既定の概念を持っており、パンクは7インチ・シングルで聴くものという考えが根強くありまして、"見つけたら買い"かなと思っております。彼らの場合、人気曲、例えば「London Calling」などはかなりの高額盤になっており手が出ません。まあどうしてもアナログで聴きたいかという部分で後回しになってしまいました。

他にも「Bankrobber」もアルバム未収録ですが、これはアルバム「London Calling」収録曲「Rudie Can't Fail」の欧州盤シングルが存在するのですが、そのB面に収録されている曲です。評判がよかったのか、あまり時をおかずにシングル・リリースしております。…個人的には特別面白い曲でもないのですが、やはり"見つけたら買い"でして…。

ちなみに、「Black Market Clash」という9曲入りコンピレーション盤がありまして、12インチと10インチでリリースされております。この曲はそこに収録されておりまして、アルバム未収録と言われてもピンとこなかった思い出があります。いろいろ、面白いことをやってくれる連中です。さらにちなみに、このコンピ、1993年に「Super Black Market Clash」という21曲収録のCDになっておりまして、こちらはB面曲やアルバム未収録曲を集めたなかなかの好盤です。ただし、痛恨のミスと申しましょうか、「This Is Radio Clash」が入っていることになっておりますが、実際はB面の「Radio Clash」の方が入っております。ダブ・ミックスのようなもので、違いが判る方はあまりいらっしゃらないかもしれませんけどね。本人たちも判らなかったんですかね…。

「Sandinista!」からのファースト・シングル「The Call Up」は比較的よく目にするシングル盤です。期待されていたのでしょうか、多くプレスされたような気がします。普通アナログ盤で聴くことを語るとき、アルバムが前提ということが多いのですが、パンクくらいシングルで語りたいという気もします。当時のレコード会社の担当者さん、グッジョブです。

他にも「Combat Rock」収録の「Should I Stay or Should I Go」は1982年のオリジナル・リリースと、1991年のコンピレーション「The Singles」リリース時のシングルがありまして、B面が違うんです。オリジナル・リリース時の盤は「Straight To Hell」との両A面扱い、1991年盤は「Rush」というBig Audio Dynamite IIの曲がカップリングされています。1991年盤は英国でNo.1になり、ザ・クラッシュ最大のヒット曲となりました。

さて、イベントでかけますかね?かけるとしたら何をかけますかね?B面の名曲ではない、別の機会の方が面白いかもしれませんね。


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