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7インチ盤専門店雑記532「1972年のサブカル」

何度も触れますが、以前にパーソナリティをやらせていただいた中央エフエムの音楽番組「Saramawashi.com - The Vinyl Paradise」の第55回で「70sソウル特集」をやっておりまして、そこで、自分が洋楽好きになった原因となるソウル・ミュージックを12曲ほどご紹介しました。

70sソウルといっても、70年代後半になると大ディスコ・ブームとなってしまいますから、ダンサブルな曲ばかりで自分の好みからはかけ離れていってしまいます。当の番組では、最終地点が76年、ほぼ前半の曲で特集しております。中でも1972年の曲が4つもあることは、やはりこの辺でグイッと洋楽好きになっていきますから、仕方がありません。1960年生まれの私は、まだ12歳といった年齢です。4つというのは、マイケル・ジャクソン「ベン」、WAR「世界はゲットーだ!」、カーティス・メイフィールド「フレディの死」、オー・ジェイズ「裏切者のテーマ」です。…渋いです。

洋楽の面白い年だったということもさることながら、サブカル全般においても忘れられない年であることはやはり何度も書いております。1月グアム島で横井庄一さんを発見、2月は札幌オリンピックに連合赤軍あさま山荘事件、3月高松塚古墳壁画発見、4月川端康成自殺、5月日本赤軍テルアビブ空港銃乱射事件、7月小結高見山優勝そしてミュンヘン・オリンピック選手村でイスラエル人選手殺害…、まあバタバタした年でした。

公開された映画は「ダーティハリー」「フレンチ・コネクション」「死刑台のメロディ」「ゴッドファーザー」「猿の惑星・征服」「キャバレー」「ハロルドとモード」「バラキ」「ラ・マンチャの男」あたりですかね。流行語は「お客様は神様です」とか「ナウ」、「未婚の母」ですと…。翌1973年が出生数のピークですからね。本のベストセラーは有吉佐和子さんの「恍惚の人」です。田中角栄の「日本列島改造論」が話題になった年でもありますね。読んだのはもう少し後ですが、私的には庄司薫「狼なんかこわくない」でしょうかね…。庄司薫ももう少し後か…。北杜夫とか遠藤周作とか星新一とかを読んでいましたね。

テレビはNHK大河ドラマが「平家物語」、朝の連続テレビ小説は「藍より青く」、少年ドラマシリーズは「タイムトラベラー」、「中学生日記」も人気でしたかね。民放は村野武範の「飛び出せ!青春」、「太陽にほえろ!」、「キイハンター」、岡崎友紀さんの「ママはライバル」、宮脇康之くんの「ケーキ屋ケンちゃん」、「必殺仕掛人」、そして中村敦夫主演の「木枯し紋次郎」あたりが忘れられません。

上條恒彦さん、いい声でした

…えっとですねぇ、本当はビリー・ポールの「ミー・アンド・ミセス・ジョーンズ」について書こうと思ったんです。ラジオでかけなかったことを後悔しているわけではないんですけど、かけたかったなぁという程度なんですけどね。書き出しに1972年だなぁと思ったら、前書きが長くなり過ぎてしまいましたねぇ…。この時期、好きな曲が多いのは、時代が好きなのかもしれません。とにかくイベントで語るとなると、収拾つかなくなりそうですねぇ。

ここまできてオー・ジェイズの「裏切り者のテーマ」と「ミー・アンド・ミセス・ジョーンズ」と「木枯し紋次郎」がアタマの中でグルグルしているんですけど…。どれも印象的なメロディじゃないですか…。「木枯し紋次郎」の曲、今聴いてももの凄く斬新な編曲ですよね。

…話がそれたまんまですね。

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