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J2第13節 大分トリニータvsヴァンフォーレ甲府 レビュー【大分式シームレスフットボールが見えてきた!】

 こんにちは、トリノミカタです。今季初の連勝やりましたね!遠方にも関わらずまた多くのサポーターが後押しをしてくれたおかげです。いつもありがとうございます。

 今回は甲府戦のレビューをお届けします。なぜ大分は甲府に勝てたのか?特に良かった選手は誰か?について書いていこうと思います。それにしてもいわき戦の敗戦からよく立て直して連勝してくれました。監督と選手に拍手を送りたいですね!



甲府スタメン
大分スタメン

なぜ大分が甲府に勝てたのか?

 今節大分が甲府に勝てた主な要因は以下の通りです。

・安藤&藤原がウタカにボールを収めさせなかった
・ポゼッションのパターンが多く、的を絞らせなかった
・攻守の切り替えのスピード、強度で勝っていた

 甲府はカウンター攻撃が強力なチームで、今節も何度か鋭いカウンターを受けて決定機をいくつか作られてしまいました。その中で、カウンターからアダイウトン選手の見事なゴラッソで1失点はしてしまいましたが、90分で全くカウンターを受けずに過ごすことは難しいです。茂選手と野村選手が自陣でボールをロストして食らったカウンター以外は最低限の数に留められていたのではないでしょうか?

 それでは、甲府のカウンターを最小限に抑えられた要因をこれから解説していきます。


安藤&藤原がウタカにボールを収めさせなかった

 今節の1番の活躍はCBの二人だと思います。1トップのピーター・ウタカ選手にほとんどボールを収めさせませんでした。61分に一度だけ収められてカウンターを受けたシーンがありましたが(長沢選手がよく戻って救ってくれた)、それ以外はパーフェクトで、特に安藤選手は激しくかつクリーンにボールを刈り取っていました。シュートブロックも素晴らしく、1失点に抑えられたのは安藤選手の活躍が非常に大きいです。今節のMOMだと思います。

 67分には、安藤選手がボールをインターセプトしてそのまま安藤選手もカウンターに加わるシーンもあり、プレーの質と幅、判断の質が上がっていることが感じられました。最近はかつて大分の鉄人だった鈴木義宣選手を彷彿とさせる安定感で個人的にはJ1レベルに成長していると思います。(夏に引き抜かれませんように)


ポゼッションの幅の広がり

 トリニータ独自の「シームレスフットボール」というスタイルが見えてきました。開幕当初は淡白にロングボールを前線に送り、そのセカンドボールを拾って素早く攻めようとしていました。そこから数試合、ポゼッション要素を強めるも、サイド攻撃の質が低く、ボールは持てるものの、攻めきれない試合が続きました。

 しかし、今節はポゼッションの幅が広がり、非常に効果的な良い攻撃ができていたと思います。具体的に言うと、ボランチを経由した「中から崩す攻撃」と、相手CBの「裏を狙った攻撃」をバランスよく行うことで、相手に的を絞らせない攻撃ができていたと思います。

 裏を狙うと、相手CBはラインを下げざるを得ず、大分の中盤に対して強く前からのプレスをかけることができません。反対に、中から攻められると、相手はそこを潰そうと前からプレスに行きたくなります。すると次は相手CBの裏にスペースができるので、裏へのパスが通りやすくなります。

 今節はこの2つの攻撃がバランスよく両立させられており、大分のポゼッションが行き詰まり、不用意なパスを取られてカウンターを受けるというシーンはあまりありませんでした。これまでチームが試行錯誤しながら「シームレスフットボール」に向き合ってきた結果が出始めていると思います。


攻守の切り替え&強度で勝っていた

 攻守の切り替え・球際の強度でも甲府に勝っていたと思います。CBだけでなく、弓場選手はもちろんのこと、長沢選手や野村選手などのベテランも最後まで攻守に走り抜き、相手のチャンスの芽を積んでいました。チーム全員の集中力が高く、強いチームになってきたと感じました。


特に良かった選手

 安藤選手や藤原選手、弓場選手、長沢選手、野村選手については先ほど書いたので割愛します。

 それ以外で特筆したい選手は、小酒井選手です。大卒ルーキーながらもう7試合目のスタメン出場のボランチですが、試合に出るごとにパフォーマンスが上がっている印象があります。

 ポゼッションの際にはアンカーの位置で、中盤の心臓として活躍をしています。不用意なロストもしないし、ルーキーとは思えない落ち着きでボールを散らせますし、野村選手や元大分の小塚選手のような「エロい」スルーパスを出せる選手です。まだ得点に繋がるプレーはないですが、アシストをする日も近いと思います。

 もう一人はなんといっても決勝点を挙げた保田選手です。最近は途中出場の試合が多く、本人も「苦しい思いをしていた」と語っていましたが、短いプレー時間の中で積極的に足を振り、ゴールを決めてくれました。

 波が若干ある面はありますが、前への推進力積極性を持った選手で、今シーズン成長を見せている選手です。大分のボランチは弓場選手(21)、小酒井選手(22)、保田選手(19)と若手の有望株がひしめき合っているので、切磋琢磨してさらに成長していってほしいです。


最後に

 前回の熊本戦も今回の甲府戦も、チームの組織力が相手よりも上回っていたと思います。少しずつ怪我人が帰ってきて選手の選択肢も増えたこと、序盤からの積み上げがあることで大分のスタイルが少しずつ形になってきました。

 次節は現在絶好調の2位の下平長崎が相手です。バトルオブ九州かつ、相手の監督は去年まで大分を率いていた下平監督かつ、3連勝をかけた1戦となります。ここで長崎を叩ければ、一気に波に乗っていきそうな雰囲気もあるので、G.W.3連勝目指してホームで勝ってほしいと思います。みんなで現地に応援に行き、1万人以上を目指しましょう!

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今回の記事が少しでも「参考になった」「面白い」と感じたら「スキ」ボタンををしていただけると嬉しいです。連戦は記事を準備するのも大変ですが、読んでいただける方がいることが励みになっています。特にフォローまでしてくださっている方、ありがとうございます!


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