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創作:フルーツパフェ・ジャンケン・ラプソディー

 フルーツパフェを観ました。どのフルーツが、あるいはどのスイーツが好みだろう?
「どれも好き」
 それは素顔の上で響き渡るファンファーレの答えでした。

 イソフラボンの絶対値と生類憐みの令の近似値を算出して、ジャンケンにおける第四の手を繰り出します。
 その手は、グーにもチョキにもそしてパーにも勝つことはありません。なぜなら戦いは発生しなかったのですから。

 第四の手の到来は、真のファンファーレであり、デリダ的な主題化を暗示します。試合に負けて勝負に勝った。それは、垂直落下式メスシリンダーの営みであり、キムワイプがまたお決まりの演出を試みます。エラストマーのテクスチャー。オリオン座は常にタイコウチにあやかります。そうしてやがて第五の手、第六の手の到来を告げます。
 散策のあとのファンファーレもまた、レクイエムの足跡を綺麗に消し、足元のブリキは嬉しそうに揺れるのでした。

 そうしてまたフルーツパフェの鑑賞に耽ります。それは、ファンファーレの疾走と言うよりもむしろポルカを追いかけるポルカであり、ポルカを巡るポルカなのです。
 だから許してください。その隠れんぼとしての様式を。そのスイーツを巡る歯触りを。
 お気づきの通り、全てがラプソディーなのですから。

 そこまで書いた彼は、いつもと違うバスに飛び乗った。

いつもどうもありがとうございます。