日本経済１

お久しぶりです。本日は現代の日本経済について分かりやすく紹介できればいいなと思っています。

不景気、悪い円安、賃上げ、など最近このような言葉をニュースなどでよく見かける。

高度経済成長を経て、世界経済の覇者とも呼ばれ、ジャパン・アズ・ナンバーワンと、世界の人たちが称賛してくれた時代もあった。また、イギリスの、サッチャー首相や中国の、鄧小平副首相が日本を訪れ、日本をモデルにすべきだと世界に向かって紹介してくれた。そんな日本も現在は経済停滞が危機的な状況にまで達していると言われている。

ビッグマック指数　Big Mac Index
各国の経済力、物価を測るための指数。マクドナルドで販売されているビッグマック１個を比較する。

市場為替レートでドル換算すると、日本のビックマックの価格はアメリカの６割程度でしかない。これが「安い日本」といわれる現象だ。

ビッグマック指数の算出方法
「（その国のビックマックの現地価格）/（アメリカのビックマック価格）/（為替レート１＄当たりの現地通貨）ー１」×１００

2022年10月時点の日本のビックマック指数は以下の通りです。
日本のビックマック価格　３９０￥
アメリカのビックマック価格　５．１５＄
2022年10月の為替レート　１＄＝１４５￥

390/5.15/145=0.522
(0.522-1)×100=-47.8%

この場合、日本人がアメリカに来てビックマックを購入すれば「物価が高い」と感じ、アメリカ人が日本に来てビックマックを購入すれば「物価が安い」と感じる。アメリカのビックマック指数は常に０なので、ビックマック指数がマイナスで絶対値が大きいと、ビックマック指数がプラスの国や、マイナスの国でも絶対値が小さい国に行くと、物価が高いと感じる。

下記は2022年7月に英紙「エコノミスト」誌が発表したデータをもとに、実際のビックマック指数ランキングだ。

順位 国名 価格
(USドル) 価格
(円) BMI
(%)
1位 🇨🇭スイス 6.71 973 30.3
2位 🇳🇴ノルウェー 6.26 908 21.6
3位 🇺🇾ウルグアイ 6.08 882 18.1
4位 🇸🇪スウェーデン 5.59 811 8.5
5位 🇨🇦カナダ 5.25 761 2.0
6位 🇺🇸アメリカ 5.15 747 0
7位 🇱🇧レバノン 5.08 737 -1.4
8位 🇮🇱イスラエル 4.95 718 -4.0
9位 🇦🇪アラブ首長国連邦 4.9 711 -4.8
10位 ユーロ圏 4.77 692 -7.5
11位 🇦🇺オーストラリア 4.63 671 -10.2
12位 🇦🇷アルゼンチン 4.57 663 -11.3
13位 🇸🇦サウジアラビア 4.53 657 -12.1
14位 🇬🇧イギリス 4.44 644 -13.8
15位 🇳🇿ニュージーランド 4.43 642 -14.0
16位 🇧🇷ブラジル 4.25 616 -17.5
17位 🇧🇭バーレーン 4.24 615 -17.6
18位 🇸🇬シンガポール 4.24 615 -17.7
19位 🇰🇼クウェート 4.23 613 -17.9
20位 🇨🇿チェコ 3.97 576 -22.9
21位 🇨🇷コスタリカ 3.91 567 -24.1
22位 🇳🇮ニカラグア 3.87 561 -24.8
23位 🇱🇰スリランカ 3.72 539 -27.7
24位 🇴🇲オマーン 3.69 535 -28.4
25位 🇭🇷クロアチア 3.68 534 -28.5
26位 🇨🇱チリ 3.66 530 -28.9
27位 🇭🇳ホンジュラス 3.62 525 -29.8
28位 🇵🇱ポーランド 3.59 521 -30.3
29位 🇶🇦カタール 3.57 518 -30.7
29位 🇵🇪ペルー 3.57 518 -30.7
31位 🇨🇳中国 3.56 516 -30.9
32位 🇰🇷韓国 3.5 508 -32.0
33位 🇹🇭タイ 3.5 508 -32.1
34位 🇨🇴コロンビア 3.48 505 -32.4
35位 🇲🇽メキシコ 3.43 497 -33.4
36位 🇬🇹グアテマラ 3.36 487 -34.7
37位 🇯🇴ヨルダン 3.24 470 -37.1
38位 🇵🇰パキスタン 3.16 458 -38.7
39位 🇲🇩モルドバ 3.11 451 -39.6
40位 🇻🇳ベトナム 2.95 428 -42.8
41位 🇯🇵日本 2.83 410 -45.1
42位 🇦🇿アゼルバイジャン 2.77 402 -46.3
43位 🇵🇭フィリピン 2.75 399 -46.5
44位 🇹🇷トルコ 2.68 389 -48.0
45位 🇭🇰香港 2.68 389 -48.1
46位 🇭🇺ハンガリー 2.65 384 -48.6
47位 🇹🇼台湾 2.51 364 -51.3
48位 🇲🇾マレーシア 2.45 355 -52.4
49位 🇪🇬エジプト 2.43 352 -52.9
50位 🇮🇳インド 2.39 347 -53.6
51位 🇿🇦南アフリカ 2.34 339 -54.5
51位 🇮🇩インドネシア 2.34 339 -54.6
53位 🇷🇴ルーマニア 2.28 331 -55.7
54位 🇻🇪ベネズエラ 1.76 255 -65.8

ビックマック価格が安い国では賃金も安い場合が多い。つまり、ビックマックの価格は賃金の代理変数になっている。「平均賃金がビックマック価格の何倍か」という数字はどの国でもほぼ同じといえる。

下記は,　OECD（経済協力開発機構）が公表した賃金に関するデータである。（2020年基準の年間実質賃金、2020年ドル表示）

アメリカ　　　69392$
日本　　　　　38515$　　
韓国　　　　　41960$
ドイツ　　　　53745$
イギリス　　　47147$
フランス　　　45581$
スイス　　　　64824$
オランダ　　　58828$
ノルウェー　　55780$
アイルランド　49474$
スウェーデン　47020$

日本の賃金はアメリカの55.5％ある。日本のビックマック価格はアメリカの６割程度と述べたのでそれと同程度の割合である。したがってビックマック指数はその国の賃金の国際的な位置づけを表していると解釈できる。日本のビックマック指数が世界水準より低いのは、「日本の賃金が世界水準より低い」ことを表している。
また日本はヨーロッパの主要国、イギリス、ドイツ、フランス、よりも数値が低く、ヨーロッパの人口が少ない国、スイス、オランダ、ノルウェー、アイルランド、スウェーデン、さらには韓国よりも平均賃金が低いというデータが出ている。

世界の時価総額ランキングを見ても日本経済が、この30年程で衰えたことは一目瞭然である。以下は平成元年と平成31年の世界時価総額ランキングである。

いかがでしたでしょうか。今回は現代の日本経済について書いてみました～日本は島国なので国内にいると、自国の相対的地位だったり、日本の地位が下がってるということを自覚しにくいですよね、僕も全く海外旅行行ったことがないのですが、皆さん、是非色々な国に旅行してビックマックを食べてみましょう笑笑　そうするとこの国は日本より物価が高いんだなとか低いんだなとか、その国の経済力がわかってくると思うので。