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9割の人が知らない自己嫌悪の正体

なんであんなこと言ってしまったんだ、、
どうしてこんな失敗してしまうんだ、、
こんなところを間違うなんて、どうしようもないな、、。

これは、かつてわたしが自分に対して、心の中でつぶやいていたことです。
間違える自分、理想通りにできない自分、ダメな自分、
に対して、厳しい言葉で自分を批判していました。
自己嫌悪がものすごく強かったんです。

心理学を学んで、カウンセリングを受けて、真っ先にゆるんできたのは、
自己嫌悪でした。そして、自己嫌悪がゆるむととても楽になりました。
自分を批判する人がいなくなったので、心が平穏になりました。
(考えてみれば当たり前ですよね~、自分で自分をいつも懲らしめていたんですから・・)

自己嫌悪については原因から改善方法までいろいろ考えました。
自己嫌悪の原因って、いったい何なんでしょう。改善できるんでしょうか。
心理学の観点から考えてみたいと思います。

わたしたちの心の中には、見つめる自分と、見つめられる自分の、
ふたつの自分がいます。
・見つめる自分のことを、インナーペアレント(内なる親)
・見つめられる自分のことを、インナーチャイルド(内なる子供)
といいます。

多くの場合、わたしたちの心の中のインナーペアレントは、
自分の親の「ものの見方」を取り込んで形成されます。

たとえば、親が、テレビ等を見て
「あのお笑い芸人、ちっともおもしろくないじゃないか」とか、
「こんなことくらいでよく俳優やってるよ」など、
いつも手厳しく人の批判をしたり、

学校の成績に対して、
「こんな成績ではだめ」とか、「もっとがんばれたはずだ」など
厳しい評価基準で子供をみていると、
その子の中のインナーペアレントは、批判的に厳しく自分を見つめる
ようになってしまいがちです。

そして、その批判的で厳しいインナーペアレントが、自分自身に対して、
心の中でささやいてきます。

どうしてこんな失敗してしまうんだ、いつも失敗ばかりなやつだ
こんなところを間違うなんて、どうしようもないやつだ
なんであんなこと言ってしまうんだ、ダメなやつだ

これが、自己嫌悪となっている、心のつぶやきです。

自己嫌悪は、自分を自分が嫌っている状態なので、自分が二役いますよね。
自分を嫌う自分と、嫌われる自分
これが、インナーペアレントと、インナーチャイルドだったんですね。

インナーペアレント(見つめる自分)を優しく寛容的なものにしていけば、自己嫌悪は、ゆるんでいきます。
手厳しいインナーペアレントを廃止して、
優しくて寛容的なインナーペアレントに変えていく。
どんな自分であっても受け入れてくれる、
優しくて寛容的なインナーペアレントが形成されたら、
インナーチャイルド(見つめられる自分)はとても気が楽ですよね。
いっつも怒る親がいっつも優しい親に変わるんですから。

では、インナーペアレントを優しくて寛容的にしていくには、
どうすればいいでしょうか。

ひとつの方法として、日々の生活で、自分の感情に気づくたびに、
自分の気持ちを受け入れる言葉をささやきかけると効果的です。

たとえば、自分の中の悲しさに気づいたときは、
「悲しいんだね」 とか、「悲しんでいいんだよ」 とか、
「がっかりしたんだね」「がっかりしていいんだよ」とか

他にも、不安や孤独感、落ち込み、焦りなど、
自分の感情に気づくたびに、受容的な言葉を自分にささやきかけます。
「不安なら不安でいいんだよ」
「さびしいね、さびしいと感じていいんだよ」
「つらいときは落ち込んだっていいんだよ」

自分の感情に気が付けなかったり、感情をうまく言語化できず、
もやもやしているうちに、
「ダメなやつだ」などと、自己嫌悪がはじまってしまった場合は、
さらに受容的な言葉を投げかけます。

完璧な人なんていないんだから、間違うこともある。
間違わない人なんていない、わたしもこれでいい。

(間違えるのがいやで、間違えないように緊張して生きていました)

一生懸命やったじゃん、本当によくやったよ。
じゅうぶん上手くいったじゃないか。

(理想が高く、何をやっても、まだまだ、もうちょっとうまくやれた、
など、できたことよりも、できなかったところに目が向いていました)

その時、そう言いたいと思ったんだから、言っていい。
それで悪く思う人がいてもそれはそれでいい。
わかってくれる人だけわかってくれたいらいい。

(自分の発言で、人にどう思われただろうか、自分を嫌いになっていないだろうか、ダメなやつだと思われていないだろうかなどと人の目を気にしていました)

このような感じで、わたしは自分にささやきかけていました。
自分に合う、しっくりくる言葉を見つけておくといいですよね。

とはいえ、急に寛容的な言葉を投げかけるのは難しい場合もあると思います。頭ではわかっていても、行動に落としこめない感覚ってあると思います。

その場合は、周りにいる人で、
自分自身に対して寛容的な態度をとっている人を見つけて、
その人の行動をまねにしてみるのもオススメです。
例えば、
Aさんは、あんな大きな間違いしたのに、ケロっとしてる
(あれでいいんなら、自分が失敗してもそこまで自分を責める必要ないかもな~)
Kさんは、やったことに対して60点でもよくやったーと、OKにしてる
(あれくらいでも十分って思っていいんだよな、
いっつもそこまで完璧じゃなくてもいいんじゃないかな)
Wさんは、発言で会場をしらけらせたのに、なんとも思っていないみたいだ
(そんな一瞬のこと気にしてる人なんていないかもしれないよな)
このような、いろんな発見があるかもしれません。

優しくて寛容なインナーペアレントは、自己嫌悪がゆるむだけでなく、
・自分に自信を持てるようになる
・周囲の人の言葉や態度に振り回されなくなる
・人からの評価があまり気にならなくなる
・他者に自分の気持ちを率直に言えるようになる
・不安が弱まる(=肯定的な考えが優位になる)
ということにもつながります。

というわけで、自己嫌悪の正体は、手厳しいインナーペアレントでした。

日々の生活で、自分の感情に気が付いたら、
感情を受容する言葉をささやいて、
優しくて寛容的なインナーペアレントとともに、生きていきたいですね。






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