「何かを得るために歩き出す。何かを失えば止まり出す」 止まらぬように進まぬように、君だけを見れたらどれだけ幸せなんだろうか。 「プオーン、プオーン」 何万人の観…
ついにここまで来た。 遠からず近くもなかった道のりはただ辛かった。 この事実だけは、誰にも疑わせない。 あの魔法の宮殿があると聞いて、体を起こし、脳を起こし…
Tushi
2024年7月5日 17:47
「何かを得るために歩き出す。何かを失えば止まり出す」止まらぬように進まぬように、君だけを見れたらどれだけ幸せなんだろうか。「プオーン、プオーン」何万人の観衆の音が背中を強烈なほど掻きむしってくる。何億人もの視線が頬を引きつねってくる。生と死をかけた、いつ死ぬか分かりきったようで生きる道も与えられた、そんな仕事の中で、僕は生を謳歌する。剣闘士。これが僕の仕事であり、生きる
2024年6月20日 11:37
ついにここまで来た。遠からず近くもなかった道のりはただ辛かった。この事実だけは、誰にも疑わせない。 あの魔法の宮殿があると聞いて、体を起こし、脳を起こし、心をも叩き起こした。全身の細胞があなたを求めるかの如く生気で満ち溢れたんだ。 古代より、古のごとく噂をされていた砂漠の中の砂の宮殿は、今、僕の目の前に佇んでいる。 どれほどのものを捨て、いかほどのものを諦めただろうか。