見出し画像

セルフブランディング語り

※今回私が書く「セルフブランディング」は、ビジネス用語の「ブランディング」等は基にしておらず、自己流の解釈とメソッドですので、ご了承ください。

経緯

コロナ禍で友人が自分を見るのがSNS上だけになり、暇を持て余した万年自分磨きに勤しむ私は、プチインフルエンサーになろうと決意。
元々インスタでパロディ動画やネタ投稿をしては、フォロワー(9割同級生)からリアクションをもらい、学内で自分は「そういう人」だという認識があったので、その進化版になろうと思い立ったのです。大二病でしょうか。ジャニーズにハマったのもこの頃で、自分を嵐と思ったか、推しに感化されたか、この先が見えない閉塞感を私が何とかせねば!という、勝手な使命感も持っていました。

やったこと

①コンセプト決め
まず最初にやったことは、簡単に言うと「これは一体何アカウント」「私は何キャラでいくの」という方針を決めていくこと。ここが言ったらブランディングですよね、おそらく。私は元々拗らせたヅカオタで、演出家志望だったのと夢想家でもあり、これを決めればあとはいくらでも細部の設定はできるのです。キモくてよかった。
私が他人に与えたかった印象は、「キラキラ、強くてかっこいい、スタイリッシュ」ミランダ・カー、ロージー・ハンティントン=ホワイトリー、オリヴィア・パレルモあたりの美しくてかっこいいバリキャリお姉さま方に憧れていました。途中からブレア・ウォルドーフの要素も追加されるのですけれど。

画像1


②インスタの投稿内容の見直し
今までは普通~のストーリーでした。推しとかウケる(笑)みたいな、大学生がよくやるやつです。でも、ミランダ系インフルエンサーはそんなことしません。投稿で皆を鼓舞するインスパイアする。それが使命。意味が分かりませんね。何様なのだろうと思いますけど、インフルエンサーなのでいいんです。大変お恥ずかしいのでお見せできませんが、今、その頃の投稿を見ると壮大な将来に対するお気持ちや、意識の高い行動の数々(学生団体、サステナビリティ活動、インターン等)を載せておりました。インフルエンサーなので。

③持ち物・服装の大変革
私は昔から海外かぶれですので、海外の大学生みたいになりたいというのがあり、アメカジ的なファッションを好んでいました。ただ、それは自分の定めた私のイメージとは違う。もっとスタイリッシュでなければ。
そこで私はまずパーソナルカラー・骨格診断に行きました。これは後日書きますね。そこで、骨格ウェーブのブルべ夏と診断されました。The日本女子!!!私の魅力を引き出すのは、アメカジなんて対極にあるようなファッションなんです。一言で言うと「田中みな実系」。また、ブレアみたいになりたいとなれば、安っぽいものは着れないし持てない。でも急に収入が増えるわけがない。
では、次にやること。プチプラブランドでもいわゆる「高見え」と言われるものを選ぶ。個人的には、安いものはやはり安くしか見えないので「高見え」という概念はないと思っているのですが。

・素材・・・デニム、コーデュロイ、ボアなどのカジュアルな素材×、サテンやシフォン、”テロテロ”したものを選ぶ
・靴・・・スニーカー×、バレエシューズかパンプス
・色・・・ベージュ、グレー、クリームなど、いわゆる「カフェ系女子」系の色味を回避。
・ヘアスタイル・・・極力巻く。忙しいときはせめてハーフアップ。

これを意識すると、プチプラでも多少マシになるんです。私調べでは。「清楚」「上品」そういう印象を与えることができれば、お嬢様っぽくなる。(芋っぽさと紙一重なのですがここは割愛)とにかくカジュアルさを回避。さらには、スニーカー履かない宣言をする。ブレアは履いていなかったので。そして、リュックやキャンバスバックを捨てました。便利なのに。
明確な「なりたい像」があれば、「~な私は、これを持つか?買うか?言うか?するか?」そういう判断基準ができる。こうなったらもう楽。

④美容
人に憧れられるインフルエンサーは美しくなくては。ダイエットと美容には時間とお金を費やしました。元から痩せ型でしたが、私は(設定上)ミランダ系なので、ただ細いだけではダメ。筋トレを始めました。自粛生活なのをいいことに、埋没もしました。これが大きい。長いので割愛(また別の機会に)。

反響

①ド庶民なのにお嬢様と間違えられる
個人的にはこれが1番驚きだったでしょうか。
我が家の経済レベルは全国の下の中寄りの上。もちろん全身をハイブランドで固めれば、「お金あるのかな」と思われても当然でしょうが、全身GUとGRLでも頻繁に「お金持ちなの?」「どこのお嬢様?」と言われるようになりました。周囲からそう思われたところで、実際の年収が上がるわけではないので、だからどうした、と思われるかもしれませんが、貧乏だと思われるよりは良いでしょう。しかもコスパが良い。そしてお嬢様だと思われると、周りが大事にしてくれるのです。許される範囲が広がる。自分も気分が良い。
服装や持ち物を高級なものにするのではなく、「上品」にするだけで、こんなにも人からの印象は変わるのだなと驚きでした。

②ファンができる
私は授業で人と違う発言をするし、(ネタという意味で)変な動画や投稿をする。周りからの印象は、元から「変わっている子」だったと思うのです。嫌われもしないけど、若干距離は置かれる。
でも、コロナ禍で、皆が暗い気持ちで、将来へ希望よりも不安が勝っていた時期、一人だけ野望を語って希望に満ち溢れていた私は、きっと人々の目にはおかしくも希望だったのかもしれません(手前味噌です)。「モチベーション」「刺激」「憧れ」そんな言葉を沢山もらいました。
コロナ禍でフルリモート、そもそも3・4回生で授業も少ない、就活など不安なことが多いのに、周囲の状況も分からないし相談もできない。そんなときに、需要はなかったでしょうけど、私は情報を供給をし続けていた。とりあえず皆、私の現状は分かる。
フォロワーは微増、それよりも話したことのない先輩や顔見知り程度の同級生からDMや相談、メッセージが来るようになったことが何よりも嬉しかったです。コロナのおかげでむしろ友人が増えるという。

海外かぶれネタ枠がキラキラ田中みな実系女子になったので、周囲は多少ざわついていましたが本望です。

怖い沼

自分を商品のようにブランディングをしていくことは、とても楽しいですし、生き方の新しい軸ができるようで、日々が有意義になると思っています。しかし、「自分の理想像」を作り込むことにのめり込むと、どんどん気味の悪い沼にはまります。それは、他人軸中心の生き方になることです。
そもそも、「自分をどう見せたいか」がセルフブランディングの出発点でした。それは、「自分はどう生きたいか(なりたいか)」を探求する試みであり、人は何にでもなれる、「自分らしさ」は自分で作れる、ということの体験でもあります。しかし、裏を返せば「他人からどう見られるか」を永遠に気にするということでもありますよね。ずっとそのイメージを維持しようとしなければいけなくなる。この沼には私がしっかりはまりました。
私は「強くてかっこいいキラキラした女性」であらねばならない、と信じ込んでいたので、他人に弱みが見せられなくなりました。かっこ悪いところなんて絶対に見せられない。相談はする方ではなく、される方でなければいけない。そして、何かを失敗しようものなら、そんなダサいことはない。失敗を必要以上に恐れるようになりました。「頑張って築き上げた私のイメージが壊れてしまう」と思うと、ちょっとした失敗も受け入れられず、上手くいかなければ、もういいや、とやけくそになってしまうのです。
はっきり言います。周りはそんなに気にしてない。
確かに友人にあることを相談したとき、「めっちゃ意外」とは言われましたが、その程度です。芸能人でもないので「イメージ」にそれほど囚われる必要はないのです。というと、ここまでのブランディング云々の話は身も蓋もないのですが。
前回書いたスピリチュアルの記事と同じで、やはり何事も「ほどほどに」上手くこなせる人がメリットだけを享受できるのでしょうね。私には大抵難しい・・・(笑)

でもすすめたい

自分磨きの出発点で一度めちゃくちゃ細部まで設定を考えてみるのはありかなと思うのです。
ダイエットや美容で、目標の人を定めるのは誰でもやるじゃないですか。「こんな人になりたい」って。メイクやファッション、体系維持法はメディアを通してある程度知ることができて、真似できる。でも、持ち物や趣味、生き方、言動・・・そのあたりまで自分を変えたいと思うとき、芸能人のぱっと見の見た目を目標にするだけでは弱い。「~さんならどうするかな」は、知らないじゃないですか。そこはもう想像でいくんです。こうなりたい、が明確にない場合はそういう既存の他人をベースに勝手に想像で決めていけばいいと思います。その想像が大事なんですけど。
セルフブランディングは、なりたい像の言語化、明確化ですよね。「自分磨き」って終わりがないし、意外とぼんやりしている。でも、なりたい像がばっちり決まっていればあとはやるだけ。申し上げたいことは、以上です。

ぜひサポートをお願いします🕊