近代国家というもの(私有財産の絶対性)
ロックによって基礎付けられた、私有財産の絶対性。
それは、1800年台にナポレオン法典によって基礎付けられました。
要するに、労働によって富は増やすことができる。
よって、ロックによれば貧乏人とは怠け者、私有財産は国家よりも由緒が正しく、国家に優先するものといえます。
その私有財産を脅かすものは何でしょう?
それは、国家です。
国家の役人は、民間の金持ちが羨ましくて憎くてたまらないのです。
国家権力は悪である。
これは、近代国家の基本的な考え方です。
ですから、人民は常に国家権力を監視していなくてはならない。
特に、政治家、官僚は悪人だと決めつけた方がいいいのです。
その悪辣な国家から、か弱き人民を守らねばならない。
ですから、国家権力は3権分立、立法、行政、司法に分かれています。
行政はよくおかしな、悪辣なことをするので、すぐ司法、裁判に訴えねばなりません。
近代国家を支えるのは官僚制ですが、官僚制においては合法的な支配が行われ、時の権力者の恣意から守られるようになっています。
懲戒規定も文章によって決められているので、権力者が「お前はクビだ」なんてことは、できないようになっているのです。
公務員の処分は近代国家では、基準がきちんと定まっていて、どんな時処分されるか、、どんな時処分されないか、決まっているのです。
お金とか、資本というのは、ものすごく臆病なものです。
お金は、欲望そのものであり、さまざまな人に狙われるからです。
特に、国家、官僚に狙われます。
信用のないところにお金は、絶対に集まりません。
だから、たとえばスパイ防止法
国家が任意に、好き勝手に人を逮捕できる法律。
そんなものがあるところにお金が集まるはずがありません。
人もお金も逃げ出します。
スパイ防止法があるのなら、どんな時にスパイとされるのか、明確の基準と、厳格な運用がなされなければ、みんな不安になり、そおいう国家は信用を失い、経済はうまく回らなくなるでしょう。
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