5月新刊・noteだけの話|『入れ子細工の夜』『死神と天使の円舞曲』
今月は、2冊のミステリー新刊を発売しました。
新刊を発売するたび、編集部では作品の紹介文を用意します。
社内資料に始まり、書店さん向け、宣伝帯、ウェブ販売ページ向けなど目的は様々です。
しかし多くの紹介文を用意しても、まだまだ言い尽くせないことはたくさんあります。
「オフィシャルな資料に記すには合わない。けど本当は言いたい……!」
そんなエピソードが溜まっているのです。
そこでnoteの新刊紹介では、既存の紹介文に販売ページには書けなかった、担当編集による「ここだけの話」をこっそりお届けします。
新刊の裏話、どうぞお楽しみください。
01.『入れ子細工の夜』 阿津川 辰海
阿津川辰海さんの『入れ子細工の夜』を担当しました、編集の永島です。
この本のカバーイラストは前作の『透明人間は密室に潜む』に続いて、人気イラストレーターの青依青さんにお願いしてるんですが、実は阿津川さん自身が青依さんの大ファンなんです。
今回いただいたイラストもラフの段階からものすごくクオリティが高くて、関係者全員がうっとりするような作品だったんですが、なんと阿津川さんはその絵のイメージに触発されて、ゲラ校正の際に“ある登場人物”の描写を数行書き足すほどでした。
誰の、どの描写がそれなのか?
ぜひ、絵を意識しながら作品を読んで、探してみてください。
02.『死神と天使の円舞曲』 知念実希人
担当の藤野です。
★「円舞曲」と書いて、「ワルツ」と読んでください。
7年ぶりの「死神シリーズ」ということで、装丁にもシリーズならではのこだわりが反映されています。
どうすれば、シリーズ作品として大切にしてもらえるか。
そして、その上で店頭で手に取ってもらえるようにするにはどうすればよいか。
……辿りついたのは、「色」でアピールすることでした。
綺麗で明るい黄色をイメージカラーとして、装画を描いていただくことになったのです。(イラストレーターは前々作&前作に続き、げみさん!)
既刊2作品と並ぶと、ピンク、青、黄色が綺麗な色彩になりました。
しかも黄色は、今作で描かれた情景にも重要な意味合いを持つ色なんです。
ぜひ、シリーズを並べて愛でていただけたら嬉しく思います。
話し合ってはいないのですが、今月新刊のエピソードはどちらも「装画」ネタが被ってしまいました。
もちろんどの書影にも思いが込められていますが、5月は装画にこだわりが詰まった2作品が揃いました。
来月の予告
編集部はといえば、ただいま6月新刊の校了真っ最中。
来月は3作品を発売予定です。お楽しみに!
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