ジョルダーノ『タスマニア』訳者あとがきが公開されました(2024/03/29書評リンクを追加)
僕の訳したパオロ・ジョルダーノ最新作『タスマニア』が1月頭に刊行され、その訳者あとがきが早川書房のnoteで公開されました。
イタリアでは2022年10月に発表されたこの小説は、主人公である悩み多きイタリア人作家とその周囲の人々の2015年から今日にいたるまでの紆余曲折を描いた作品です。それは一見、非常にパーソナルな物語のようでありながら、実は、誰もが大小さまざまな災禍の「サバイバー(生存者、生き残り)」であるこの奇妙な時代を生きるわたしたちの物語でもあります。
ジョルダーノはこの作品を書くために原爆被爆者を取材し、2022年夏には広島と長崎の原爆慰霊祭にも参列しました。事実、原爆の悲劇と今も続く核兵器の脅威が主要テーマのひとつとなっており、そういう意味では日本人にとって特別な縁のある作品と言えます。
パオロ・ジョルダーノの小説『タスマニア』、どうぞよろしくお願いいたします。
読者のみなさまのご高評、たいへん励みになります。
いつもありがとうございます。
2024年3月23日付けの朝日新聞に小澤英実氏の書評が掲載されました。
2024年3月17日付けの産経新聞に辛島デイヴィッド氏の書評が掲載されました。
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