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発達障害・知的障害の生徒を指導した話

過去に3人ほど、発達障害・知的障害の生徒を指導したことがあります。
そして現在、2名の発達障害生徒を指導しています。

過去に指導した生徒

読字障害のA君

好奇心旺盛で、人懐っこい生徒でした。
中2のころに出合い、卒業まで指導をしていました。

読字障害があり、英語はほとんど何も改善してあげることができませんでした。
全く読めないんですね。
教科書の英文の読み方を全て教え、カタカナでルビをふってもらったのですが、それでも読めなかった。
(恐らく、ルビとかそういうレベルの話ではないんでしょうね。)
最後の最後まで、 This と That を読み違えていました。
何とかしてあげたかったのですが、何ともできませんでした。

一方で、数学は良くなりました。
最初はかなりできなかったのですが、平均点くらいは取れるようになりました。
数学はかなり好きなようで、どこで仕入れてきたかわからない数学ネタを質問されたりしていました。
今でも覚えているのは、「ビュフォンの針」の話ですね。
いきなり聞かれてびっくりしました。

できないことはとことんできないけれど、興味のあることには思わぬ力を発揮することがある。
これをまざまざと見せつけられました。

知的障害のB君

出会ったのはB君が高2のころです。
卒業するまで指導していました。

高校の赤点回避が指導の目標でした。

B君の指導では、数学に大変苦戦しました。
「理屈」がほとんど通じなかったからです。
「この問題はこう解く」と、丸暗記できるまで何度も繰り返し解くという手法で乗り切っていました。
解説を読んで理解することも難しかったので、同じ問題を何度も何度も説明していました。

このB君は昆虫が大好きでした。
B君はいろいろと教えてくれたのですが、私は昆虫に興味がないためほとんど覚えていません…
B君、ごめんなさい。

書字表出障害のC君

C君とは中3のころに出会い、数か月だけ指導しました。
C君は学習能力は極めて高かったです。
単に勉強をしていなかっただけだったので、入塾して最初のテストですぐに点数を上げてくれました。
しかし、字はとても汚かったです。
特に英語は、読むことが困難な字を書いていました。

学校の先生もそこはわかっていたのでしょう。
ある程度多めに見て採点しているようでした。
なので私も、あまり細かいことを注意することはやめました。

文字が正しく書けないことを除けば、指導するのに普通の生徒と何ら変わりはありませんでしたので、前述の2人に比べればとても楽でした。
ただ、精神的なムラはかなりありました。
(これは障害と関係ないと思います。)
途中、勉強にかなりストレスを感じるようになり、退塾してしまいました。
恐らくですが、これは障害とは関係ないと思います。
退塾は、単なる私の指導力不足の結果ですね。

現在指導している生徒

軽度発達障害のD君とEさん

D君は中1、Eさんは中2です。
指導に苦労をしているのはD君ですね。
英単語をなかなか覚えてもらえない…

Eさんもなかなか覚えてはもらえないのですが、それでも成績は上がっているので(今のところ5教科で+70点くらい)、指導の効果は出ているのかなと思っています。
一方のD君は、中1の最初のテストから指導していて、次のテストが2回目なので、指導の効果については今のところ不明。

D君は、小5のころから指導しています。
一応、小5のころ、模試で偏差値32だったものが、小6のころに47までは上げられたので、ある程度の成果は出せているとは思っています。

D君もEさんも、年齢の割に幼い感じです。
集中力を持続させるのが難しいようですが、まあ許容範囲です。
人懐っこい感じで、塾は気に入ってもらえているようなので(2人ともよくしゃべります)、たくさん勉強して成績を上げていってほしいですね。

障害を持つ生徒に対する特別対応は?

ほとんど何もしていません。というか、できません。
普通の学習塾ですから。
ちょっと声のかけ方を気にしたりするくらいはありますが、覚えられなかったら覚えるまでやり直しだとか、そういう、指導の面では何も区別をしていません。

幸いなことに、この5人の親御さんたちはみな、とても理解のある方たちでした。
指導をする上で、とても助かりました。

この5人の生徒たちは、障害があるとか、無いとか、そういうこと関係なしに、成績が上げられそうかどうかのみで判断して入塾してもらいました。
これは恐らく、今後も変わることは無いでしょう。

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