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詩「わたしの中に住む悪魔」

わたしの中で

ひっそりと暮らしている悪魔

気に入らないことがあると

悪い顔して現れる


あんなヤツ痛い目に合えばいい

いや、痛い目見るに決まってる

とかブツブツ最低なことを呟いている


こいつの存在に気づいたのはつい最近

自分のことを

清く正しい人間だと思っていたから

見て見ぬふりをしていた


思い切って声をかけてみた


「やっと気づいたか

猫かぶっていい人ぶりやがって

お前もあいつらと同じ

悪魔を飼う普通の人間ってわけ」


それほど驚かなかった

ショックも受けなかった

本当は知っていたことだから


「でも俺に気づいたってことは

俺を受け入れる準備ができたってことだよな」


その通り

悪魔を住まわす自分を

わたしは受け入れることにしたのだ

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