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読書遍歴で私がわかるのか〜ハリポタから村上春樹まで〜

家族以外の人に今の私の部屋の本棚を見せるのって恥ずかしい。

自分の変な癖(へき)とか他人に開示していない自分の部分を見られているような感じがするからだろうか。

ジョハリの窓の、秘密の窓と未知の窓をオープンされてしまう感覚。ひええ。

心理学でいっちゃん有名な窓〜


でもでも、今まで読んできておすすめの小説は知ってほしいし、共感する人を見つけたいと思う。これは見せたい部分で、花粉の季節も関係なく、窓も網戸もカーテンも、絶賛解放中の窓。

そんな好きな本たちを読んできた時期とともに振り返るのって楽しいかもと思った。私の小説の読み方は、ある期間に一人の作家にどっぷりとのめり込んでその作家の作品ほとんどを読み切ってしまう。まるでふわふわのパンが卵と牛乳をたくさん吸収してプルプルのフレンチトーストになるみたいに、頭からつま先までその小説家の物語に染まるのだ。どんな出会いがあって、その時の私が何をそこから感じてきたんだっけ。

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まず小学生。家には絵本がたくさんあったからか(好きな絵本でその人の性格がわかるというオーバーザサンの好き回あったなあ)、物語は大好きだった。そんな小学生の私は図書館や図書室に行って友達とおすすめをし合いながら手当たり次第に本を読んだんだった。

ロアルド・ダール(「マチルダはちいさな大天才」「チョコレート工場の秘密」、カッコの中は特に好きな本です)
ダレン・シャン(「ダレン・シャン」シリーズ)
J・K・ローリング(「ハリーポッター」シリーズ)

特にハリーポッターシリーズは断然映画より本派だ。ちょうどシリーズ1の「ハリーポッターと賢者の石」を読んでいた私の歳が、ハリーのところにホグワーツの入学許可証が届く年齢と同じだって気づいて(11歳!)、私のところにもまさか入学許可証が?えー英語話せないよ!なんて想像の中でワクワクしては夢のような本の中の世界にはまっていった。

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中学生の時には父親や祖父母の影響で国内作家の小説に目覚める。祖父母の広い家にある書斎は、私や従兄弟たちに図書室と呼ばれていて、少しひやりとした温度感や、本の匂い、ピアノのツルっとした質感をいつでも思い出せる。そこで少し大人になった気分で本を選んだ。

村上春樹(「海辺のカフカ」「神の子どもたちはみな踊る」)
吉本ばなな(「キッチン」「TUGUMI」)
石田衣良(「池袋ウエストゲートパーク」シリーズ)

世の中の感覚から外れた魅力的な人たちが出てくる小説の、その独特な世界観にどっぷり浸かった。どれくらいかというと、村上春樹の小説を読んだ後しばらくは村上語が移っていてちょっと語尾が今思い出すと恥ずかしいことになっていたことや、吉本ばななの小説を読むと冷蔵庫にぴったりくっつきたくなるような。

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高校は受験勉強が忙しくってあまり本は読めなかったけれど、好きな本は常に横にあった。

伊坂幸太郎(「陽気なギャングが地球を回す」「ゴールデンスランバー」)
恩田陸(「夜のピクニック」「きみはポラリス」)
三浦しをん(「風が強く吹いている」)

本の趣味は夢みがちな物語から現実的になって、主人公がまるで友だちのように面白い話をしたり、一晩歩き通したりな本が好きだった。登場人物たちの会話はひと言ひと言が刺さって抜けないし、伊坂幸太郎の会話劇はまるでパズルみたいにはまるのが快感で、中毒のように読み始めるとやめられないから、今でも目をぎらぎらさせて読んでいる。

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大学になるとさらに勉強にサークルにと忙しくなって、それこそ往復の電車はよく寝ていた。いつ本を読む時間があったのか不思議だが、女性作家の本を気に入って読んでは今も祖母と貸し借りをしている。自分の好きなことは好きなんだ!!と周りを振り回しても言い続ける女性像、みたいなところに憧れがあったのかな、と今振り返ると思うが、当時はそんなことは全く考えなかったな。

西加奈子(「サラバ!」「ふる」)
江國香織(「号泣する準備はできていた」「抱擁、あるいはライスには塩を」)
原田マハ(「楽園のカンヴァス」「たゆたえども沈まず」)

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学生時代はBOOKOFFで買っては、BOOKOFFを延滞料金がかからずに文庫で借りれるTSUTAYAくらいのつもりで、せっせと読んではTSUTAYA、…じゃなかった、BOOKOFFに売っては戻していった。

買うことでその作家を応援することになるのに気づいたのは遅かったけど、今からでも遅くないはず。これから私はどんな本を読んでいくのだろう。


みなさんはどんな本を読んできましたか?


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