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2024.4.17.WED
「あれほどドゥベルガ共和国の法律について勉強しとけと言っただろう!!」怒号が正面から体を押し倒すように襲い掛かってきた。
「昼の面会はどうなっている?」
私は赤瀬良蔵、この男は田中吉芳だ、私はこの男について、もう5年になるが一度も褒められたことはないし、やさしさを感じたことは無い。
「五菱商事の津田克也さんが12:00帝国ビルいつものところです、12:30から防衛省の金丸仁さんが同帝国です。」
「五菱はどういうつもりだ?この戦争について?何か事前にわかっていたことはなかったのか?」
「私に連絡が入ったのは三日前です。開戦は二日前です。知り得ていたとは思えませんが」
「防衛はどうなんだ?」
「それも三日前です。」
「どうも腑に落ちんな。」
「そうでしょうか?どのあたりがでしょうか?」
「お前はバカか?今日会いに来るところだよ」
「今は鉄鉱石が半端なく値上がりしている、通常は津田ならアフリカといきたいところだろうが俺に合うとなると中国だからだ」
「それはどういうことですか?」
「お前はバカ!!か?」
「戦争になれば鉄、ゴム、ウラン、物資が大量に必要だからだよ!!」
「はあそれはわかりますが、どの辺りが腑落ちないということかと・・・」
「いやわかりました!!」
田中は眉間がなくなるぐらい寄せて睨みつけていた。
「まあいい、お前は聞かれたことだけに答えろ。余計な詮索はせんでいい」
「了解致しました。」
SPが合流する
庁舎の表玄関にはもう黒塗りのセダンが停車している先導車と後続車も同じように乗り付けられていた。
私が所持する田中の携帯が着信をつげる
「だれだ?」
「警視総監の山村さんです」
「いま少しいそがしいと言え。」
「大丈夫でしょうか?」
「バカもん!!!!言われた通りにしろ!!」
「すいませんただいま折り返しますので・・・」
「車中でしばらくおまちください。」
「うん。」
私は携帯と口元に手をかぶせ庁舎の隅で庁舎に向いて断りをつげた。
これは私が大学出て私設の二番手についたとき携帯をあずかり一番手にイロハを教わったとき田中も笑いながら教えてくれた庁舎外での携帯の使い方だった。
「お待たせしました。」
「うむ。」
あれからもう五年になる。始めは人のいい、やさしい方だとおもっていたが秘書について三日ほどで、今の私みたいに私設一番秘書が今の自分のようにまるで家畜にでも鞭をふるうように怒声を唾液も交えながらを浴びせられていた。
今でも思い出す。
「おい。」
「はっはい!!」
「なんだお前、心ここにあらずだな???」
「今日は娘の誕生日なんだ。」
「はあ京子様の?」
「そうだもう18になる、今日日の18とは何に興味があるんだ?」
皆目見当がつかなかった・・・
「化粧品とかお洋服ではないでしょうか?」
「お前、俺をバカにしとるのか?それぐらいはワシでもわかる、もうちょっと細かい詳細を教えろといっとるのだ。」
「はぁ、私の子供はまだ3歳でして、オムツと粉ミルクが好物なのですが」
田中は爆笑して拳骨を頭にたたき落した。
「やかましい。」
「ぐっ」
「まあいい横田に電話いれておけ、あいつは女だから何かとわかるだろう適当に化粧品とあいつぐらいのガタイだから自分のほしいものを買わせとけ、安物はやめろといっておけ。」
「つっ~~~・・・はっはい、了解しました。」
帝国ビルの正面玄関が見えてきた、車はその手前の丸の内の二重橋の交差点で信号待ちに合った。
END
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