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不幸な人程、怒りっぽい

 私は感情発作の常習犯だった。

 

 グルグルと考え込んでしまう悪い癖があるだけでなく、体調が非常に環境に左右されやすいのもあって、常にいつもクラクラのクタクタで、それ故気持ちも不安定だったのだ。

 

 うつ期は特にそうだ。
 被害妄想がひどくなり、ちょっとしたことでイライラしてしまう。
 ダメだと分かっても、つい周りの人にきつくあたってしまう。

 


 幸いその後、私は理解ある仲間に恵まれ、身体も徐々に改善し、次第にうつ症状も無くなった。
 それからピタリと発作が止まり、癇癪も起こらなくなった。

 

 具合が悪くなることは相変わらずあったが、それでも冷静にいられ、適切な処置が出来るようになった。


 今は毎日が幸せだ。いつも笑顔でいられる。
 ちょっとやそっとのことでは、中々怒る気になれない、そんな私になれた。

 


 そこで思ったのだ。
 もしかしたら、


不幸な人程、怒りっぽいのではないか


、と。

 


 気分の浮き沈みが激しい人程、周りに迷惑をかけてしまう。
 が、実はそれ以上に本人はとても苦しんでいる。

 

 気持ちのコントロールが効かない。
 愛してる人を傷つけてしまう。
 改善しようと何度努力してもまたやってしまう。
 どんどん自己嫌悪になる。
 発作がもたらす身体・精神への負担。

 

 でも、どうしようもない。

 

 上手くいかない人生に振り回され、


生きているだけで精一杯で、
それ以上のことに気が向かないのだ。
 

 

 当時の私もまさにそうであった。その気持ちは十分に分かる。

だから私は、
理不尽にぶつかってくる人に対しても怒れなくなった。

 


 思えば当時、私がひどく癇癪を起こしたのにも関わらず、何も無かったように接してくれる人や、全てを許してくれた人がいた。
 何故こんな私を受け入れてくれるのかと聞いたら、
「わざとではないと知っているから」
「本人は一番辛いはずだから」

と言ってくれた。

 

 とてもありがたかった。

 

「いくらでもやり直して良い」と、
何度も機会をもらえたからだ。

 

 その人達のおかげで、私は今まで改善出来たのだと思う。

 


 裏で自分自身と戦っている相手を想像したら、どんなにきつくあたられても、怒るに怒れない。
 私を愛してくれた人達のように、過去の自分と同じように困っている人達を許し、助けたいと思った。

 


 相手の過ちをいつまでも思わずに、流して許せる人に私はなりたい。

 

どんな人であっても、
立ち直るチャンスは必要なのだから。

(はてなブログ同時掲載:https://www.gifteddecoboko.com/entry/2019/10/08/080000

(画像素材元:https://pixabay.com/ja/)

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