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映画『ロスト・キング~500年越しの運命』感想と、YouTubeおすすめ歴史解説動画チャンネルさん紹介

先日、観たかった映画を映画館で3本まとめて観る、ということをやったんですが、こちらの映画はその3本目になります

シェイクスピア史劇でも著名な悪役として知られるリチャードⅢ世は、本当に王位を簒奪しイングランドに混乱を招いた悪王なのか? そして、彼の失われた遺骸は今もこの地に人知れず眠っているのではないか?

彼は悪役のレッテルを貼られた悲運の王のように感じる、だから彼を見つけたい、そしてその名誉を取り戻し、簒奪者ではなく正式なイングランドの王として、埋葬してあげたい…
そんな想いに取り憑かれたひとりの女性が、様々な苦難を経て本当にリチャードⅢ世の遺骸を発見する…実話を元にしたお話です
素敵な歴女強火オタクの凄まじい行動力とひたむきさが、それが報われた時の喜びが! 
同じオタクの端くれとして胸に突き刺さる作品でした

その一方、
リチャード強火推しの主人公フィリッパが、英国の歴史家や考古学の専門家たちからリチャードを見つけたがる頭のおかしい女、と粗略な扱いを何度も何度も受ける上に、いざリチャードⅢ世の遺骸を本当に発見すると手のひらを返してその功績を横取りして、学会やメディアへの発表からフィリッパを締め出す様は本当に本当に胸くそ悪かったです!
後にフィリッパの功績はちゃんと認められたと知ってないと、映画館でハンカチをギリギリッー! ってやって噛んで喰い破ったかも知れません

フィリッパのひたむき過ぎて人の話を聞かなかったり、仕事もサボってしまったり、家族との約束を蔑ろにしたり、大学の聴講会で講義の進行を妨げる発言をしてしまったりするところは、共感性羞恥を大いに感じましたし
遺骸がここにあるのでは? と思われる場所の発掘でも、フィリッパは天才的な直感で掘削地点を指示したり、発見された人骨をリチャードだと看破したりもしてるので、それは上手く行き過ぎてない? 実話なの? 強めの脚色なの? と気になるところではあります
あとイマジナリーフレンドならぬイマジナリーリチャードとめっちゃ喋ったり、調査のヒントを得ていたりするのも若干ヤバく思います(すごく面白いけど)

でも『シェイプ・オブ・ウォーター』以来のサリー・ホーキンスさんの演技がたっぷり堪能できましたし、リチャードが見つかって良かったなあ~って素直に思いますし、最後のフィリッパの選択も清々しくて晴れやかな気持ちになれる映画だったのでした

ところで、こちらの映画をぜひ観たかったのは、元々イングランドの歴史に興味もあり、またリチャードⅢ世の遺骸が発見されたニュースも知ってたからなんですが、そうした情報ツールは主としてYouTubeの歴史解説の動画を観る事で得ています
ですので、ここでよく拝見させて頂いてるチャンネルさんのご紹介もさせてもらいます

咲熊さん

世界史、中国史、日本史と幅広い範囲から、女性の歴史に焦点を当てた解説をたくさんして下さってるチャンネルさんです
いわゆる、ゆっくり解説(自動音声)による賑やかで可愛いナレーションと解説のお話が楽しく拝見できます
歴史上の出来事や著名な人物を、その妻や母親や娘といった女性の人となりを掘り下げることで、意外な印象を知ることができるし、
そもそも夫や息子や父親に寄らずとも、濃いエピソードがある女性って世界にたくさんいるなあ~という面白さも体験できます
たくさんの絵画やクラシック音楽と共にそれらをご紹介して頂けるのも、麗しく楽しいチャンネルさんです

こちらは、リチャードⅢ世の王妃であった女性のエピソードの解説をされてる動画です


よつばchさん

こちらも、ゆっくり解説による歴史解説を多数なさってるチャンネルさんですが、主としてひとつの一族を家系図を元にした解説で、歴史を教えてくれる楽しさに溢れています
オリジナルキャラによる掛け合いの漫才のようなトークで、どこまでも聴きやすくて面白いし分かりやすいのですが、扱われてる情報は極めて高度! の楽しさがたくさんのチャンネルさんです

リチャードⅢ世の遺体の発見された経緯については、こちらの動画で知ることができました


ぴよぴーよ速報さん

小学生でもわかる歴史や哲学のシリーズが、めっちゃ大雑把でガバガバでざっくりした解説で聞ける、大人気怪物チャンネルさんです
そのガバガバさと、おそらくボイスチェンジャーを使われた面白ボイスで、畳み掛けるようにざっくし語ってくれる勢いの面白さ、そして素晴らしい分かりやすさが癖になります
先日の『ナポレオン』の映画の鑑賞前に、こちらで歴史の見直しをさせて頂いたのですが、極限まで情報を省いて分かりやすくするっていうのが、まず歴史の入り口として優れているし、その情報のまとめ力が面白過ぎる、癖つよのチャンネルさんです


というわけで、歴史って勉強するのも大事だけど
まずはポップに身近に楽しんだり、あるいは映画のフィリッパのように、推しを見いだしてどっぷりハマるのも、いいもんですよね という記事でした
ご覧頂きまして、ありがとうございます!

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