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化粧品OEM市場について

おはようございます、化粧品開発者のけいです。 今回は化粧品のOEM市場についてお話ししてみようかな、と思います。 前回、スキンケア市場についてお話をさせていただきましたが今回は「化粧品OEM市場の現状」についてです。


はじめに、OEMとは?

OEMとは「Original Equipment Manufacturer」の略で、他社ブランドの製品を製造することを言います。
例えば、ある製品を販売したい会社がその製品を製造する設備を持っていない場合、設備を持っている会社に製造を委託することです。
このOEMは多くの業界で活用されています。

化粧品OEMのメリットは?

1.専門知識や製造設備が不要

化粧品OEMメーカーに製造を委託する際、専門知識や製造設備が不要であることが最大のメリットと言えます。 畑違いの業界であっても、あるいははじめて化粧品ビジネスに参入する場合であっても、安心して始めることができます。
ゆえに、新規参入がしやすいとも言えます。

2.化粧品製造のための許可の取得が不要

本来、自社で製造と販売を一貫しておこなうには、「化粧品製造業許可」「化粧品製造販売業許可」という2つの許可が必要になります。
OEMの場合は、このような許可を取得せずにオリジナルの化粧品を製造することが可能です。

3.小ロットで始めることができる

新商品を販売するときには、販売量を予測することは難しく、売れるかどうか確実でない商品を大量に製造すると在庫を抱えてしまうリスクがあります。 小ロットで製造できる会社に委託することで、大量在庫のリスクを減らし、テスト的に販売をすることが可能です。

4.バルク(化粧品の中身)・包装資材を一括して依頼できる

化粧品はバルク、容器、ラベル、化粧箱などで構成されています。これらをすべて自社で手配するには、時間と労力がかかるほか、バルクと容器の相性をテストし、そのバルクが充填可能かを判断する専門性も必要になります。
OEMであれば適切な容器や化粧箱を一括して依頼できるため、依頼者側は容器や化粧箱を手配するために手間や時間をかける必要がありません。さらに容器との相性テストもメーカーで行うため、依頼者側の専門性は必要ありません。

化粧品のOEM市場はどうなるの?

スキンケア市場の拡大に伴って、OEM市場も同じ動きになると予想されています。
前回の投稿にもあるように、2023年の国内化粧品市場は、2022年に比べて約300億円弱の市場拡大が見込まれています(以下URL参考)。
富士経済、スキンケア化粧品・フレグランスの国内市場調査結果を発表 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

脱マスク、外国人観光客の回復、メンズ向け化粧品の需要上昇、この3要因をメインとして拡大傾向になっています。
もちろん需要が高まっているからという大まかな理由ですが、
化粧品の販売は他の事業に比べて低コストで新規参入しやすい、というのも理由に挙げられます。
上の3要因に加えてメイクアップ商品の回復もあり、2023年の化粧品OEM市場は3445億円となる予想。コロナが流行し始めた2019年を上回る見込みとなっています。
また、2021年の品目別化粧品の出荷率データ(金額ベース)では、スキンケア51%、ヘアケア27%、メイクアップ16.1%、その他5.9%という割合となっています。このことから、2023年のスキンケアOEM市場はざっくり1800億円と予想されます。
インバウンド、メンズ向け、また海外需要の高まりによって、化粧品OEM市場は今後もさらに伸びていくことが期待されます。

化粧品OEMについてのお問い合わせ、ご質問等は随時受け付けておりますので、お気軽にTwitterもしくは下記問い合わせフォームからご連絡ください。

Twitter ⇒ (2) 化粧品OEM開発者 けい (@5hvYJVVP22zob3X) / Twitter

お問い合わせフォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSevnNitZGV3q4Cy8k1OQNVFQwk8ZNGIAwYYWFJ8pAYNCXk7uw/viewform?usp=sf_link

〇引用元
矢野経済研究所、化粧品受託製造市場に関する調査を実施 - 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン (syogyo.jp)
化粧品出荷 | 日本化粧品工業会 (jcia.org)


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