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7インチ盤専門店雑記349「B面の愉悦7:デイヴィッド・リー・ロスの場合…」

B面の特集をやるとなった場合、やはり外せないのがサービス精神満点のデイヴィッド・リー・ロスです。彼の曲ばかりかけるわけにも行かないので、どれを紹介するか悩むことになります。まずは一番人気と言っても過言ではない「シャイボーイ」がB面ですからねぇ。「ヤンキー・ローズ」もいい曲ですけれど「シャイボーイ」をB面にしますかねぇ…。これは1986年の名盤セカンド・アルバム「Eat 'Em And Smile」冒頭の2曲ですが、全米4位のプラチナ・アルバムの人気曲ですからね。この時期はスティーヴ・ヴァイとビリー・シーンが在籍してますし、聴きどころ満載です。

それに先立つ2つのシングル、「カリフォルニア・ガール」と「ジャスト・ア・ジゴロ」はどちらも4曲入りのEP盤「クレイジー・フロム・ザ・ヒート」収録曲でした。アルバム制作が間に合わずといったところでしょうか。この2曲のシングル盤、B面はA面曲のリミックスです。個人的にはこのB面が面白いんです。とりわけ「カリフォルニア・ガール」はB面の方がギター・ヴァージョンといった塩梅のテイクでして、本来ならこちらがいいとなったのではと思うわけですが、エンターティナーであるダイヤモンド・デイヴは違った選択をしたわけですね。ヴァン・ヘイレンを脱退して、ロッカーではなくてエンターティナーの道を選んだと考えると、非常に面白いB面なんです。

何せ時代は1985年、HR/HMがフツーにテレビから流れていた時代、チープさを武器に笑えるヴィデオで根っからの陽気なカリフォルニア・マンを演じたダイヤモンド・デイヴは、他の並み居るロック・ヴォーカリストとは一線を画する世紀のエンターティナーを目指したわけですよ。ワン・アンド・オンリーな存在であったことは間違いないですからねぇ。


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